こんにちは!
053 ブルーです。
新年度1つ目の美術展ブログは…私の最推し画家「フィンセント・ファン・ゴッホ」の展覧会です!
もう残すところ1ヶ月を切った2025年ですが、今年は「ゴッホイヤー」と呼ばれているのをご存知ですか?
なぜかというと、今年は日本各地で画家フィンセント・ファン・ゴッホの作品を中心とした展覧会が開催されている(いた)からです。

現在東京で開催されているのは、「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」@東京都美術館(上野)。
意気揚々と前売券を購入し、楽しみにしていた本展に行ってきました♪
ゴッホ推しの私の、個人的な感想をお届けします!
ゴッホはなぜ、死後有名になったのか

死後その名を世界にとどろかせる存在になった、フィンセント・ファン・ゴッホ。
なぜ「生前売れた絵は1枚」と言われる彼が、亡くなったあと世界的に有名な画家となったのか。
その背景には、
フィンセントの可能性を信じ続けた弟・テオ、
テオの死後、テオの意志を継いだテオの妻・ヨー、その息子のフィンセント・ウィレム。
彼らフィンセントの家族による、献身的な支えと奮闘がありました。
フィンセント・ファン・ゴッホと、彼の家族の軌跡を辿りながら、作品をじっくり観賞できる、
「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」。
いつもは「ゴッホ」と呼んでいますが、このブログでは「フィンセント」と書かせてもらいます。
年代や居住地によって変わる、フィンセントの作風

初期から晩年まで時系列に並んだフィンセントの作品とともに、
弟テオをはじめとした家族がその時どのように関わっていたのかに焦点を当てた説明や、
当時の手紙のやり取りの内容が添えられていました。
作品はもちろんのこと、まるでフィンセントの人生の朗読劇を見ているかのような作品説明にも目が釘付けになりました。
フィンセントの作品とともに、くっきりと輪郭線が描かれた浮世絵版画や、力強いタッチで労働者が描かれた新聞の挿絵など、その時どきにフィンセントの作風に影響を及ぼした作品も展示されていました。
なので年代によって雰囲気や作風が変わるフィンセントの作品たちを、「だからこの時のフィンセントの作品は、こんなに暗い色が多いんだ!」などと納得しながら観賞できました。
一番の見どころ?日本初公開!ゴッホからの手紙

個人的に最も印象に残ったのは、フィンセントの手紙。
フィンセントの作品はいくつも目にしたことがありますが、直筆の手紙を目にしたのは初めてでした。
オランダ語で綴られた文章は何て書いてあるかは全くわからなかったのですが、
心を奪われたのは、手紙の中の数行のスペースに描かれた絵。
「この小さな行間に、こんな緻密な絵を描いてるの!?」と驚き、手紙が展示されてあるショーケースに近づき、まじまじと見てしまいました。
大胆で実験的な筆や色彩の使い方、独特な解釈が注目されるフィンセントですが、
すばらしい技術をもった画家なんだな…と改めて実感しました。
またびっしりと書かれた文章と、わずかなスペースに描かれた絵を見て、
フィンセントが心を込めてテオと手紙のやりとりをしていたことが伝わり、なんだか胸がきゅっとなりました。
フィンセントの筆使いの力強さがわかる、イマーシブ・アート

最後は、没入体験ができるイマーシブ・アートの展示室。
とても興味深かったのは、3Dスキャンした『ひまわり』の映像!

テーブルの上に置いた絵画を真横から見ているような、または目が絵画にくっつきそうなほど至近距離で観賞しているような(というより観察に近い?)体験ができます。

そこで改めて実感するのは、フィンセントの筆遣いの力強さ。
絵画とは思えないほどの凹凸や艶やかな色彩が、作品の奥深さを引き出し、
その力強さがフィンセントの並々ならぬ情熱として、観た人の心を掴むのかもしれません。
そして自分はその心つかまれた人たちの1人なんだな…
と考えながら、イマーシブ・アートを眺めていました。
家族を信じてどこまでも応援することが、私にできるか?

ミレーの作品と同じ主題で描いた『種まく人』など有名な作品をはじめ、アムステルダムのファン・ゴッホ美術館所蔵のフィンセント・ファン・ゴッホの作品づくしで、ゴッホ好きにはたまらない美術展でした!
…ではあるのですが、個人的には純粋に作品を楽しむだけではない観賞体験になりました。
「フィンセント・ファン・ゴッホが世界的に有名になった」理由はわかりましたが、
「ゴッホ一族がなぜここまでフィンセントを支え続けたのか?」についても、ずっと考えながら観賞していました。
…が、特にテオについては、自分の中でその答えがわかったようなわからないような、不思議な感覚のまま美術展を後にしました。
もし私がテオだったら、彼の才能を感じていてもそこまで信じて支え続けることができるか…どこかでフィンセントに「現実的に考えて、食べていける道を選んで」と言ってしまうかもしれません。
…と思うと同時に、テオが私のような性格だったら、画家「フィンセント・ファン・ゴッホ」は誕生していないだろうなと、なんだか寂しさや、自分がひどくつまらない人間に思えて空しくもなりました。
経済面と精神面ともに支え続けた、1番のフィンセントの理解者テオ。
フィンセントとテオの思いを受け継いで、フィンセントの作品を世に出すべく奮闘し、美術館の設立にこぎつけたテオの妻・ヨー、美術館の発展に貢献したテオとヨーの子どもフィンセント・ウィレム。
フィンセントと彼の作品を支え守り続けた家族がいたからこそ、今こうして日本で多くの彼の作品を観ることができるのだと実感し、心から感謝の気持ちを伝えたくなりました。

小学生のお子さんと一緒に親子でいらしている方々も、多くお見掛けしました。
ストーリー性があり、「ゴッホの作品がなぜ世界的に有名になったか」という点において
とてもわかりやすい展覧会だったと思います。
もし私が子どもと一緒に観に行ったら…
まだその自信はなくても、そういう親でありたいという思いを込めて
「私も、あなたの夢を最後まで応援するからね」と子どもに伝えたいな、と考えながら家路につきました。
ゴッホが好きな方はもちろん、夢に向かって頑張っている方、頑張る家族を支えている方にも、
心からおすすめしたい展覧会です。
会期は2025年12月21日(日)まで!興味のある方はぜひ行ってみてくださいね♪

053 - ブルー
主婦 / 神奈川県 / LEE100人隊
38歳/夫・息子(9歳)・娘(5歳)/料理部・美容部/岡山県出身・神奈川県在住。パン屋さんめぐり、旅行&お土産を買うこと、美術鑑賞(特にゴッホの作品)が趣味。きれいめカジュアルを軸に「自分にとって心地いいファッション」を模索中。子どもたちとのお出かけ&旅行、おいしいもの、ファッション、自分の心が動いた出来事。丁寧な生活とはほど遠いバタバタな毎日の中で見つけた「あ、これいいな」と感じたものを、皆さんと共有したいと思います。3年目もどうぞよろしくお願いします!身長156cm&イエベ秋。
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