皆さま、今月号掲載の不登校についての特集はお読みになられたでしょうか?
実は、ちょうど2年前の今頃我が家の娘が不登校になりました。
その頃の気持ちと、それをどう乗り越えたかについて今日は書きたいと思います。(娘の了承を得ています。)
不登校の始まり

中学1年生の夏休み明け、始業式から帰ってきた娘は突然「私、明日から学校に行かないから」と宣言しました。
元々学校が大好きで今まで一度もそんなことを言ったことがなかったので驚きましたが、「きっと今は何か言えない理由があるのだろう」と感じ、まずはそっと見守ることにしました。
この時は、数日お休みする程度かな?くらいに思っていたのですがその後何日経っても学校に行くことができませんでした。
学校とのやりとり
学校を休むようになってから担任の先生からは度々お電話をいただき「給食の時間だけでもいいですよ」「行事だけでも参加しませんか」と声かけしてもらいました。
ただ娘と先生が個別にじっくり話す機会はなく、親としては少し心細さを感じる場面もありました。
忙しい現場の中で難しい部分もあったのだと思いますが、結果的に私たちは別の支援を探すことにしました。
お世話になった支援先
*スクールカウンセラー
校内の相談室にいるカウンセラーさんです。娘も初めは一緒に行っていたのですが次第に学校に向かうこと自体が辛いと言うようになり、親の私がひとりで相談に通いました。色々と話をしているうちに娘は「学級委員の役割を重荷に感じ、それがきっかけで学校に行けなくなっていた」ことに気づきました。
*教育支援センター
様々な理由で学校に通うことができない子どもたちに各々のペースで学びや交流の場を与えてくださる施設です。
スクールカウンセラーさんに教えていただき、見学を経て通うことを決めました。先生方はとても優しく、帰り際には玄関までお見送りをしてくださるようなあたたかな環境でした。
ただ娘は「本当は学校に行きたい」という気持ちが強く、こちらからも次第に足が遠いてしまいました。
ですが、親としてはこういう場所を用意してくださっているという事自体がとてもありがたかったです。
*教育相談室
私の住む地域では教育支援センターに相談室が併設されており、こちらは学校とは別の場所なので娘も安心して通うことができました。(後半は主にこちらにお世話になりました。)親子それぞれに決まったカウンセラーさんをつけていただき定期的にお話を聞いていただいていました。経過的に自分たちを見守って下さる方の存在には大きな安心感がありました。当時はまだ中1でしたが「このまま学校に行けなかったらこの先どうなるの?」と娘が心配していたこともあり具体的な高校進学の選択肢などを教えていただいたりもしました。
* 小学校時代の先生
大好きだった担任の先生が卒業後も娘の相談に乗ってくださり、大きな心の支えとなりました。小学校に行くと担任の先生以外も声かけをしてくださりとてもありがたかったです。
*私自身の友人の存在
娘のことをよく知るママ友さんたちにはよく相談に乗ってもらい「娘ちゃんなら絶対大丈夫」、「◯◯さんなら良いアドバイスをくれるかも」などの助言や励ましを度々もらっていました。ランチタイムは貴重な息抜きにもなっていました。
また、古くからの友人は少しでも明るい気持ちになれるようにとお花を送ってくれたり、「娘ちゃんと飲んでね」とスタバのチケットを送ってくれたりといつも心のそばにいてくれました。
*LINEのオープンチャット
「不登校の子どもを持つ親の会」のチャットに入り同じ立場の親御さんとおしゃべりさせてもらったりもしていました。時として、まったく知らない方と話すことで心安らぐこともありますよね。
転校という選択
やがて娘は「学校には行きたい。でも今の学校には行けない。だから転校する!」と具体的に気持ちを言葉にするようになりました。
本当に学校を変えたらそれで解決できることなのかと不安もありましたが娘の言葉を信じることに。
転校するには様々なルールがあるようで、決して簡単ではありませんでしたが地域の方や先生方が橋渡しをしてくださり、自宅から歩いて通える距離の中学校に移ることができました。手続きが全く進まず心が折れそうになった時にはママ友たちが励ましてくれてもう一度立ち上がることができました。本当に多くの方のご協力のもと、娘の希望を叶えることができ感謝の気持ちでいっぱいでした。
不登校が始まってから半年後、転校という機会を得て娘は再び登校できるようになりました。(転校先の学校に初めて行った日、前日に降り積もった道路の雪が太陽に照らされてとけていく様子を見て、あぁ雪解けだ…と心の中で叫びました涙)
今だから思うこと

新しい学校で、娘は幸いにも信頼できる先生や友人と出会うことができました。
友人に誘われて生徒会に入ったり、自分からやりたいと手を挙げて英語のスピーチコンテストにも挑戦し、少しずつ自信を取り戻していきました。
「環境を変える」というのは勇気のいることですが、結果として最善の選択となりました。
ここで私自身が学んだことは…
〇親が一人で抱え込まないこと(自分が不安になると子どもに不安感が伝わったり、子どもに優しくなれなかったりするので。このブログを書いてみて、改めて本当にたくさんの方のお力に支えられてきたことを実感しました!)
〇 安心して相談できる場所や人を見つけること(拠り所はたくさんあった方がいいですよね!でも私は自分の親には心配をかけたくなかったので敢えて相談しないことを選び、専門家や友人に助けてもらいました。)
〇子ども自身の力を信じること(転校したら知っている子がひとりもいない環境になることもあり、また行けなかったらどうする?などと思いましたが、娘の素直な気持ちに従ったことが良い結果に繋がりました。)
*
不登校の背景には本当に様々な事情があり、ここに書いたのはあくまで我が家の場合はこうだったという一例に過ぎません。
もし今、同じようにお子様のことで悩まれている方がいらっしゃったら「こんな選択もあるんだな」と思ってもらえれば充分です。そして一人でないことを感じてもらえたら嬉しいです。
むぎちゃん
むぎちゃん
主婦 / 東京都 /
41歳/夫・娘(14歳)・息子(10歳・6歳)/手づくり部・料理部/3年目隊員になりました。転勤族、古くて狭い団地でも楽しく暮らす♪を目指し、少ない持ち物で自分なりに工夫しながら、ベランダ菜園や季節飾りなどを楽しんでいます。趣味は絵画教室・読書・刺繍など。LEE100人隊の皆さんのブログから伝わる暮らしぶりに憧れながら自身も真似できることは取り入れ、暮らしを彩ってもらっています。3年目も楽しく書いていきたいです。よろしくお願いいたします。
この記事へのコメント( 4 )
※ コメントにはメンバー登録が必要です。


















むぎちゃん