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【わたしの課題図書】新刊も積読も楽しみたい 夏休みの5冊

  • あき

2025.08.14

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口を開けば「暑い」とまず発してしまうほど、とにかく暑い夏の真ん中。
ただでさえ夏が苦手なのに、年齢を重ねるごとに暑さに弱くなってしまいました。
今年の夏はセールも行く気にならず、ふらっと街に買い物に出かけるということもほぼないわたし。
約束や用事があって出かけるついでにすべての買い物を済ませる術を身につけた。
そんな自堕落さですが、本屋に行くのは変わらず好きで、そのためだけに暑い中出かけたりもする。(車で行ってしまいますが)
オンラインで決め打ちで買う本ももちろんいいのだけれど、本屋をふらっとのぞいて、平積みの本の中から未知の素敵な作品に出会うのが楽しいのです。

ところで読書はいつしていますか?

皆さんは、読書はどの時間帯にされるのでしょうか。
わたしは寝る前にベッドで読むことが一番多く、次点でお風呂の中で読む。
休みの日で、特に予定を入れていない午後などに、おやつを食べながら本を読むこともありますが、1日の最後にゆったりした気分で、いつでも寝落ちできる体制でする読書は最高のリラックスなのです。
とはいえ、最近は寝落ちまでのスピードが早い早い。。。
加えて、わたしは2、3冊を並行して読むのが好きなので、1,2ページしか読んでいない本が散乱しているような状況の昨今、せめて1つの段落までは読んでから寝たいところ。

夏休みに読みたい5冊

今年はお盆休みを長くとれる方も多いのではないでしょうか。
そんな時こそ読書のチャンス。
長い休みの間ならば、時間を気にせず遅い時間まで読書に没頭もできる。
帰省先や旅先の、非日常の中で楽しむ読書もいい。

「言葉にならない気持ち日記」梅田 悟司

表紙の「推しの知名度が上がりすぎてしんどい。」というコピーを見て、わかるわかる!とくすっと笑って手に取った1冊。
ジョージアのCM「世界は誰かの仕事でできている」の名コピーライターである著書のエッセイ、
目次を読むだけでもクスクス笑えるのです。

日々の暮らしの中で無限に存在する「言葉にならない気持ち」。
わずかな、もやっ、を見つけて輪郭をうきあがらせて言葉にするとこうなるんだ、というおもしろさと、控えめな爽快感が楽しい1冊です。
昔からわたしは、ちょっとした違和感をいちいち分解して考える癖があって、そんな自分のことをめんどくさいなあと思ったりもしていた。
けれどこのエッセイを読んで、自分と同じ人がいる!(←図々しい)、しかもわたしよりずっと緻密におもしろく言語化されている!ととてもうれしくなったのでした。

「生活編」「友人・恋人編」「仕事編」「お店編」「家族編」「子育て編」「SNS編」「趣味編」と8つの項目で書かれている、言葉にならない気持ち。
「お店編」の、「スーパーのレジで自分の列だけ進みが遅い」とか
「子育て編」の、「運動会での勇姿をスマホ越しに見ている」とか
「仕事編」の、「忙しい時に限ってプリンターの紙が詰まる」とか
わかるわかるわかる〜!と深く頷く話が、あげはじめたらキリがないほどある!
冒頭にあげた「推しの知名度が上がりすぎてしんどい。」も秀逸でした。
サクサク読みやすいので、夏休みの移動のお供にちょうどいい。



「成瀬は天下を取りにいく」宮島 未奈

2024年本屋大賞受賞作であり大ベストセラーのこちら。
読もう読もうと思いながら積読になっておりました。
こちらを積読にしている間に、この作品の後に出た「婚活マエストロ」を読んでいたので、おもしろさはすでに確認済み。安心して楽しみに読みました。
主人公の成瀬の圧倒的な存在感、というか無敵感が終始物語を引っ張っていって、すいすい読める。
頭の中で成瀬をはじめとする登場人物が勝手にのびのび動き回る感じが楽しいから、これほど多くの人に読まれて愛されるのだろうなと思いました。
いくつかの話が連作となっているのも読みやすくていい。
成瀬の淡々とした話口調(とわたしは勝手に想像している)がおもしろくて、読みながらクスクス笑いました。
続編も読みたい、早く。

「なみまのわるい食べもの」千早 茜

エッセイ大好きなわたし史上、ベスト5に間違いなく入るほど好きな作品がこの「わるい食べもの」シリーズ。(通称;わる食べ)今作は第4弾になります。
千早茜さんの小説も好きでよく読みますが、個人的にはエッセイがすごく好き。
千早さんの作品(小説もエッセイも)には食べものが印象的な筆致で登場します。
最初に読んで、ほおぉ。。。とうっとりしたのは「西洋洋菓子店プティ・フール」でした。
パティシエールが主人公のこの小説には、お菓子を作る工程やお菓子の繊細な描写が本当に事細かに美しく描かれていて、読んでいるだけなのに目の前に美しいフランス菓子が見えるような気持ちになりました。(文芸誌でアサコイワヤナギの岩柳さんと対談されていたのも熟読した!)
その後、食べものエッセイの最高峰とも言える「わるい食べもの」シリーズを読みはじめたわけですが、おもしろい、なんてもんじゃないくらいおもしろい!
書評か店頭のPOPだったか、「気高き毒気が冴えわたる食エッセイ」と紹介されていたのを見かけましたが、端的にいえばその通り。
食べることに対するこだわりが人一倍強くて、先鋭的な千早さんが、食べものについて愛情と、同じくらいの毒をもって綴ったエッセイ、一つ一つのお話が偏愛と冷酷さの最高のバランスで仕上がっていて、読みながらクスクスどころか、ゲラゲラ大笑い必至なのです。
個人的に、好きなものがとても似ていること(特にお菓子)、自分以外の人の食べものに対する対応で理解できない点が似ていることなど、勝手に共通点を見つけられたのもうれしかった。
また、北澤平祐さんの装丁が素晴らしいのも大好きな理由の一つで、さりげなく置いている様子も絵になる、素敵。
新刊はもちろん、同時に過去のわる食べも読み返したくなるおもしろさ、エンドレスです。

「Little chefの和定食 丁寧につくる季節の家庭料理」田中 雪絵

Little chefのSNSでこの本の発売を知ってから、発売日を本当に楽しみにしていました。
Little chefにはじめていったのは昨年の秋、LEEのパーティーで上京した際に、同期のOGマルちゃんがわたしとTBこばんちゃんを連れて行ってくれたのでした。
以前から、いつか行ってみたいとずーっと思っていたお店、(OGあけみちゃんのSNSを見ながらその思いを募らせていました)、季節の和定食とおやつが本当にどれもおいしそうで!
日常の中にある旬の食材を使った和定食なのだけれど、一つ一つどれも丁寧に手をかけて作られた料理であることは、一口食べればはっとするほど感じます。
わたしが伺ったのはその一度きりですが、とても印象的だったので、自宅に帰ってからもその時食べた料理を真似して作ってみたりしていました。
そんな経緯もあったので、今回のレシピ本の販売は本当にうれしくて、届いてからさっそく片っ端から作っています。
(わたしがお店で食べた定食のメニューも載っていたので、こちらをまず最初に作ってみた!とてもおいしくできました。)
昔から料理本やお菓子、パンのレシピ本は、少しでも気になったら躊躇わず購入して、レシピを端から作ってきました。
それがわたしのいちばんの趣味であったし、そのおかげで料理は一番の特技にもなった。
歳を重ねて、たくさん料理をしてきた中で、長く飽きずに作り続けるレシピはそう多くはないけれど、この本のレシピはこの先もずっと作り続けるだろうなあと思います。

「LEE 8・9月合併号」

そしてこちらも、楽しみにしていたLEE。
今月は合併号になります。

大好きなスタイリストさん兵藤千尋さんのブラックのスタイリングにうっとりしたり

夏の推し本アワードは、「わたしもこれ読んだ!」とうれしくなったり、新たに読みたい本をチェックできたり

読み応えたっぷりな1冊の中で最も熟読したのは、「人生が変わる 世界の一流の休み方」

以前から、休む時間はあるはずなのに、何もできていないまま時間だけを無為に溶かしてしまうと感じていたわたし、冒頭のチェックリストもあてはまることが多く、非常に興味深く読みました。
金曜日の夜の時間の使い方や、日曜日の夜に翌週からのスイッチを少し入れてみる、などすぐに活かせることがたくさんありました。
ちょっとした変化やきっかけで日常は変わるし、心地よさも意外と近くにある物だと気づきます。
今のわたしにとてもフィットした特集でした。

ついついスマホに手を伸ばして本は後回し、ということが多いのだけれど、ゆっくり活字を追って頭の中に本の世界を広げるのはとても贅沢なこと。
わたしの夏休みはあと少し。
1日くらい、いろんな「やらなければならないこと」をほっぽり出して、好きなだけ本を読む日を作ってみようと思います。

あき

会社員・料理教室主宰 / 福岡県 /

49歳/夫・息子(24歳)・猫/手づくり部・料理部/インテリアコーディネーター、ジュニアベジタブル&フルーツマイスター。料理と、そのまわりの空間づくりと、インテリアが好き。季節を感じながら、料理をして盛り付けてしつらえて。いただきますと食べることがなによりの幸せだと思っています。おしゃれすること、本を読むことも好きです。生まれも育ちも生粋の関西人ですが、福岡に住んでもう15年以上が過ぎました。日々の暮らしを丁寧に楽しく。よろしくお願いします。

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