気になる展示が多く、ちょくちょく訪れている「東京ステーションギャラリー」。先日、現在開催中の「タピオ・ヴィルカラ展」に行ってきました。昨年末に開催されていた「テレンス・コンラン展」も観に行っていたので、そちらと2本立てで感想を残したいと思います。
現在開催中!タピオ・ヴィルカラ展

タピオ・ヴィルカラは、フィンランドを代表するデザイナー。奥さんはルート・ブリュックという陶板画家で、何年か前に同じ会場で展覧会をやっていましたね。

私が「タピオ・ヴィルカラ」と聞いてパッと思い浮かぶのは、こちらの「ウルティマ ツーレ」。ラップランドの溶けていく氷河を表したというザラザラの表面は本当に本当に美しく、初めて目にしたときは「一体どうやったらこんなに複雑な模様をつけられるのだろう……」と、その感動といったらなかったのですが……。が。展示によると、「イッタラの傷つきやすいガラス製品にとってはこの模様が傷隠しにもなった」なんて書かれていて、へえ~!と笑ってしまいました。
うれしかったこと。ヴィルカラ本人のしゃべって動く映像を見られたこと。

会場で流されていた、ヴィルカラ本人が映っている10分くらいの映像がとっても良すぎて、3周くらい見続けてしまいました。焚火の前に寝そべりながらパイプをふかし、枝に刺した魚をちょいちょいとつつきながら火の番をしている姿があったのですが、これにはずきゅーーん!!!でした。だって、まるでリアルスナフキン!というより、フィンランドにはこういう雰囲気の人がきっと普通にたくさんいて、だからこそ生まれたキャラクターだったんじゃないか?と思ってしまうくらい自然でした。

あと、ヴィルカラの手だけにクローズアップした写真にも惹かれました。「手はほぼナイフと同じ。人間の目は指先の目ほどには上手に区別できない」と語っている映像が印象に残ったな。
ヴィルカラの生涯の仕事量から察するに、デザイナーとしてはきっとものすごく多忙だったに違いないけれど。厳しい自然のなか(電気も水道もない、陸の孤島のような場所にある別荘によく滞在していたらしい)、静寂を愛し、家族を愛した、その暮らしぶりもちょっと垣間見えるような素敵な展覧会でした。

テレンス コンラン モダンブリテンをデザインをする

こちらは昨年秋から今年のはじめまで展示されていたコンラン展。100人隊のメンバーもたくさん訪れていた展覧会なので、ご存知の方も多いのでは!私もコンランショップ大好きなので、ものすごく楽しみにして伺いました。

日本のコンランショップは何年か前に社長が代わったこともあって、今では店舗ごとにガラッと違う雰囲気になりました。それがおもしろく、私のまわりでも興味を寄せている人が多いので、「最近のコンランってさ……」と話題に上がることがしばしば。
そんな理由もあってか、「今のコンランショップ」に視線がいきがちだったこの頃だったのですが…。この展示でコンランショップの原点、そして今に至るまでの軌跡を見ることができたのはとても興味深いものがありました。

そもそも、「コンラン『卿』って?貴族なの?」とそこから気になっていた私。恥ずかしながら、センスの良いお金持ちの貴族が雑貨屋を開いたらたまたま繁盛した…みたいなことかと長らく思っていました。
でもそうではなくて。
イギリスに「デザイン」という概念をもたらしたその功績。
コンランさんのやってきた膨大なお仕事を評価された結果として、「卿」という称号が贈られたのだと知りました。これって本当に、本当にすごいことだと思います。
コンラン展、現在福岡で開催されているそうですよ。あきさんのブログで知りました♡
ヴィルカラ展、コンラン展、ともにもうすぐ終わってしまうので、ご興味ある方はぜひ!
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パート / 東京都 / LEE100人隊トップブロガー
40歳/夫・娘(6歳)・息子(3歳)/手づくり部・料理部・美容部/平日は仕事、休日は子どもの習いごとと、毎日忙しく過ごしています。隙間時間に海外ドラマ鑑賞、読書をするのが趣味ですが、最近ピアノと編み物(かぎ針編み)を始めて夢中になっています。コーヒーやミルクティーを飲む時間を大事にしていますが、お酒も大好き。10年ちょっと、本(特に児童書)に関わるお仕事をしていました。本屋さんに入ると落ち着きます。絵本収集家です。
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