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東京展の終了間近!「モネ展 睡蓮のとき」@国立西洋美術館に行ってきました!

  • 053 ブルー

2025.02.09

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こんにちは!
053 ブルーです。

いよいよ会期終了日2/11が迫っている「モネ展 睡蓮のとき」@国立西洋美術館。

「期間長いからまだ大丈夫」とうかうかしている間に終了日が迫っていることに気付いて焦り(なぜかいつもこう)、ギリギリのタイミングですが、鑑賞に行ってきました!

モネが晩年に描き続けた「睡蓮」

入場前の撮影可能エリア

クロード・モネといえば「睡蓮」というくらい、モネを象徴するモチーフといっても過言ではないですが、「睡蓮」を描き始めたのは晩年になってパリ郊外のジヴェルニーに移住してから。

この展覧会は、まさにモネの「睡蓮」のオンパレード!
「睡蓮」にたどり着くまでのモネの作品の変化や、
同じ「睡蓮」を描いた絵画でもモネをとりまく環境・体調により、描写や切り取り方が移り変わる様子に焦点が当てられています。
今までいくつもの「睡蓮」を観たことがあっても、新しい発見がたくさんありました。

睡蓮の池の中にいるような展示室

全部で4章に分かれているのですが、第1章ではモネがジヴェルニーに移り住む前に、ロンドンやセーヌ河の風景を描いた作品が並びます。水面を描いた作品を鑑賞し「ここから「睡蓮」につながっていくんだな」と思いながら進むと…

第2章ではジヴェルニーの庭の美しい自然を描いた、暖かな光が差している作品たちが待ち受けていました。装飾画を描くにあたり「睡蓮」というモチーフに出会うも、はじめは藤棚やアガパンサスの花などまわりの花々と一緒に描いていたモネですが、その後に池と水面のみを切り取るようになったようです。

基本的に撮影禁止ですが、第3章のエリアのみ写真撮影が可能です。
第3章はパリにあるオランジュリー美術館の「睡蓮の間」を再現したエリア。
楕円形の形の部屋に、多彩な表情の睡蓮の池の絵画が並んでいました。

初夏のような青々とした空と雲を映し出す水面、

『睡蓮』

手前の絵画から伝わるのは、日が落ちてきた様子が伝わるほの暗さ。並んでいる絵画たちを見てわかる通り、一枚として同じ「睡蓮」はありません。

睡蓮の池が、その時々の美しい景色を反映させていたことが伝わってきました。

この展示室に自分一人だけが中央に立ち、数々の「睡蓮」を見渡すことができたら、睡蓮の池の真ん中にいるかのような感覚になるだろうな…と想像しながらも、大人気の展覧会ということでそうはいかないので、次の展示室に向かいました。

第4章はモネの葛藤や苦悩が伝わる作品がずらり

第4章ではモネが白内障を患い、色彩がうまく判別できなくなった時に描いた作品が並びます。
撮影禁止エリアなので写真はないのですが、驚いたのはモネの優しく穏やかなタッチというイメージからは遠い、力強く荒々しささえ感じる、『睡蓮の池』や、赤色のバラの小径を描いた『ばらの庭からみた画家の家』の連作。
この頃病気の影響で赤色は茶色に見え、正しい色彩が識別できなくなっていたモネ。苦悩しながらも彼は経験に基づき、強い印象を残す色や抽象的な表現を用い、実験的に作品を描いたとのことです。

モネは描いた作品が気に入らないと躊躇なく処分していたようなのですが、
自分自身が色彩がはっきり判別できない中で葛藤、そして挑戦しながら描いた絵画は手元に残しておいたとのことでした。
「モネが画家としてのプライドを持ちながら、病魔と戦った証拠」だと思うと、モネ自身の暗闇から抜け出したいという叫び、そしてそれでも画家を続けていくという覚悟が表れているように感じられました。



「睡蓮」の世界にどっぷり浸れる展覧会

絵画を観ていると「どういう意図があるのかな」「どんな時代背景が反映されているのかな」と色々考えてしまいますが、
モネの「睡蓮」は、見ているだけで美しい自然が心を浄化してくれるような、不思議な効果があるような気がします。
自分もジヴェルニーの庭で、四季折々の自然を映し出す水面の揺れに心地よさを感じながら、睡蓮の池を眺めているような錯覚を覚えました。

展覧会ポスターにもなっている『睡蓮』(第3章展示)。描きこまれた柳が、奥行きを感じさせました。

うっとりとするような美しさだけでなく、モネの「睡蓮」の描き方や焦点の当て方がどんどん変化していく様子も見どころの一つ。これから先も他の展覧会でモネの「睡蓮」を鑑賞することが何度もあると思いますが、「これはいつ描かれたのかな?」と更に興味深く観ることができそうで、今からワクワクしています。

そして、イメージを覆すかのような、病気を患った後の荒いタッチのモネ作品から感じられる、彼の葛藤、強い信念。

詳しい知識がなくても、眺めているだけで心を穏やかにしてくれる、
かと思えば激情的にも感じられる色彩でモネの苦悩に触れ、新たな一面にぐっと心が掴まれる、そんなモネの「睡蓮」の魅力がたっぷり詰まった展覧会でした。

第3章でひときわ目を引く『睡蓮、柳の反映』。松方幸次郎がモネから直接購入したもの。上部の破損した部分が、この絵画の辿ってきた過酷な歴史を物語っているかのよう。

心残りは、時間がなくてグッズが購入できなかったことです。
時間によってはグッズ売り場に入場するために行列に並ぶ必要があるので、これから行かれる方はそこにご留意ください!

行く前は正直「睡蓮ばっかりで飽きないかな?」なんて思いながら向かったのですが、
「大変失礼しました!」と心の底から謝罪したくなりました。

時間の移ろい、季節、そしてモネ自身のその時々の心境を映し出した、
どの1枚をとっても個性溢れる「睡蓮」。
東京展の後は京都で開催予定なので、行かれる方は是非「睡蓮」の世界にどっぷり浸ってきてくださいね。

053 - ブルー

主婦 / 神奈川県 / LEE100人隊

38歳/夫・息子(9歳)・娘(5歳)/料理部・美容部/岡山県出身・神奈川県在住。パン屋さんめぐり、旅行&お土産を買うこと、美術鑑賞(特にゴッホの作品)が趣味。きれいめカジュアルを軸に「自分にとって心地いいファッション」を模索中。子どもたちとのお出かけ&旅行、おいしいもの、ファッション、自分の心が動いた出来事。丁寧な生活とはほど遠いバタバタな毎日の中で見つけた「あ、これいいな」と感じたものを、皆さんと共有したいと思います。3年目もどうぞよろしくお願いします!身長156cm&イエベ秋。

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