【読書記録】六人の嘘つきな大学生

年末年始たくさん本を読んだのでしばらくブログは読書記録が多めになりそうです。

映画化もされた就活がテーマの話題作

就活がテーマの本。就活、、、ちょうど氷河期で苦しくて大変だった記憶があります。就活って自分どう生きていくのか、22歳という若さでまだなにも世の中のこと、自分のこともすらもわからないままとことん自己分析するのはなかなか苦しいし、本当にシビアな世界の戦いで、落ちると自分を否定されたような気になり、今でも思い出すと二度としたくないなぁ・・・ということしか思い出せません。

展開が面白い

とある有名企業の最終選考に残った6人の大学生。最終選考はディスカッションで全員合格もあり得ると言われ、ディスカッション対策のために何度も会うようになり親睦を深めていきます。しかし突然企業より、「やっぱり1名のみ採用とします。その1名はみなさんで選んでください。選考の方法はおまかせします」と言われます。選考の当日6人は会議室に集まり話合いをしようとしますが、謎の封筒があり、開けてみるとそれぞれメンバーの秘密が書かれていて、お互いによい印象をいただいていたのがその秘密を知り、みんなの心情が変わっていきます。その封筒を置いたのは誰か、なぜその封筒を用意したのか、、、というストーリーです。

物事は一面だけではわからない

各メンバーの秘密は衝撃的な内容が多く、その人の人間性を疑うくらいの内容です。数年後とあることがきっかけでメンバーの一人が犯人捜しをはじめます。当時の話をメンバーに聞いて回りますが、その時の態度もヒントになっていきます。

物語は巧妙な構成になっているので読んでいくと最後にがらっと各メンバーの印象が変わります。この小説を読んで感じたことはボランティアをしていたらいい人なのか、優先席に座っている人は悪い人なのか、物事の一面だけ見て、判断するのではなく、物事には良い面も悪い面もあって決して1面だけで判断してはいけない、自分であらゆる面をみて考えることの大切を知りました。