新しい年になりました。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
年末年始の長いお休みの間に、たっぷり本を読むぞ、とウキウキ本を積み上げたわたしです。
年々、本を読むペースが遅くなりましたが、相変わらず読むのは好き。
エッセイと小説を並行して読むのも好きです。
「柚木麻子のドラマななめ読み」柚木 麻子
柚木麻子さんの作品は、小説はもちろん、エッセイも大好き。
エッセイは特に抱腹絶倒で、移動中に読んで電車の中で笑いを堪えるのに悶え苦しんだことを思い出します。
柚木さん、といえば稀代のドラマ好き作家として名高いのは有名な話(Podcast番組でも毎回爆笑の渦だった!)。
この本は女性誌で10年間連載していたものを書籍化した作品で、サブタイトルが「私は日本のドラマによって作られてきた」、ここだけを読んでも期待が高まります!
フェミニズムやシスターフッド、エイジングなどの視点からまさに「ななめ読み」していたり、
名バイプレイヤーについて、国内ドラマのこれまでの軌跡と重ねて、コミカルに、真面目に描かれています。
東京ラブストーリーからカルテット、すいか、やすらぎの郷、ロンバケ、大豆田とわ子、エルピス、虎に翼まで、自分自身が見てきたものも、そうでないものも、読むとまた作品を新しい視点で見たくなる。
わたし自身、普段テレビをつける時はドラマを見るとき、という感じでドラマ好きですが、
同じ温度感で好きな人がここにいた!とうれしくなるような本でもありました。
「人生のピース」朝比奈あすか
網中いづるさんの素敵な装画が魅力的で手に取りました。
中高女子校での6年間を一緒に過ごした親友3人組の34歳の日々を、婚活を軸に描く小説です。
3人の会話から見える関係性やその場の空気感がリアルで、思わず引き込まれてしまう。
わたし自身女子校出身だからか?自分の当時の楽しく甘酸っぱかった記憶を手繰り寄せながら読み進めるのが楽しかったのかもしれません。
3人の周りの登場人物たちの描写が丁寧で、頭の中で人物像を膨らませて小説の世界に入り込めました。
30代半ばの、結婚するかしないかのあたりにいる彼女たちは、わたしから見ると随分遠くにいる存在で、だけど通ってきた道にいる(詳細の設定などは違っても)気がして、ときに姉のような目線で眺めてしまう。
青春小説ではないけれど、それでもどこかキュンとしたりハラハラ心配したりして、こういうのが小説を読む醍醐味だと改めて感じた読書時間でした。
「ホットプレートと深度四」井上荒野
食にまつわる道具をテーマにした短編集です。
ピザカッター、鉄鍋、ゼリーの型、、、食と道具と女と男と大人と子ども
誰の記憶にもある、身近な人たちと囲んだ食卓の場面がいくつも登場するたびに、自分の中の似た記憶と重ねてしまう。
井上荒野さんの作品は食べ物にまつわるものが多く、これまで読んだ作品のどの食卓もとてもおいしそうで印象的なのです。
日常の、キッチンの中に「ふつうにある道具」を真ん中において、そのまわりにいる老若男女の心の動きを細やかに描く小さなお話たち。
一つ一つが読みやすい短さなのも良くて、洗練された何かが出てくるわけではないのに、読み終えるととても井上荒野さんぽいセンスの良い1冊だなあと思いました。
装丁も素敵です。
「今日のかたすみ」川上佐都
こちらははじめて読む作家さんです。
そしてこれまた装丁に惹かれて手に取り、帯文を読んで興味が増して読んでみようと思いました。
(わたしにとって装丁と帯はとても重要なのだと再確認。)
同棲カップルや、父と娘、ご近所さん、など5つの暮らしを通して、人と暮らすことを描いた連作短編小説。
人と、誰かと生きるということは、ときに息苦しかったりときに不自由だったりするけれど、それでも時々とてつもなく幸せを感じたり温かい気持ちになったりするよね、ということを、この5篇の連なるお話を読むと改めて感じたのでした。
この作家さんの別の作品も読んでみたくなった
読書のお供は、もちろんおやつ
わたしの読書の楽しみは、おやつとお茶もセットです。
お正月休み、暖かい部屋で外の景色を眺めつつ、おやつを一口、お茶を一口いただきながら本を読む幸せ。
この日のおやつはどちらも頂きもの、メゾンカカオのアロマチョコレートはピスタチオ。
一口齧るとチョコレートの中にピスタチオが確かにいる。。。!というゆたかなアロマ感。
市田柿は肉厚でねっとり濃厚な干し柿。
もはやドライフルーツではなくジュレ?というくらい中がレアなのです。
余談ですが市田柿が手に入ったら必ず作るのが、干し柿バター。
肉厚な市田柿をナイフで開いて広げて2つほどを合わせたところに、キンキンに冷えたバター、あとはナッツをおいてくるくる巻くだけ。
カットしていただきます。
おつまみにもなりますし、お茶請けとしても最高においしい。
LEE1・2月号ももちろん
そしてもちろんLEE1・2月号も楽しみに、隅々まで読みました♡
毎月楽しみな連載、中でも石井佳苗さんのページが大好きで、いつか1冊の本になったらいいなあとひそかに期待しています。
今月は韓国の骨董について。
昨年ごろから、韓国のインテリアや器、骨董についてすごく興味津々なわたしにとって、この上なくタイムリーなトピックに、心躍らせながら熟読しました。
今年は行ってみたいなあ、韓国。
インテリア特集も。
LEEでおなじみのスタイリスト兵頭さんのご自宅のインテリアが素敵でした。
センスのいい方は、ファッションも暮らしもスタイルが確立されていてかっこいい。
2025年も、こんな感じで季節ごとに読書記録「わたしの課題図書」を綴っていこうと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
TB - あき
会社員・料理教室主宰 / 福岡県 / LEE100人隊トップブロガー
49歳/夫・息子(24歳)・猫/手づくり部・料理部/インテリアコーディネーター、ジュニアベジタブル&フルーツマイスター。料理と、そのまわりの空間づくりと、インテリアが好き。季節を感じながら、料理をして盛り付けてしつらえて。いただきますと食べることがなによりの幸せだと思っています。おしゃれすること、本を読むことも好きです。生まれも育ちも生粋の関西人ですが、福岡に住んでもう15年以上が過ぎました。日々の暮らしを丁寧に楽しく。よろしくお願いします。
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TB ゆめい