ルイーズブルジョワ展「地獄から帰ってきたところ 言っとくけど素晴らしかったわ」に行ってきました
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052 あお
2024.12.20 更新日:2024.12.20
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念願のルイーズブルジョワ展に行ってきました。
ブルジョワといえば六本木のクモのオブジェ。
日本で27年ぶりの展覧会の開催だそうです。
憎しみ、苦しみ、葛藤、怒り、恐怖
ブルジョワは家庭環境が複雑で威圧的な父への恐怖心と父の不順行為に怒りと嫌悪がありながらも愛されたいと思い、母は病気で十分に愛情をもらえていないという幼少期を過ごしています。その後精神病も患いながら自身の心の表現とし負のパワーを作品にぶつけています。
とくに母性についての作品が多く、母に愛されたい、でも愛されないそのトラウマがにじみ出てきます。これほど作品で枯渇した愛を表現できる人はなかなかいません。
心にズドンとくる思い作品が多いです。どんなに嫌なことがあっても子どもは心から親の愛を望んでいる。親から子の愛情より、子から親への愛情のほうが強烈に強いことを改めて感じます。
男性優位の社会に対する怒り
愛し合っているのに愛を感じない、男女の不都合さ、性への疑問を感じる作品も多くあります。
中でも男性のヒステリーを表現したこの作品は心に響きました。
ブルジョワがヒステリーは女性特有と医師に言われたことに対して違うということを表現した作品。
上から吊り下げるタイプの作品が多く、アンバランスさがあり、精神状態の不安定さが伝わります。
家に縛られる女性
ブルジョワは家の中でも妻と母という役割に苦しみもがいたようで、家と女性のモチーフの作品がいくつかあります。女性は常に家に縛られ役割を負わされることに苦しみと怒りを感じているのが伝わります。
ブルジョワのラスト
有名な作品
地獄から帰ってきたところ 言っとくけど素晴らしかったわ
刺繍という紡ぐ行為で自分を癒しながら表現をしていきます。その作品一つ一つトラウマを皮肉めいているものも多く、地獄から這い上がったというのがまさにふさわしいアートが多数あります。
一人で見に行くのがお勧め
作品は一つ一つが重く、心が苦しくなるものが多いため、正直見ていると心が重くなります。恐怖を感じる作品も多いです。ただこれほどの負のエネルギーを表現できるブルジョワの作品は見る価値があり、母という役割をしている女性ならより感じるものや考えさせられるものがありました。ただ心があまり元気でないときはお勧めできません。
ブルジョワ展で思い出した本
母になって後悔しているという本。こちらも「母性」をテーマにした本で感じるものや考えさせられるものが多いのでお勧めです。ブルジョワ展を見たらこちらの本も思い出しました。
女性として生きる苦しさ、でも最後は勇気をもらえるアートでした!
052 - あお
会社員 / 埼玉県 / LEE100人隊
38歳/夫・息子(12歳・6歳)/料理部・美容部/人と話すこと、人と関わることが好きです。仕事も「人」にまつわるお仕事。平日は質素に暮らす、土日はていねいに暮らすことを心がけています。整理収納アドバイザー1級の資格、FP資格有。インテリア、読書、おしゃれが好きです。身長154cm。毎月読書ブログUPしています。
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