Factory Tour!!
牛乳・ヨーグルトの製造工場
雪印メグミルク海老名工場の工場見学に行って来ました
小学校が午前授業のみだった或る日、神奈川県海老名市にある、雪印メグミルクの海老名工場の見学ツアーに参加して来ました。海老名工場は1967年に「雪印乳業 海老名工場」として操業スタート。敷地面積およそ80,000㎡、365日無休、首都圏の生産の中核を担う基幹工場であり、市販される牛乳の製造工場として国内最大規模を誇る工場です。
工場見学は参加費無料、見学実施日は月~木曜日。(金、土、日、祝日、年末年始は休業)見学スタート時間は1日あたり10:00~/13:30~の2枠があります。見学所要時間はおよそ80分。工場の概要説明とビデオ上映、製造ラインの見学、試飲と試食…という流れになります。見学予約はすべて公式HPからの事前予約制。対象年齢は5歳以上。
ここ海老名工場では「おいしい雪印メグミルク牛乳」やコンビニやスーパーのPBの牛乳、「毎日骨太MBP®」などの乳飲料のほか、「牧場の朝ヨーグルト 生乳仕立て」、「恵 megumi ガセリ菌SP株ヨーグルト」などのヨーグルト、そして乳製品以外にも果汁飲料「Dole® 100%ジュース」も製造しています。
こちらは工場エントランス!
思った以上に高速道路が順調で、見学開始時刻よりも少し早く着いたのですが、エントランスでは顔認証システムを搭載したスクリーンが。スクリーンの前に立つとアニメーションの中のキャラクターの顔部分に子ども達の顔が当てはめられてキャラクターが動きます。
他の見学客が来るまで子ども達はしばらくずっとこのスクリーンの前で面白がって遊んでいました。
ここから、フルアテンドの見学ツアーの始まりです!
(※ビデオ上映中の映像をはじめ製造ラインのエリアは撮影NGでした。)
【Part.1】
ビデオ上映
牛乳に関する約7分のアニメーション動画を視聴
まずはホールにてビデオ上映!牛乳とは?にはじまり、人類と酪農の歴史、日本での牛乳の歴史、牛乳が出来るまでの工程などを映像で学びます。人間が哺乳動物の乳を食物として利用するようになったのは、今から8,000年も前に遡るそうです。8,000年前の南アジアやヨーロッパでは、既に牛の乳は飲まれていたと考えられており、6,000年ほど前の古代エジプト文明やメソポタミア文明においては、バターなどの乳製品も作り出されていたとのこと。乳搾りに関する最古の記録はシュメール文明に残る約5,000年前のレリーフなのだとか。日本で牛乳が一般的に飲まれるようになったのは明治の文明開化以降。給食用の牛乳の始まりは1946年の脱脂粉乳からとされています。1964年頃には全国の学校給食で(脱脂粉乳ではない)国産の牛乳が提供されるように。
次に、映像にて牧場から工場へ、そして市場に出荷されるまでの流れを学びます。牧場では朝昼2回の搾乳。牛から搾ったそのままのミルクは「生乳(せいにゅう)」と呼び、日本の食品衛生法上では生乳を店頭で販売することは禁止されているそうです。
生乳は工場に運ばれ、重さを量り、受け入れ検査を経て、冷やし、清浄機で目に見えない小さなゴミを取り除き、酸素を取り除き(低温脱気製法)、脂肪を細かくし(均質化)、高温殺菌されますぐに冷却。成分等の検査をし、充填へ。
殺菌され冷やされた牛乳は機械で自動的に紙パックに詰められ、ケースに入れて冷蔵倉庫で保管、微生物や成分を調べる出荷検査をし合格後出荷されます。
ここからはいよいよ製造ラインの見学へ!(※製造ラインは撮影NGです)
【Part.2】
工場スタッフさんが着る専用ユニフォームについてなど
徹底した品質管理・衛生管理
フルアテンドの見学ツアー。まずは工場専用ユニフォーム(実物)についての説明が!ペットボトル18~29本を使って作業着1着分をリサイクルして作っているのだそう。ポケットなし。製造室に入る時は靴を履き替えた上で、服に付着した埃などを吸引し、石けんによる手洗いとアルコール消毒を徹底、その後にさらにエアシャワーで目に見えない塵を吹き飛ばして入室します。製造室にも清潔を保つ仕組み搭載!空気を綺麗にするフィルターがあり、中の空気を押し出すシステムになっているため、外の異物が混入しないように工夫されていました。
【Part.3】
牛乳類製造棟5F
牛乳の【製造】ライン見学
いよいよ牛乳の製造ライン見学です!…の前に、まずは1Fにて…、牧場からタンクローリーで運ばれて来た原料乳を車ごとトラックスケールで重さを量って(秤量)、受け入れタンクでかき混ぜます。そして受け入れ検査へ。温度・酸度・乳脂肪分・無脂乳固形分・比重・官能・風味・臭気・色沢組織・外観・総菌数・体細胞数・アルコール反応・抗生物質・異物の混入の有無などをいろいろな検査を経て合格した原料乳だけを10℃以下のタンクで貯乳します。
「窓の外をご覧ください!」と案内スタッフさんから言われるままに窓の外を覗くと、生乳を貯蔵するための銀色の受け入れタンクが。100tタンクが6本、30tタンクが4本、合計10本のタンクがあり、100tタンクには1L牛乳50万本分の容量に相当するそうですよ。
受け入れ検査→貯乳を経て、【清浄化】の工程では、クラリファイヤーで遠心分離し目に見えない小さなゴミを取り除きます。ここまでは牛乳もヨーグルトも同じ工程です。
ここからは牛乳の【製造】ライン。まずは【低温脱気】。美味しさの秘密、雪印メグミルクの独自製法、特許取得の低温脱気製法で酸素を取り除き美味しさをキープする製法です。低温のまま酸素を取り除くので牛乳本来の味わいが叶います。次に【均質化】。ホモゲナイザーで生乳に圧力をかけて乳脂肪分を細かく砕くことで消化吸収が良くなり分離しにくくなります。そして【殺菌】へ。シェル&チューブ式熱交換機により、130℃・2秒間かけて殺菌しすぐに冷却します。そして貯乳へ。
生乳は光に弱いため、銀色のパイプの中を通って光に当たらないようになっており、お馴染みの赤いパッケージも遮光性を高くするための色なのだそうです。ここまで、工場スタッフさんを全く見かけず全てオートメーション!そして牛乳の白い液体ただの1滴さえも見ることがありませんでした( ̄∇ ̄) 365日無休のハイテク設備を窓越しに間近に見られるので大迫力ですよ。
【Part.4】
牛乳類製造棟2F
牛乳の【充填】ライン見学
5階の製造ラインから2階の充填ラインに移動し、牛乳が紙パックに詰められる様子が見学出来ます。紙パックに詰められた牛乳は、さらにクレートに詰められ冷蔵庫で冷やされ、その後に出荷検査があります。ここ海老名工場では1日30万本が充填されるようです。また、雪印メグミルク牛乳だけじゃなく、TOPVALUの「北海道牛乳」や、セブンイレブンの7プレミアム「毎日の食卓牛乳」の充填もされていました!他にも、学校給食用の1人分サイズの紙パックの牛乳も。
【Part.5】
牛乳・ヨーグルト・その他乳製品共通
各種検査と品質管理
充填の次は、品質管理について。受け入れ検査のこと、充填前検査と出荷検査、理化学検査、微生物検査、物性検査、乳酸菌検査などを行う検査室へ。ここで初めて工場スタッフさんの姿を見ることが出来ました!完全オートメーション化された工場でも、最後は人の目で確認するんですね。中でも色や風味を検査する官能検査を行う官能評価員は、五感を使って乳・乳製品の安全性や品質の判断、異常風味の検出を担っているそうです。この「官能評価員」は厳しいテストがあり、海老名工場にも30人いるかいないか…とのこと。
クリーンベンチを使っての微生物検査や、ホイップクリームのホイップ検査の部屋などもあり、見学者に気付いたスタッフさんが窓越しに手を振ってくれるシーンもありました。
【Part.6】
ヨーグルト製造棟
ドリンクヨーグルト製造ライン見学
続いて、ヨーグルト製造棟へ。のむヨーグルトのボトル充填機を間近に見ることが出来ます。充填本数は毎分400本(!)。海老名工場で作られている代表的なドリンクヨーグルトは、「恵 megumi」、「ガセリ菌SP株ヨーグルト」のドリンクタイプ。「ガセリ菌SP株」は雪印メグミルクが発見した、日本人の腸内に住んでいる、ヒト由来の乳酸菌で、生きたまま腸に届くだけでなく長く腸に留まることが科学的に確認された世界初の乳酸菌なのだそうです!!ガセリ菌SP株には、内臓脂肪を減らす機能があることが報告されているようですよ。
工場の床にも工夫があり、充填エリアなど「清潔区域」はグリーン、箱詰めエリアなど「準清潔区域」は赤色の床…という具合に色分けされていました。ドリンクヨーグルトだけじゃなく、フルーツジュースやセブンプレミアムシリーズ、Dole®のジュース、雪印コーヒーなどの充填エリアも窓越しに見学出来ました。
【Part.7】
ヨーグルト製造棟3F
プレーンヨーグルト・ハードヨーグルト製造ライン見学
ドリンクタイプのヨーグルトの製造ラインの次は、いよいよ最後、プレーンヨーグルト「ナチュレ 恵 megumi」やハードヨーグルト「牧場の朝ヨーグルト 生乳仕立て」の製造ライン見学です!この世に存在し発見されている乳酸菌は実に100種類以上ある中で、ビフィズス菌とガセリ菌を配合。途中でスクリーン映像で「ヨーグルト劇場」のアニメーション動画を視聴しました。生乳の受け入れ検査後→冷やして→クラリファイヤーで目に見えないゴミを取り除く…までは牛乳と工程が一緒ですが、ヨーグルトはこの後の工程が違います。受け入れ検査&ゴミを取り除いた生乳はヨーグルト用原材料と一緒に調合され、ホモゲナイザーで均質化(脂肪を細かくする)し、殺菌冷却。その後にバルクスターター(いろいなヨーグルトに合わせて調製され、発酵開始時に直接原材料に接種する乳酸菌)を添加しスタータータンクへ。カップ充填機でカップに詰められ、ケースに詰められ、その後に発酵庫にて発酵、発酵を終えたものは急速冷蔵庫で冷却され、蓋にノズル番号を印字、出荷検査を経て合格したものが出荷されるとのこと。
「牧場の朝ヨーグルト」はパッケージに使われている厚紙が切り紙で遊べる仕様になっていました。
全ての製造ラインの見学が終わった後は、雪印メグミルクのCSR活動の紹介が。海老名工場ではターフパーキングという緑化駐車場や地球温暖化係数の高いガースを使わない受電設備を導入、海洋性微生物を使った排水処理設備の導入など地球環境の保全に努めているそうです。また、工場すべての照明にLEDを採用、太陽光と風力を組み合わせたハイブリット型外灯を設置するなど、省エネにも取り組んでおり、工場から出るさまざまな廃棄物をリサイクル業者を通じて再資源化に取り組み、リサイクル率100%(ゼロエミッション)を達成。たとえば1Lの牛乳パック6本分で1ロールのトイレットペーパーを1本分に再生出来ているとのこと!!
【Part.8】
製造ライン見学後はお楽しみの…
試食タイム
フルアテンドの見学ツアーが終わった後は、お楽しみの試食タイムです。「牧場の朝」ヨーグルトと、ドリンクヨーグルト「ガセリ菌SP株ヨーグルト」、「毎日骨太ベビーチーズ」。こちらは持ち帰り不可で、その場で試食限定です!(※試食エリアは撮影OKでした)
子ども達も「おいしい~!!」とあっという間に飲み、食べ終わっていました。
試食が終わった後は、間違い探しに夢中に!
【Part.9】
フォトスポットいろいろ
試食が終わった後は、たくさん用意されているフォトスポットで撮影タイム。スタッフさんがとても親切で、「撮りましょうか?」とか「フォトプロップスもありますよ~」とか「試着も出来ますよ」と案内してくださいました。
工場スタッフさんのユニフォームを着て写真を撮らせてもらいました。撮影用の小物もリアル!娘は大好きなカマンベールチーズをセレクト。
牛乳パックで作られたお魚の魚釣りゲームや、恐竜や動物の紙パック工作の作品展示も!
最後に、見学エントランスで記念撮影!
【Part.10】
最後に…
工場からのおみやげは
最後に、工場からのおみやげです!試食の時に一緒に頂けました。Dole®の紙パックのアップルジュースと、「愛してミルク?」の缶バッジ、そして「おいしい雪印メグミルク牛乳」の消しゴム!スタッフさんのお一人は、この消しゴムをキーホルダーにされていましたよ。可愛かったなぁ…。
ミニチュアサイズの牛乳パック消しゴム…この精巧さ、再現率の高さ…堪りません…!
他にも…、小学生2人を引き連れていたからか、スタッフさんがシールをくださったり…
また「愛してミルク?」のシールを色違いで2シート頂けました。
「こんなのもあるんですよ~!」とスタッフさんが出して来てくださったのが、なんとあの「うんこドリル」とのコラボ冊子!問題が全部で5問あって、「うんこドリル」と同じくやや強引にアレの語句が出て来るせいか子どもウケ抜群でした( ̄∇ ̄)
雪印メグミルクは全国6つの工場で工場見学ツアーを実施しているようです。その中でも阿見工場、海老名工場、野田工場、京都工場はWebにて予約が出来ます(野田工場のみ日曜日も見学ツアー実施)。気になる方はぜひ公式HPをチェックしてみてくださいね◎
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TB - はな
主婦 / 神奈川県 / LEE100人隊トップブロガー
41歳/夫・息子(13歳・10歳)・娘(8歳)/手づくり部・料理部・美容部/大雑把な山羊座のO型。好きなものは器、アメリカンヴィンテージ、宝塚歌劇、マンガ、ミナペルホネン、オールドマンズテーラー、GU、ユニクロなど。インテリア・ファッションなどLEEで勉強中。両実家とも遠方で3人の子育てに日々奮闘。ドタバタと過ぎて行く日々の中でも「今」を大切に、小さな幸せを拾い集めながら成長して行きたいです。
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