こんにちは、057しょこみです。

3月に読んだ本の一部をご紹介します。

「無人島のふたり　120日以上生きなくちゃ日記」山本文緒

以前、山本文緒さんの「残されたつぶやき」についてクリップしました。

【宇佐見りん・山本文緒】最近読んだ本　2023.10

その時からずっと読みたかった「無人島のふたり」を読みました。

こちらを読んでしまうといよいよ文緒さんが遠くへ行ってしまいそうでなかなか手が伸びなかったのですが、読んで良かったです。

亡くなられたのも、つい最近のような気がしていましたが2021年。

膵臓がん発覚から闘病、最期

体調不良から最期まで赤裸々に綴られた日記です。

読まれることを意識しながらも飾らず正直な文章に、この人は生涯作家だったのだなと思います。

自分の人生の残り時間を知るか知らないか、どちらがいいんだろう、と考えさせられました。

これから一人で生きていかねばならない夫の悲しみに触れる瞬間も、胸に迫るものがあります。

無人島にふたりでいられる時間はごくわずか。

このまま穏やかにふたりが無人島で暮らしていけたら、と誰もが祈るなか、残酷にもその時はやってきます。

今の余命宣告って正確なんだな、と医療のすごさをそんなところでも感じたり。

どう生きてどう死ぬか

人生において、選択肢も決定権も自分にはないことだって多いけれど、「悪くない人生だったな」と思って終えられるように生きたい。誰かに惜しまれる人になりたい。

たくさんたくさん惜しまれて去った文緒さんが、それで幸せだったかどうかはわからないけれど。

あぁもっと、山本文緒さんの文章を読みたかったなぁ。

多くの作品を残してくださって本当にありがとうございます。噛み締めて、また読もうと思います。

【057しょこみ】