時々立ち寄る八百屋さんがある。
お店に入ると毎回思い出すオーラが際立つ店主のおやじさんと、
初めてファンタスティックな会話をした日。
店先で勝手が分からずどの野菜にしようか迷っていると、
目の前にあったお立ち台の陰からぬぬ~っと登場したおやじさん。
先ず、野菜は食べないと分からないと説く。
「味が分かるか?」と確認され、
「分かるよ」と条件反射で答えた。
おやじさんはおもむろにこれを食べろと無言でトマトを差し出してきたので、
一口かじると甘みもしっかりあり、適度な硬さと柔らかさがある美味しいトマトだった。
「美味しいさ~」と一言だけ感想を言うと、
おやじさんは顔を少しだけ緩ませ、
「味が分からん奴に食べさせても意味がないからな。分かるなら買っておけ」と
トマトとそれ以外で買うべき商品をクールに指南してきた。
ここまでの会話で何か見えない大きな信頼を感じ、
お店に行くとおやじさんが居ないか探してしまう。
何かいい野菜を紹介してもらえないか期待してしまうから居ないとがっかりする。(注:ときめきとか全く無い)
人を惹きつけるコミュニケションとは一体何だろう?
きっと回数でもなく量でもなく、質なんだろうな。

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会社員 / 沖縄県 / LEE100人隊トップブロガー
46歳/夫・娘(18歳・9歳)・息子(11歳)/手づくり部・料理部・美容部/雑誌・Web「LEE」、そして100人隊が大好きです。小窓の住人として、書くこと・伝えることに夢中になっていたら、あっという間に5年目。これからも、LEEが大切にしているものを大切にして、ゆるりと日常を楽しみながら書き綴っていきたいと思います。衣食住はシンプルなカラーの中に時々はっきりとした色を取り入れるのが好き。北欧やビンテージの雑貨・家具・沖縄のものもお気に入り。服はきれいめカジュアルが多め。肩幅広め・中肉中背で、骨格ナチュラル。イエベ秋の濃いくすみ色が合うらしく、ブルべ冬にも少し寄っている(らしい)身長162cm。
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