子どもが大好きで絵本を何度も繰り返し読んできた『ヨシタケシンスケ』さん。
視点が面白いなと思うことが多くていつも惹きこまれる『又吉直樹』さん。

この大好きな2人の本。
気になって早々に購入していました。

しばらく時間がとれずに読めずに置いていたら娘が先に読んでいたのですが、もうすぐ10歳の娘でも夢中になって2時間くらいで読み終えていたし、ヨシタケさんと又吉さんの短いお話しが交互に出てくるのでどんな世代でも気楽に読みやすいと思います。

「その本は…」
から始まるバラエティ豊かなお話が詰まった不思議なつくりの本。
読むこちらの感情も色々な方向に引っ張られて、くすっと声が出てしまったり、涙があふれてきたり、ぞわっとして怖くなったり、何だか安心したり…
色々な感情がバラエティ豊かに引き出されて、読み終えた時になんだか心の中にふわっと温かいものが残っているような気持ちになりました。

どんな状況の人が読んでも、何かは心に寄り添ってくれるお話が見つけられる気がします。
実際先に読んだ娘が「お母さん！このお話面白いから先にここだけ読んでみて！」と見せてきたお話があるのですが、少し前に娘が悩んでいたことと同じ状況が出てくる内容だったのです。それを面白いと言って私に見せてきたのが何だかほっとするような、私も救われたような気分になりました。
ただ真剣に心に訴えかけるより、自然に笑ってしまって心に残るものが、いつか何かの支えになればいいなと思った瞬間でした。

娘とこれってどういうこと？と確認し合ったところもあって、そうやって娘と同じ本について色々言い合うのも（マンガ以外では）珍しくて面白かったです。

私が後から読み始める時に、娘から「最初にプロローグちゃんと覚えておいてよ！最後面白いから！」と言われたので、これから読む方はそれも楽しみにしながら読んでみてください。