毎日毎日、厳しい暑さが続いています。
夏が苦手、暑さも苦手なわたし、体力にはもともと自信はなく、年齢的な症状のせいか気力も落ち気味なので、ひんやりした部屋でひんやりしたおやつをいただきながら、読書をするのがなにより至福と感じます。
そんなわたしの夏の課題図書。
「おいしいルール Easy&Enjoy Cooking」若山曜子
若山曜子さんの最新刊は、レシピ本でありエッセイでもある特別な一冊。
とっても厚くて読み応えたっぷりなのです。
タイトルにある通り、Easy【気楽に料理する】編とEnjoy【楽しみながら作る】編に分かれていて、幾つものレシピ、コツやこだわりがたくさん書かれています。
若山曜子さん、というとお菓子のイメージがある方もいらっしゃるかもしれませんが、お料理のレシピもとても作りやすくて美しくおいしい!
シンプルであっという間にできる料理から、ちょっと手をかけて作るとっておきの料理、そしてもちろんお菓子まで紹介されているのがうれしい。
「心に折り合いをつけてうまいことやる習慣」中村恒子
89歳の精神科医、中村恒子先生の本、
同じく精神科医の奥田弘美さんが聞き書いた内容になっています。
今なお現役の医師として患者さんと向き合っておられる先生の言葉は、フラットで愛情に溢れていて、読んでいるとふっと力がいい具合に抜けるのがわかります。
わたし自身、もともと変に生真面目なところがあって、こうでなければ、と自分で決めたルールに自分が縛られてしんどくなることがたびたびあります。
また、妙なところで心配性が発動し(特に自分自身の意思や行動でどうにもできないようなことに対して)、気を揉むことがたまにあります。
普段はそんなに困ることはないけれど、ちょっと弱っている時や疲れている時に、すごーくしんどくなったりする。
本文の中に、
先のことは心配してもわからない、
目の前のことが疎かになっていないか?気にかけるのはそれだけにする。
という一文がありました。
同じようなニュアンスの言葉が繰り返し出てくるのですが、要は「今」を大切に生きるということ。
今を真摯に一生懸命生きていれば、余計な先の心配に振り回されたりしないのですよね。
また、先生は本の中で、日々たんたんと過ごすことの大切さについても何度もお話しされています。
頑張らなくてはいけないときは、そのうちくる、だからそうでない時は必要以上に頑張らなくていい、日々たんたんと目の前のことをする、と。
これもわたしにはとっても響きました。
日々たんたんと。
普通の時にはできるでしょうが、ちょっと心配事があったり、不安があったりするとたんたんとはなかなかいかないもの。
そんな時も、ちょっと意識してたんたんと目の前のことをすることで、日常が保たれて心の平常も保たれるのではないかと感じました。
戦争や、苦難の時代や、仕事と子育てや、その他いろんなことを「日々たんたんと」生きることで乗り越えてきた先生の、ほんわかした関西弁の語り口で紡がれるこの本。
これからも道に迷った時に開きたくなるような、そんな本です。
「ねこの配信 カーサの猫村さん6」ほしよりこ
みんな大好き、猫村さんの最新刊。
編集部で働く猫村さんのクスッと笑える日常の漫画です。
マスクやインスタグラムなど、今どきな話題に猫村さんが溶け込んでいるのがまたおもしろい。
猫村さんシリーズはいつ読んでも何回読んでも、同じところで笑ってしまいます。
漫画はあまり詳しくないし、それほど読んでいる方ではないけれど、たまに読むのは大好きです。
「もっと早く言ってよ」一田憲子
一田憲子さんの新刊です。
一田さんの本も、出たら必ず読みたくなります。(一田さん、ジェーンスーさん、酒井順子さんはいずれもコンプリート。そしておもしろすぎて一瞬で読破してしまう)
こちらの本は、50代になった一田さんが50代になってやっと分かった、気がすることを、20代だった頃の自分に伝えたいことが書かれています。
20代の方向けではなく、どの世代の人にもおもしろい本、
そうそう、そうだよねー、なんて頷きながらあっという間に読み終えてしまいました。
一田さんの言葉はいつも優しくて温かい。
すぐ隣で、話しかけてくれているような気がする本でした。
そして、このブログを書いている途中に、買った本。
「今夜も喫茶ドードーのキッチンで」標野 凪
まだ読み始めたばかりですが、とても好きな感じの本。
はじめて読む作家さんに出会って、その本が好きな感じ!と思う瞬間がとても幸福に感じます。
読みすすめるのが楽しみ!
読書のお供は杏ゼリー。
少し前に、行きつけの八百屋さんで見つけた杏を使ってジャムとコンポート、ゼリーを作りました。
わたしが住む福岡では、杏にはなかなか出会えないので、見つけた時には迷わず買えるだけ買う!を信念に、時期になるとキョロキョロしているわたしです。
今シーズン初めて出会った杏、最後の2パックをすかさずゲット!
広げるといい香りがします。
ジャムから展開したゼリー、きれいな杏色がきらきらして、甘酸っぱくておいしい。
次に杏に会えるのは、来年かな。
そう思うと、ひとさじひとさじが尊く切ないのでした。
夏ははじまったばかり。
TB - あき
会社員・料理教室主宰 / 福岡県 / LEE100人隊トップブロガー
49歳/夫・息子(24歳)・猫/手づくり部・料理部/インテリアコーディネーター、ジュニアベジタブル&フルーツマイスター。料理と、そのまわりの空間づくりと、インテリアが好き。季節を感じながら、料理をして盛り付けてしつらえて。いただきますと食べることがなによりの幸せだと思っています。おしゃれすること、本を読むことも好きです。生まれも育ちも生粋の関西人ですが、福岡に住んでもう15年以上が過ぎました。日々の暮らしを丁寧に楽しく。よろしくお願いします。
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TB あき