今年も旅行やお出かけがまったくできなかった夏ですが、そのぶん(?)読書が進む夏ではあったかな…と思います。
夏が終わってしまう前に、読んだ本をふり返ってみたいと思います。
魅惑の古書市での出会い

私のなかでは、古書市といえば夏!
仕事に出た先で開催されていて、会場を覗いてみたら人もまばらだったので、気になったものをさっと買ってきました。
絵本作家モーリス・センダックの絵は何かの本の切り抜きなのかな?「VACATION READERS」の言葉がまさにこれから始まる夏の読書にぴったり!と思い、額に入れて飾ってみました(トップの写真)。

モーリス・センダックが大好きです。どの本もずいぶん前、自分のために買いました。実家にはまだ何冊かあったはず。
この機会に『かいじゅうたちのいるところ』をパラパラ読み返していたのですが…改めていい絵本。巨匠が巨匠と言われたる所以、ここにありという感じです。
どうもうな「かいじゅう」はどんな子どもにも、心のどこかに潜んでいるものなんじゃないかなあ。きっと。
あと、印象的なラストシーンを読んでいて感じたのは、「世界中のどんな子どもにもあたたかいスープ、つまりはあたたかい家があってほしい。いや、あるべきなんだ…」ということでした。最近の世界のニュースに心が痛くなっていただけに、切実に。
古書市といえば…で思い出した本
私のなかで「憧れの古書市」といえば、毎年京都の下鴨神社で開かれる「下鴨納涼古本まつり」!
学生時代、先輩2人と夏の京都を自転車であちこち巡り、この古本まつりに遭遇したときの感動といったら…。
自分の思い出も手伝って、久しぶりに読みたくなったのがこちら。

夜は短し歩けよ乙女/森見登美彦
お話の舞台の一つが下鴨の古本まつりなのです。
「京都」「大学生」「青春」「空回り」。
そんなワードが気になったらこちらおすすめです。
15年ぶりぐらいに読み返したのですが、「ああ〜たしかにこんな感じだったよなあ」と、その独特の世界観にトリップしてしまう感覚を久々に味わいました。
ほろ酔いで夜の京都を歩く「黒髪の乙女」みたいに、私もいつかまた京都に行きたいなあ。
まだまだ読みます、「古本」がテーマの本

愛についてのデッサン/野呂邦暢(岡崎武志・編)
この小説が世に出たのはずいぶん昔ですが、わりと最近文庫化されたのがこちら。新刊です。
表題作を含めた「佐古啓介の旅」シリーズは、中央線の架空の古書店が舞台。
若き古書店店主が、古本を介して旅をし、恋をして。少しミステリーの要素もありますが、根底にあるのは人間の機微…ではないでしょうか。お話ごとにほんのりとした余韻と温もりを残してくれる本でした。
全体的にすごく昭和な雰囲気なので、時代っぽさに抵抗がない方にはぜひおすすめしたい1冊です。
本屋さんの夏フェアにて

プレーンソング/保坂和志
本屋さんで、夏のおすすめコーナーに置いてあるのを見つけて購入。
むかし職場に熱烈な保坂さんファンがいたので、いつか読もうとずっと思っていたのです。
このだらだらした感じは好き嫌いがはっきり分かれそうですが、私はけっこう心地良いと思いました。(でも20代の頃だったら飽きてしまって最後まで読めなかったかも。)
なんだか、長い夏休みを持て余していた学生時代の自分と重ねてしまいました。
あと最後の解説が面白くて、「なるほどー」と唸ってしまった。続きも買ってみよう。
この夏読んだ本、ここでいったんひと区切り。
でもこれ以外にも読んだ本・紹介したい本はたくさんあるので、それもまた書けたらいいな…。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました!
TB - niki
パート / 東京都 / LEE100人隊トップブロガー
40歳/夫・娘(6歳)・息子(3歳)/手づくり部・料理部・美容部/平日は仕事、休日は子どもの習いごとと、毎日忙しく過ごしています。隙間時間に海外ドラマ鑑賞、読書をするのが趣味ですが、最近ピアノと編み物(かぎ針編み)を始めて夢中になっています。コーヒーやミルクティーを飲む時間を大事にしていますが、お酒も大好き。10年ちょっと、本(特に児童書)に関わるお仕事をしていました。本屋さんに入ると落ち着きます。絵本収集家です。
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