いま一番好きな漫画家、池辺葵さんの新作を書店で見つけ、嬉々として購入。
お話は、ちょっと未来の日本。ヒト型AIと人間が共に暮らす社会。
感情を持たないAIから見た人間というのは、どんな生き物なんでしょう?
怒ったり笑ったり泣いたり
ちょっとした言葉でブルーになってしまうこともあれば
文句やクレームだって言う。
価値観だって人それぞれで、
各自のルールで他者を拒否したり受け入れたり。
なんかもう…。
「なんて面倒なんだろうね」
って私は思ってしまった。
でも。
私たちは夕焼けを美しいと思うし
人に淹れてもらったホットミルクに癒されることもあれば
家族に事故がないよう神社でお祈りをする。
極めつけは、人の型をしたAIに情を抱かずにはいられない。
これって無駄な感情なんでしょうか。
無駄で面倒で、この世になくても生きていける感情なんでしょうか。
そんなことないよね、たまらなく愛おしくて尊い感情なんだよねと、ラストシーンを読んで泣けてきてしまいました。
漫画によると、AIの目から見た「生命」というものは、きらきらと発光しつづけているんですって。
だからといってね、手放しに人間賛歌を歌っているわけではないんです。
そういったことを、押しつけがましくなく自然な流れで悟らせてくれるところが、池辺作品の醍醐味なんだと思います。
そう、池辺葵さんの漫画って、びっくりするほど淡々としていて凹凸がないように見えて、なのに心はグッッ!としっかり鷲掴みにされてしまうんです。
そして、人間が、日常の小さな営みが、たまらなく愛おしくなってしまうんです。

我が家の本棚、池辺さんゾーン
ああ私はやっぱり池辺さん作品が大好きだなあ…と再確認した1冊でした。
見かけることがありましたら、ぜひ!

おまけ。地元の小さな書店で買ったのですが、直筆メッセージが!ありがたや〜。
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パート / 東京都 / LEE100人隊トップブロガー
40歳/夫・娘(6歳)・息子(3歳)/手づくり部・料理部・美容部/平日は仕事、休日は子どもの習いごとと、毎日忙しく過ごしています。隙間時間に海外ドラマ鑑賞、読書をするのが趣味ですが、最近ピアノと編み物(かぎ針編み)を始めて夢中になっています。コーヒーやミルクティーを飲む時間を大事にしていますが、お酒も大好き。10年ちょっと、本(特に児童書)に関わるお仕事をしていました。本屋さんに入ると落ち着きます。絵本収集家です。
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