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暮らし発見

抱腹絶倒!『妻のトリセツ』、『夫のトリセツ』。

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2021.03.21

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脳科学研究者であり感性アナリストである黒川伊保子氏の著書『息子のトリセツ』を読んで(レビュー記事→子育てに後悔不要。愛ある1冊『息子のトリセツ』)、その後に図書館でたまたまトリセツシリーズの『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』も見つけて借りることが出来たので、これまた面白くて一気読みしてしまいました…!両方読んだ感想は、総じて…男女の脳のチューニング、ここまで違うのか!と。「神は夫婦を別れさせようとしている」という一言に衝撃が走ると共に、夫婦脳の違いを知らないままで居たら一生お互いを誤解したまま、悲しい溝が深まるばかりになるかも知れないということ。結婚とはそもそも何なのか、概念を再構築出来たし、「結婚をないものねだりで陳腐化」させては自分の人生がもったいない!と開眼(笑)。
もう、時代は令和。既にあらゆる家族の形態が存在する中で、この本は「この人と一生を生きる」と決めた夫婦のために書いたものだそうです。…が。著者は、どんな生き方を選択しても全ての女性の味方!男女脳のメカニズムを軸に細かな実践例が付いているので夫婦それぞれの立場での身の振り方をきっちり弁えれば夫婦生活の破綻は免れるかも知れない上、夫婦だけじゃなく、会社の同僚や女友達との接し方、子育てにも応用が効きます!
人生100年時代、夫婦生活は70年時代の今、大海原の真ん中に舟一隻で投げ出されても北極星のようにキラリと導いてくれるような、何なら海路図まで与えてくれるような、夫婦必携の書です…!

ちなみに…、先に読んだ『息子のトリセツ』の本の帯は「母も惚れるいい男。手に入ります。」でしたが、最近の帯には「今日もかわいい息子に振り回されているお母さんたちにエールを送ります。」とありました♡
そうなんですよ、『息子のトリセツ』は、母も惚れるいい男の入手方法というよりは、全てのお母さんたちを絶対に否定しない、母である私自身が頭をヨシヨシ撫でてもらえてるような、お母さんたちへの応援歌とも言える温かい本だったんです!だから直近の帯のキャッチコピーのほうが私はしっくり来ました。(本当に、もっと早くに出会いたかった…!)

『夫のトリセツ』で目から鱗。


女である私はまず「夫のトリセツ』から読みました。『夫のトリセツ』とありますが、妻自身が自分に矢印を向けて、夫を実際以上に酷いと感じてしまう女性脳のメカニズムを理解し、夫の濡れ衣を解消しようというものでした。たとえば「今日のおかずこれだけ?」という夫のセリフも、妻側の裏読み解釈が加わると恐ろしい内容に(笑)。私も新婚の頃、作った料理を夫が「何ですかコレは?」って聞いて来るのがいちいち妙にイラッとして、結婚して半年くらい経った頃「もう金輪際、出した料理に『何コレ』って言うの禁止!!」としました笑。この本を読んで、夫はシンプルに料理の内容を確認したかっただけなのに対し、私の脳は「何コレ」を、「一体何なんだ、この得体の知れない料理は!?オフクロからこんな料理出て来たことないぞ!」と変換して解釈してしまってたんだな…と。まさに濡れ衣!!(笑)「『何コレ』禁止」と言われた夫はそれ以来言わなくなりましたが、なんで禁止されたのか理解できず困惑したことでしょう…笑。この本を読めば夫のあらゆる「ひどい」と思った言動に少し寛大になれるかも知れません(笑)。

妻の会話がモスキート音に聴こえる…というくだりも「なるほどー!!」と。思えば実家の父も夫も、共感するフリ、頷くフリは上手いのですが(彼らなりの処世術なのでしょう…笑)、「前に話した●●のことなんだけどさぁ」と母や私が切り出すと、「え、何だっけ、それ」「ああ、▲▲のことだよね(←アバウト過ぎて●●の話題に掠りもしない&当てずっぽうで言ってるのバレバレ)」ということが多い。どうしてこうなんだろう…と長年の謎が解けました!!
…と同時に、夫をはじめ男性陣に“ちゃんと”話を聞いてもらえるためのレクチャーまで!男性脳を疲れさせない会話、家庭内(夫婦間や対息子たち)だけじゃなく、ビジネス(上司、同僚、部下)や男友達にも大いに役立つこと間違いなし!

「定番」こそ男の愛!?

定番を守ることで愛を貫く男性脳と、非定番で愛を測る女性脳…、嗚呼、男女の哀しきすれ違い…。たとえば妻の誕生日や結婚記念日を夫が忘れてた…ということがあっても、あまり怒り心頭に発さないようにしたいものですね。私は誕生日やイベントにはお花が欲しいとリクエストしていて、誕生日が近づくと「あ、もうすぐ誕生日だ♡よろしく♡」と自分からリマインダーを(笑)。変にサプライズを期待してイベント自体を忘れられたら絶望必至なので…笑。自分の心は自分で守ります…。本書でも、妻側への提案として、実直に定番を守る男性脳のためにも、プレゼント自体を定番化しようというものが。著者の場合、手袋だそうです♡

定番…というだけあり、毎回同じお花屋さんで買ってくれます笑。

実践。夫や子ども達にもっと頼る。

つい色々やってあげてしまうと、夫や子ども達から自己肯定感を奪うことになりかねない…というくだりを読んでハッとしました。脳は親切にされるより、親切にして相手が喜んだほうが、より幸福感を感じるのだとか。些細なことでも頼って私から「ありがとう」をたくさん言える環境にしたいものです。「問題解決型」は男性脳の専売特許かと思いきや、意外と母親は子どもに対して問題解決型で接してしまうという指摘に思い当たること多数…。息子の共感力を育むのは母親の育て方次第とのこと、普段の何気ない会話から責任重大ですね…。



抱腹絶倒!『妻のトリセツ』

全編通して抱いた感想は、「女性脳って理不尽…!」「母親脳って残酷…!」ということ。なんだか、不器用で実直な男性脳が可哀想に思えて来るほど…。「はじめに」においてまずいきなり初っ端(しょっぱな)から自分と身のまわりの女性達に当てはまり過ぎて笑えて来るほどで、グイグイ引き込まれます…!妻たちの夫への期待、怒り、絶望、諦め…これまで私自身もボンヤリ抱えていた言語化できない不満を著者が全て代弁してくれているので、読んでいて「そうそうそう!!」「わかるー!」「私って共感して欲しかったのか…」「ネガティブトリガーからの銃弾何十発連射、アルアル!」とスッキリ腹落ちする内容です。夫や両親からは「貴女は10年以上も前のことを昨日の出来事のように蒸し返す…。あの件は謝って完結した筈なのに何度も何度も!」と言われること多々(苦笑)(←単純にネガティブトリガーが多い)。女性脳は似たような出来事をフォルダ分けして関連記憶として新鮮なまま芋づる式に取り出すのが得意なのだそう。女性の私でさえも、女性脳の不条理さに「めんどくせぇぇぇ!!笑」と思う部分も笑。男性視点で見たら「問題解決は要らない、共感だけして欲しい」「口で言わなくても察して欲しい」という要求はこんなに難しいのか…と。

振り返れば、長男が幼稚園に入園した頃(次男が生後4ヶ月)でしょうか、夫に対して「察して欲しい」と思うことを諦めたのは。乳児・未就園児が居る時の運動会や発表会などの幼稚園イベントって本当に大変で(コロナ禍の今は諸々簡略化して以前よりずっと楽になったと思います!)、私は朝から1人でお弁当作りに始まり複数の子どもの身支度から朝食から合間に授乳と自分の支度…とてんてこ舞いで動いている横で後から起きて来て優雅に朝風呂に入って自分の支度しかしない夫にブチ切れたことが。机の上に空っぽの水筒が置いてあったら普通そこにお茶入れるでしょ!?パジャマのまま着替えない子が居て(授乳やオムツ替えなど)私が手が離せない状況なら着替えさせるでしょ!?忙しそうにしているのをボーッと見てないで何か手伝ってよ!と。そうすると夫は「だったら指示を出せよ!!」と。それからは、イベントの前夜に夫と私のToDoリストを作成して当日のアクションアイテムを2人でシミュレーション。指示さえ出せばその通り動いてくれるので、「何すれば良いかわかる?」みたいな妙な謎かけなどせず最初からこうすれば良かったと思います。

背表紙。妻の言葉の翻訳、妻を絶望させるセリフ…、世の男性陣が踏む地雷…、目に浮かぶようで…。夫婦でのショッピングのシーンは両親が真っ先に連想されて抱腹絶倒でした。

『妻のトリセツ』を読んで新発見。父の良さ、夫の良さ。

『妻のトリセツ』を読んで新たな発見が。それは、実家の父や、夫は、もちろん男性脳特有の「気の利かなさ」はあるものの、妻の扱いにおいて本書の数々のハードルを概ねクリアしているなーと。父はサプライズはしないものの、(むしろ本書ではサプライズ不要とさえ書いてある!)母に1ヶ月もしくはそれ以上前からレストランでの食事を予告したり旅行を企画したり。この予告、イベントまでの準備期間もまるっと楽しむ女性脳のメカニズムとして理に叶っているらしく。母は何ヶ月も先の旅行先で着る服を百貨店でウキウキ選んで、「あのレストランで着る服を今日大丸で買って、このブランドのこういう服で…」と嬉しそうに話して来ます。「予告」の威力、絶大!父、ナイス。
夫は夫で出張先からもこまめにメールで現状報告をくれたり、「今、羽田。何か買うもんある?」と聞いてくれたり。(コロナでテレワークになる前の話です)帰りは「今から帰る@浜松町」と短文メールを送って来たり、家では「ありがとう、大変やったな」「今日のコレ、めちゃめちゃ美味しい」と労いや感謝の言葉をかけてくれたり。こういう、他愛ないと思っていたことから、実は脳みそに沢山の安心をもらっていたんだな、と気付きました。
また、夫は男性の中でもわりとフェミニンな感覚もあるというか、共感力が高めかな?とも思える節が。私がポンコツだからか、「見えない家事」も概ね認識してくれているような。(あくまで男性の中で、の話です。笑)先日「なんで貴方はそうなんだろう?」と本人に問うてみたところ、「そりゃ、大学時代まで、女性3人(祖母、叔母、母)と同居してたし…」と言われ、盛大に納得しました。

改めて再認識する女友達の大切さ。

どんなに夫が私の話をフムフムと頷いて聴いてくれても、女同士の会話の共感力に勝るものはない!と最近ひしひしと感じています(笑)。(男性脳の中ではフェミニン寄りな夫でも、「嫌ならやめたらええやん」とか「なんならソレやらんでええって!」と男性脳特有の問題解決型の返しが来ることも多々…。)女性脳は、共感して共感されて生存可能性を引き上げる特長があるのだとか!最近は、ママ友さん達と長話するたびに「私、いま生存可能性を上げている!」と改めて実感(笑)。共感力の低い夫を持った妻が陥りがちなカサンドラ症候群にも触れています。

長々と書いてしまいましたが(約5,000字…)、本に書いてあることの1割も書けていません!ぜひ実際に本を手に取って、目からポロポロ鱗が落ちるのを体感して頂きたいです。

LEE今月号にも黒川伊保子先生が登場

タイムリーなことに、LEE今月号では女友達の特集にて著者の黒川先生がアドバイザーとして登場されています。脳みその失敗回路を復活させないためにも、また、女友達の脳をゴミ箱にしないためにも、愚痴は少なめに、建設的な楽しい会話を心がけねば!と強く感じた特集でした。

これまで読んだ「トリセツ」シリーズ。

実は『娘のトリセツ』もGET済み。

実家の父が妹(←2人姉妹の母)に貸している『娘のトリセツ』が一向に私に回って来そうにないので(笑)、もう待ちきれなくて自分で買ってしまいました…!!我が家の4歳の娘の育児の参考に…と思って。こちらのレビュー記事もまた書けたらと思います◎

⋆⸜ᵀᴴᴬᴺᴷ ᵞᴼᵁ⸝⋆ LEE100人隊はな

TB - はな

主婦 / 神奈川県 / LEE100人隊トップブロガー

41歳/夫・息子(13歳・10歳)・娘(8歳)/手づくり部・料理部・美容部/大雑把な山羊座のO型。好きなものは器、アメリカンヴィンテージ、宝塚歌劇、マンガ、ミナペルホネン、オールドマンズテーラー、GU、ユニクロなど。インテリア・ファッションなどLEEで勉強中。両実家とも遠方で3人の子育てに日々奮闘。ドタバタと過ぎて行く日々の中でも「今」を大切に、小さな幸せを拾い集めながら成長して行きたいです。

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