母日記~弟くんの脳症の話~

  • tokoa

2020.01.23

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先日、次男の脳症の経過観察が終わりました。

というのは、半年前急性脳症で入院したからです。

いつも元気な弟くん。

2年生の夏休み前、突然のことでした。

 

 

□1日目

「ただいま!」と元気に学校から帰宅。

おやつを食べて、ゲームをして。

「なんだかだるい」

「ゲームのしすぎじゃないの?」

1800・・・38.0

2100・・・39.4

 

 

□2日目

700・・・39.0

900に小児科を受診。

風邪かなと言われ、薬をもらう。

1400・・・39.6度。解熱剤を飲む。

1600・・・自分でトイレ。普通に会話。

しんどそうでなので、もう一度受診するか悩む。

本人に聞くと、明日がいいというのでゆっくりすることに。

いつもの熱なら、寝室で寝ている間は、
私はリビングにいるけれど、
この日は落ち着かなかったので横にいました。

1800・・・39.7

ピクピクしてなんだかおかしい!

少しすると治まったけれど、返事がはっきりしない。

近所の小児科数件電話するも終わっていてつながらず。

疲れていたのか眠ってしまった。

夫に連絡。
「仕事がまだあるから帰れない。
なにかあれば、救急車を呼ぶように」と。

電話相談窓口に受診の有無を相談。
「水分を採れていれば意識があると判断していいでしょう。
明日でもいいと思います。安心して。」と。

ひとまず安心。
でも、携帯で検索すると不安が募る。

その中に「親がおかしいと思ったら受診すべき」
という言葉がありました。

夫が帰ったら夜間病院へ行こう!

2200・・・40.0

夫、帰宅。

「お母ちゃんだよ!わかる?」と聞いても、
首をふるか反応なし。

とても悲しかったけれど、悲しんでもいられなかったです。

2300・・・夜間診療へ。

目が左右にいったりきたり。受け答えもできないのに

「いつもこんな感じですか?」と聞かれる。

「いえ、こんな感じ!?そんなことないです。
おかしいと思ったから診てもらいにきたんです」

「夜間は命にかかわる場合じゃないと何もできないんだよ。
明日、かかりつけを受診してください」

夫とどうする?と話していると、
弟くん立ち上がってキョロキョロ。

意味不明のことを言い出す。

「異常行動かもしれないので、紹介状を書きます」と先生。

 

3日目

000・・・大学病院へ。
当直の先生、「この状況では帰せません。」と。

やっと診てもらえるという安堵感。

そのあとに、考えられる可能性と検査の説明。

不安がこみ上げ、頭がくらくら。
何かにぶつかったみたい。
どうやら私、床に倒れていたようです。

丸一日ろくな食事もしていなかったと気づくありさま。

夫がいてくれてよかった。

500・・・原因不明。対処ができない。

日中にならないとできない検査もあるので、
一旦帰宅して昼頃に来てほしいとのこと。

1100・・・病院へ。医師から説明。

午前中のMRIでおそらくこれだろうという病名が判明。

聞いたことがない病名に命は大丈夫なのだろうか。

「脳症の中でも予後が比較的いいとされるもの。
早ければ、10日程度で退院できるでしょう」と。

「私が受診を迷ったから
大事になってしまったのでしょうか?」

「いや、そんなことはないです。
お母さんは気にしなくて大丈夫ですよ」

先生方のやさしさと安心で、涙がぽろぽろ流れました。
胸につかえてた自責の念がすーっと引いていきました。

わが子は、まだ私のことも認識できない状態でしたが、
この子はきっと元気になると希望が。

点滴がいくつも繋がれた姿は忘れられないです。
がんばれ!!

寝ている間に、お昼を食べにいくも食欲が出ない私。

夫はこんなときもバクバク食べるし、
休憩所でぐうぐう眠る。

そう、この人はそういう人だった。
皮肉もいい意味も含めて(笑)。

投薬が進み、夕方になると熱も下がってくると、
名前を答えられるように。

「何歳?」と聞くと「108才」などと!
トンチンカンな答えだけど、しゃべることができました。

トイレも自分で言えました。

面会時間が終わるときも、
まだよくわからないのか寂しいのは私だけで、
すんなりバイバイ。

この病院に来て一日。
ここまで容体がよくなるとは。

心も体もへとへとだったけど、
生きていてくれて本当によかった。


翌日、私のことがわかるようになり、
お茶が飲めるようになりました。

毎日少しずつ。

ご飯が食べられるようになり、
トイレに歩いていけるようになり、
シャワーを浴びることができるようになりました。

「早く帰りたい」と機嫌が悪くなるのも
元気になっている証拠。
困るけれど、うれしいことでした。

退院まで、パートから面会という日が続きました。
私が倒れてはいけないので、無理しないの毎日。

夫は、仕事で平日は病院には来ません。
そういう人です。

その分お兄ちゃんが協力してくれて、
なんとか乗り切れました。

退院して帰ってきたときに、
はじめてのミモザが咲いていました。
季節はずれの黄色い花は、
おかえりと言っているかのようでした。

2日後、油断から私がぎっくり腰に…涙。
とってもしんどいけど、生きてるから、まぁ大丈夫!
この話は、またいつぞやできたらと思います。

意識がなくなってから、
普通に生活できるようになるんだろうか、
大好きなサッカーももうできないんじゃないかと
思ったりもしました。

今は、脳症になったことを本人も忘れるほど元気。
学校に行って、サッカーして、たくさん食べて、寝る
その繰り返しがとても幸せだなと感じます。

先生方をはじめ病院関係の方々、
助けてくれた友人、担任の先生、パート先の人たち、
感謝の気持ちでいっぱいです。

実は、弟くんの入院は4度目。
毎回、違うことで。

1回目は、川崎病。
原因不明、連日の高熱。
BCGのところの変化に私が気づいたことで、
大学病院へ行って検査することに。

100人に1人。
小学校3クラスあれば、一学年に1人。
意外と多い病気ではあります。

今回の脳症は、もっと低い確率。
「お母さん、この病気は確率的には
まれなものと認識しておいてください」

なんで、この子だけ!?と思ったりもしましたが、
そのたびに、この子は生きる力が強い子だな、
私がしっかりしないといけないんだな、
そして、生きてるだけでありがとうという気持ちに。

発熱することなく経過観察が終わってしまったこともあり、
不安な事が、またいつ起こるかわかりません。

これからの時期、インフルエンザにもヒヤヒヤしますね。

でも、親だから気づけることもあると思うので、
そのことを忘れず、慌てず、
子どもの変化に気づけるようにいたいと思います。

tokoa

パート / 神奈川県 /

41歳/夫・息子(14歳・11歳)・猫2匹(4歳)/手づくり部・料理部・美容部/子どもたちが大きくなり、今はねこたちとグリーンのお世話をしながらのんびり暮らしています。ちょうどいいおしゃれとメイク、クローゼットの見直しのために自撮りチャレンジ中です。ランニング、サッカー観戦が好きです。料理は苦手です。自分の好きな気持ちに素直に、マイペースに活動したいと思っています。どうぞよろしくお願いします。猫の名前はチロ&マロ(♂)。

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