手づくり部

百寿を祝う、もも色のちゃんちゃんこ

  • yuki*

2019.10.10

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さて、きょうはおばあちゃんの、100歳の誕生日。
ついに大台の大台に乗りました!!

百=もも、とも読むということで、ピンクのちゃんちゃんこを着て祝うものだそうです。
それなら、素敵なリバティのキルティングで、可愛いのを作っちゃおう!と思って、ネットで色々調べて。でも型紙は落ちてなかったので、見よう見まねでパターン紙に線を引き、ドキドキしながら裁断し、なんとか縫い合わせました。

それがこちら。

 

 

キルティングの周りを、柔らかいスウェード調のバイアステープでぐるりと囲みました。施設のベッドや車椅子でも着られたらいいなと思ったので、わきは縫い合わせず、リボンで止める感じに。なんだか赤ちゃんのスリーパーみたいで、可愛い。

 

 

柄は、コットンテイル。ピンクのうさぎと、蔓に生えた緑の葉っぱ。足腰が強くよく跳ねるうさぎも、長い蔓も縁起物だから、ちょうどよかった。

 

 

数日前に送ったのですが、気に入って、ちゃんと着てくれたそうです。よかった。

 

 

肩を袋縫いで仕立てたので、リバーシブルだったりします。

もはや何を贈っても喜んでもらえるんだけども、だからこそ何を贈ったらいいのか本当にわからなくて、年配の人へのプレゼントって難しいなあ・・と思う今日この頃です。
なんでも持っているし、会いに行った時だって隙あれば息子にお小遣いを手渡そうとするくらいだから余裕もあるし、でも行動や食事には制限があるから。

本、ブックカバー、割れない食器の可愛いやつ、美しい模様の防水ランチョンマット、お部屋に飾れるオーナメント類。入院生活を経て施設に入ってから、頭をひねっていろんなものを贈ってきたけれど、そもそも割れにくいカップなんかには、可愛いものが少ない。
そういうものこそ、明るい色の可愛いらしいのが、たくさん種類あったらいいのに。明るい気持ちでいてほしいのに。・・・と思いながら、結局アフタヌーンティにたどり着いて、花模様のステンレスのカップを買いました。蓋ができるやつです。

 

夏に帰った時に少し面会に行けたのだけど、相変わらず穏やかで、お世話をしてくれる人たちへの感謝をしながら過ごしている様子で、それがとても嬉しかったです。

そのときも、お土産には悩んで悩んで、いろんなところを歩き回って贈り物を探しました。
二子玉川の、リネンバードのそばにある、美しい紙の専門店 BOX&NEEDLEで、リモコンとかを入れておけるペン立てみたいなものを買ったのです。

昔、おばあちゃんは、なんでも自分で作る人でした。余ったボール紙や牛乳の箱を取っておいて、綺麗な千代紙や布を伸ばして貼り付けて、よくペン立てもリモコン入れも作っていました。いつもきちんと整理整頓していて、テーブルの上のよく使うものはそういう自作の可愛い入れ物に入れて・・・

BOX&NEEDLEのショウウィンドウからいろんな紙の入れ物が見えた時、それを思い出して、ふらっと入ったのです。

感じのいい店員さんが、どういうものをお探しですかと聞いてくれて。病室のようなところで使える、気持ちが明るくなるような入れ物がほしいです、と答えて、一緒に色々考えてくれました。

その店員さんがとってもいい人だったから、昔はこういうの、全部自分で作っちゃう人だったんですけどね!なんて話していて。

手仕事が好きで、糊の貼り方なんかも丁寧で、よく教えてくれたんですよ。でも、施設に入ってるから、今はきっともうそういうの、やってないんだろうなあ・・。

歳をとると人って、今までできたことが、どんどんできなくなっていっちゃうんですね。
どうしてかしら、体が動かなくなって、段差ひとつ登るのにもお世話が必要になって、同じ家で暮らしていられなくて、

あんなに好きだった手芸も工作も・・・読書も・・・

 

最初は笑って話していたはずなのに、何か途中こらえられないものがあって、いつのまにかぽろぽろ涙を流している自分がいました。ごめんなさい、と謝ったら、いいんですよと答えてくれました。いい人だったなあ。

一緒に母の誕生日プレゼントも買って、お店を後にしたのでした。また行こうっと。

 

そして今回は、ちゃんちゃんこと一緒に、もうひとつこんなプレゼントを。

 

 

ロクシタンのハンドクリームです。

 

 

幼い頃からいろんなものを一緒に作ってくれた、おばあちゃんの手。大事にしてほしいから。

おばあちゃんは、私がまだ小学生の頃、転んで手をついた時に左手の小指を折ってしまったのです。長いこと、金属の矯正器具をはめていました。おばあちゃんの指輪やで〜、と言って笑っていたけれど、結局曲がってくっついてしまい、その指だけいつも冷たく、動かなくなってしまった。
それを、おばあちゃんちに行くたびに揉んで、温めて伸ばしてあげて・・そのことを忘れないで、いつも覚えていて、お礼を言ってくれる。今も会うたびに、必ずそうやって温めながら揉むのが恒例みたいになっていて、おばあちゃんはその度に、ありがとうって言ってくれるのです。

でも本当は、私の方が安心をもらっていたのです。おばあちゃんの手から。いつだってそうなのです。子どもの頃も、今だってずっと。

 

ロクシタンのハンドクリームは、ピエールエルメとのコラボのやつで、パンプルムース、ジャスミン、オレンジはちみつの3種類あります。どれもすごくいい匂いですが、私はパンプルムースが好きなので、それを自分用に買いました。

おばあちゃんには、ジャスミンとオレンジはちみつの、甘い香りの2つを。使ってくれるといいなあ。

yuki*

39歳/夫・息子(11歳)/手づくり部、料理部/横浜在住、大阪出身。港が見えそうで見えない丘の上の古い一軒家で、息子と年上の旦那さんと猫のリサと一緒に、楽しく暮らしています。本とラジオと美しい布が好き。がま口のお店をやっています。一度しかない美しい日々を、あたたかく綴りたいと思います。Instagram:@yukiiphone

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