まだまだ残暑は続いていますね。わが家は「ひとつの熱」が過ぎました。
剣道部に掛けた長女の中学校生活。最後の夏。
昨年までの悔しかった日々と戦いのはじまりはこちら
市大会、団体戦と個人戦を勝ち抜いて、神奈川内の中学校48校(団体戦)、48名(個人戦)が集う神奈川県中学校剣道大会へ。
女子の初日は個人戦。チームからは長女と2年生エースが勝ち上がり、県大会に出場しました。
「万全の体調で試合に臨む!!」と掲げていたのに、当日は絶不調、、、。
貧血の症状も出てしまって「コートに立ってるだけで偉いと思って、、、」と青白い顔でアップ会場に向かう長女、、、、、
「無理しすぎないでよ、、!」私が言えた言葉はこれひとつ。
遠い会場まで応援に来てくれたチームメイトや保護者のみなさん、引退した先輩と父兄の方も来てくださって
私は勝手にプレッシャーを感じ「一試合、勝ってくれたら御の字だ、、、」と思ったものの、「いやいやそんな欲は捨てよう。とにかく倒れずに試合が終わればいい」と応援席から見守りました。
しかしこちらの心配をよそに、第1試合を勝ち上がって一安心、、、!
その後も体調不良とは思えぬ動きで2試合目、3試合目は延長戦を勝ち、ベスト8まで、、、、!!!
え?腰痛と貧血でヘロヘロなのに?!
少しの休息を得て、ベスト4を決める準々決勝に、、、!
相手は想定していた強豪選手ではなく、はじめて剣を交える選手。
勝てるかもしれない、、、、!!!と応援席は盛り上がるも、
私の心は「どうか倒れずに、、、!」とひたすらに祈ります。
3分間の試合では決まらず、1本勝負の延長戦に、、、。
ここまで来たら勝ちたい!勝たせてあげたい!と祈りながら旗が上がる瞬間を願います。
延長6分、長女の一本が決まりました!!
大拍手と共に「か、、関東???」みんなで顔を見合わせて「まじか!すげーな!!!」と他校の生徒も沸く(笑)
ベスト4に入り、上位4名が参加できる関東大会へ個人での出場が決まったのです!
その後の準決勝では敗れたものの、なんとか5試合を戦い抜きました。
強豪選手に交じって表彰される長女、、、、、立派なメダルに表彰状。
いつもは怖い監督や応援に来てくれた先輩にも褒めてもらいました。
当日は何のことかよくわからなくてぼーっとしてしまったけど、すごいことを成し遂げたんだ!と時が経って気づきました。
「ほとんど記憶も無いけど、まったく欲がなくて。あれ?勝てた、あれ?勝てた、、、の繰り返しだった」という長女の回想。
無欲になったことで思いもよらない成果を上げることができたようです。
まだ疲れも残る中、翌日は団体戦。
剣道の団体戦は5人チーム。3分3本勝負で勝ち数と取得本数で決まります。
長女は先鋒、一番手でチームに勢いをつけるのが彼女の仕事です。
順調に、ちょっと調子が良すぎるくらいに勝ち上がって!
しかし続くベスト4を決める準々決勝で雲行きが変わります。
剣道の試合は審判が決します。「あれ?なんで今のが決まらないの? なんで今のが向こうの1本なの?」
そんなどよめきも多く、、、応援席はモヤモヤ、、、。
関東大会をかけたリーグ戦も一歩届かず、団体戦は県ベスト8で敗退となりました。
昨年に続いて関東大会に出場することを目標にして、朝練、午後練、週末は遠征、大会と稽古に励んだ選手たち。
保護者会も一丸となって子供たちをサポートして来ました。
実力が出せれば絶対に行ける!と思っていた関東大会、、、。
小学生から一緒に戦ってきた同級生はここで引退になってしまいました。
それぞれが自分を責めるように泣く子供たち、、、私が一本取れていたら、負けずにいたなら、、、。
このチームでもっと戦いたかった、、、、。
監督先生からは「子供たちは最後の最後までよく戦いました。それぞれ怪我もあり、他校からのリサーチもすごかった。
旗が上がらずに悔しい思いをさせました。勝ちきれなかったのは私の指導不足、、、すべての私の責任です。」
監督の言葉に救われながらも、選手も親も涙が止まりませんでした。
みんなの悔しさを抱えて力に、、、一人で挑む関東大会まで1週間、、、。
後輩に交じって稽古に励み、関東大会出場選手だけが参加できる練成会では県を代表する先生方や高校生の選手の皆さんに稽古をしてもらって「本当のラストスパート」な1週間。
「神奈川県の中学校剣道部員は約5000人。その中から勝ち上がったのが、男女それぞれ団体6校と男女それぞれ個人で4名。チーム神奈川の代表として、正々堂々と戦ってきてください!!!」
壮行会での担当先生の言葉が胸に刺さりました。
関東大会は千葉県ポートアリーナにて。
保護者会のみなさんのご厚意で部員たち、保護者、OBの大応援団とともに向かいました。
千葉県の皆さんの温かい歓迎の開会式。
丁寧な会場準備も千葉県警ブラスバンドの演奏も素晴らしかったです。
チーム神奈川は大きく手を振って胸を張って入場!どの県よりも楽しそうでかっこいい入場でした(笑)
コートに立てるのは関東一都七県から集った団体48校と個人32名の選手たち。
今回は他県でも波乱があったようで大会の常連校や有名選手が出場出来なかったり、、、
長女は今まで遠征で戦ってきた他県の剣道仲間に会えて、共に出場を喜んだり終始笑顔。
この2年での剣道コミュニティの広さには親も驚くほどでした。
個人戦に名を連ねる選手たちは皆、小学校から名をはせてきた強豪選手ばかり、、、。
その中に全くの無名。キャリアは10年と長くても、ゆるゆる仲間たちと剣道を続けてきた長女がここにいることが不思議でした。
こんな景色を見せてくれてありがとう。胸がいっぱいになりました。
個人戦の初戦の対戦相手は他県の№1選手!!
「秒殺されずに、試合できたらいいなあ、、、」と今日も無欲に挑みました。
3分間では決まらず、長い長い延長戦9分を超えて、、、息をのむ時間を割くような相手からの1本、、、!
最後の礼をして
長い長い、熱い熱い夏が終わりました。
応援席の私は「県の代表として恥じない試合ができたこと」とこの大舞台に連れて来てくれた長女を誇らしく思い、ほっとできた瞬間でした。
1人で挑んだ関東大会。
このたった1週間ででも、技術面、メンタル面でも大きな成長を見せてくれました。
「ああ負けちゃったー、でも惜しいところたくさんあったよね。よし!悔いなし!!」と滴る汗をぬぐった長女。
応援、サポートしてくれた仲間に父兄の皆さんに、監督に感謝を伝えました。
団体戦での出場は叶わなかったけれど、まさか個人戦で大舞台に立てるとは、、、。
去年は団体のスタメンにも入れず、個人はエントリーさえさせてもらえず、悔しいだけの夏でした。
1年前、ダメな自分を認めて、新たに目標を立ててひたすらに取り組んだ日々と努力が、あの真っ黒だった思い出を誇らしい色に変えることができた。
過去の結果は変えられないけれど自分自身で思い出の色を変えることはできるんだ。
そして良い仲間、熱い父兄の皆さん、監督の指導力、すべてに恵まれたからこそ成せた結果。感謝でいっぱいです。
子供の可能性はすごい。長女の青春に乗っかって、達成感でいっぱいの夏になりました。
3年生は全員引退し、新チームがスタートしました。1年生の二女も選手として気の抜けない日々が始まり夏合宿へ。
生活は一変し、受験モードの長女と私(切実!)
小学2年生。面をつけ始めたころの写真です(笑)。
10年前、4歳からゆるゆると続けてきた剣道。こんなにも成長させてもらったよ。高校でも続けてくれたらなぁ。。。
親の願いは止まりませんが、今はひとまず
「悔しさから、厳しい稽古から、逃げずに良くがんばったね。偉かったよ。おつかれさま!」
TB - なおっち
派遣 / 神奈川県 / LEE100人隊トップブロガー
45歳/夫・娘(19歳・17歳・14歳)・黒ラブ・ハチワレ猫/料理部・美容部/長野県出身。結婚20年の夫と娘たち、やんちゃなワンコと甘え上手な元地域猫と暮らしています。LEEと100人隊のみんなから暮らしのヒントとトキメキをもらって8年。映えない料理とガーデニング、カジュアルな服が好き。目指すはユーモアと思いやりのある大人、ブルベ・ウィンター、ストレートよりのナチュラル、身長158cm。
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TB なおっち