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おでかけ部

トム・サックス「ティーセレモニー」に滑り込み!

  • びすこ

2019.06.22

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東京オペラシティ アートギャラリーで開催されている
トム・サックス「ティーセレモニー」
(Tom Sachs:Tea Ceremony)を
観てきました。

トム・サックスといえば何かと話題のアーティスト。
エルメスの包装紙でマクドナルドのバリューセットを造ったり
プラダのロゴマークで便器を造ったり…。
身近なもの、誰でも目にしたことのあるものから
作品を作り出す「手作りの既製品」が
数々の物議をかもしてきました。

 

ナイキとのコラボで作ったシューズ
「マーズ・ヤード」を作ったときのインタビューが
前日、カルチャー誌に載っていましたね。
4月に最新型が出ましたがが、
以前のものは30万程度のプレミアが付いているとか!

 

多ジャンルで注目されるアーティストだけに
空いてきたら…と思っていたら、
あっという間に閉会間際!!!!
急いで行ってきました。

展覧会のテーマは茶道。
作家の目線からNIPPONの伝統文化である茶道を
まさに「やりたいほうだい」。
全米を巡回してきた大人気だったという展覧会が
今やっと日本で公開となったというのも
なんだか頷けます…

 

※以下、ネタバレ(?)あり

 

 

 

展示は、映像作品から始まります。
NASAのロゴの入った、
有名な作品が並んだ部屋はそれだけでワクワク。
(行かれる方は、混んでいてもまずは映像からぜひ!)

 

でも、その映像は想像通り、実にシュールでした。
茶会の準備のために会場入りし、
客人を見送るまでの様子を
ごく「普通に」撮影したもの。

 

 

お椀はもちろん茶室から庭の池まで
すべてトム的なDIYで作られたもので、
トム自身がお点前も披露するのですが…
茶道とはどんな所作でどんなものを使って
行われるものであるかを知っている人ならば
「そうきたか」と思うはず。

 

 

トム自ら茶道を長らく学んできた
バックヤードから生まれた作品である分、
パロディやらオマージュ的なものとは少し違った重みがあり、
日本人のアイデンティティの特殊性や
現代における伝統文化のあり方、
そして、歪みを突かれたような気がして
笑うに笑えない部分も。
映像終了後、客席に薄い笑いが起きて
ちょっと不気味でした…。

 

 

展覧会にはよく足を運ぶのですが、
図録を買うのは久しぶり
(行くごとに買うとすぐ溜まるので…)

 

実は、図録にある作品写真より、
掲載されたトム本人のコメントに
すっかり魅了されました。

 

茶道に対して多くの卓越した普遍性な価値、
純粋さ、調和、静謐、敬意といった
価値観を評価する一方
“エリート主義”とぶった切る。

 

異端とされた
千利休の“自己流の茶道”を古いものとして
“ネクストレベルの上物”にしたという。

(以上“”内は、展示図録より抜粋)

 

日本の象徴的伝統文化をモチーフにすること自体に
世に出ている手入れされたリリース文にあるより
もっともっと「思っていること」があったよう 笑。

 

ああ、なんでもっと早く来なかったのかな。
もう一度観たい(特に映像作品)!

 

もしも、もしもお時間があれば
ぜひ観てもらいたい展示です。
なにせ、明日まで!

 

全国を巡回することを祈って。

びすこ

40歳/夫・息子(0歳)/手づくり部・料理部/インテリアやファッション、アウトドアが好きな新米ママです。いらないモノを手放して、家族も自分自身も笑顔になれるモノ・コトをきちんと選べるようになるのが目標です!

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