『82年生まれ、キム・ジヨン』

073

ふみ

一気に読み終えました。
せっかく淹れたお茶を飲むのも忘れていました。

心臓をぎゅっとつかまれたようで、息が苦しくて、
読み終えてしばらくぼーっとしていました。

ちょっとだけ、あらすじ紹介

タイトル通り、主人公のキム・ジヨンは1982年生まれ。
会社員の夫と1歳の娘とソウルで暮らしています。
どこにでもありそうな普通の生活の中で、
彼女は心のバランスを崩してしまいます。

幼少期、学生時代、社会に出て、妻・母になって…
キム・ジヨンの半生を淡々と追い、
彼女自身が経験したことや、母を含めた周りの女性を通して、
女性が生きていくことの困難さを描いています。

韓国では一大社会現象を巻き起こし、
他の国でも続々とベストセラーになっているとのこと。
私も主人公の設定が自分と似ているので興味を持ち読んでみました。

家族の中では男の子が大事にされる、
女の子だからと服装や行動を制約される、
就職活動では劣っていてもダメだけど優秀過ぎてもダメ、
同期の男性と比べて仕事を任せてもらえない、
結婚して子供がいないと問題があるように言われる、
出産や育児で生活が全く変わってしまう

LEE世代の女性なら、これまでの人生でなんとなく思い当たることもあるのではないでしょうか。

 

選ぶことは、諦めること

進学、就職、結婚、出産。
女性の人生は選択の連続だと思います。

もちろん男性にも人生の選択はありますが、
女性は「選んだ方」の人生と「選ばなかった方」の人生が
全く違うものになってしまうように思います。

学生時代の友達と、結婚するしない、子供がいるいないで
付き合い方が変わってしまったり、
長く続けた仕事を出産・育児で辞めざるを得なかったり。

何かを選ぶことで、それまでの経験や人間関係が
一旦リセットというぐらい変わってしまうこともあります。

どんな選択肢もあるようで、実際には、
女だから選ばざるを得なかったこと、
女だから諦めざるを得なかったことも
あるのかもしれません。

 

出産・育児で感じていること

私は幸い、学生時代まではのんきに過ごしていました。

社会人になる頃は、女性の活用がかなりブームで
男性に負けじと毎日深夜まで残業する一方で、
飲み会ではおエラいさん達のお酌をして、
上司との面談では結婚・出産の予定を聞かれ、
ないです頑張ります、と答えるのが普通でした。
当時はそんなもんだと思っていましたが、今となっては古いですね…

それも大変でしたが、
出産と育児については、比べ物にならないほど、
女であることの大変さを感じています。

つわりもひどかったし、
出産したらすぐボロボロの体での赤ちゃんのお世話。
首がやっと座った頃には保活が始まり、
仕事に復帰してからは毎日てんてこ舞いの綱渡り。
身体的にも精神的にも、母親への負担がどうしてこんなに大きいのかと何度も思いました。

もちろん子供はかわいいですが、
子供がいることですっかり変わってしまった自分の生活に
時々わーっと叫びたい気持ちになり、
夫に泣いて訴えたこともありました。
(家事も育児も上手で穏やかな良い夫ですが、
それでも新米母にはまだまだ余裕がありません)

そして、この子を育てあげることが私の人生の一番大事な仕事だと思いながら、
それ以外の人生はなくなっちゃったと、
ふと考えるときもあります。
本の中に「お母さんというものは、ただもうお母さんなだけだと思っていた」というくだりがあり、妙に印象に残りました。

 

希望

この本はとても淡々とキム・ジヨンの半生を描いています。
キム・ジヨン自身も、がつがつと男女平等!とか叫ぶタイプではなく、暑苦しくない文体でとても読みやすかったです。

そして彼女だけでなく、母や姉、出てくる女性達が皆
一生懸命に生きています。
望んだ通り行くことばかりではないけれど、その中で
強く、しなやかに生きている姿に女性の強さを感じました。

この本が多くの共感を得ているのは、
女性たちの悲しみだけでなく希望もあるからだと思います。

まだまだ言いたいことはたくさんありますが、
私が拙い言葉でごちゃごちゃ言うより、
ぜひぜひ読んでみてほしいです!

 

男だとか女だとか関係なく、
自分の人生を生きていける世の中になるといいなと思います。

この記事へのコメント (8)

  1. 073 ふみ

    azusaさん、こんばんは。
    私も、仕事が大好きとまでは言えないけれど仕事に助けられている部分もあって、休日なんかはどうしてご飯って1日3回もあるのかとよく思います。笑
    子供と日々向き合うのも大変ですよね😊
    シンガポールは連日暑いと思いますが、お体気をつけてくださいね。
    お子さん達が早く寝てくれて、読書の時間がありますように🍀

  2. 073 ふみ

    マルさん、こんばんは。
    体調を崩されていたとのこと…大変でしたね。
    快復されて本当に良かったです✨
    「体力だけじゃない母としての必要性」にハッとしました。
    今は抱っこが重いとか好き嫌いをどうしようとかいう悩みですが、子供が大きくなると考えることが全然違ってくるんだなと思いました。
    子育てって、楽しいけれど本当に大変ですね。
    またいろいろ教えてください。こちらこそどうぞよろしくお願いします😊

  3. 073 ふみ

    まころんさん、こんばんは。
    キャリアか出産か…大きな選択ですよね。
    まころんさんの、いつも丁寧で読みやすくて温かい感じがするクリップから想像すると、きっとお仕事もしっかりされていて、出産や子育てのこともしっかり考えているからこそ悩みも大きいのではと思います😊
    どちらか一方だけではなく、いいバランスが見つかるといいですね。
    応援してます🍀

  4. 073 ふみ

    ORIさん、こんばんは。
    丁寧なコメントをありがとうございました。
    気持ちをわかってもらえたように感じてとても嬉しかったです😊
    地元を遠く(沖縄!)離れての男の子2人の育児、苦労されることも多かったのではと思います。気持ちだけでは日々過ごせない、って本当に共感しました。
    でも自分の時間を持てるまでに息子さん達を大きく育てられたこと、すごいなあと思います✨
    私は81年生まれで、同じく兵庫(神戸の田舎の方)出身です。
    ぜひぜひ語り合いたい~!!
    こちらにお帰りの機会があれば教えてくださいね❤️

  5. 031 azusa

    ふみさん、こんにちは! 
    素敵な本のご紹介ありがとうございます! まさしく、女性の人生は選択の連続だなと実感しています・・
    とくに、育休中でシンガポールに来ている今、働くことが好きなのに働けない環境で子供たちに食べさせる毎日のご飯のことばかり考えているこの状況が少し苦しいなと思っていたので、Kindle版もあるようなので子供たちが寝付いた夜に読んでみたいと思います^^

  6. TB マル

    これ、ずっと気になってました!
    そしてふみさんのクリップを読んでますます読みたくなりました!
    私もバリバリ働いた20代を過ぎて、母と仕事を両立するなかで、同じようにバリバリ働くことはできないのに、年だけはとるのでそれなりのポジションと責任を任される・・・でも子供は大きくなればなった分また体力だけじゃない母としての必要性が生じてくる・・・。だからもっともっと頑張らなきゃ!と無理していたら体調を崩して最近こちらの隊員活動があまりできていなかったのですが、ようやく落ち着いてきたので、読者とこちらの活動また頑張りたいなーと思ってます。どうぞよろしくね✨

  7. 019 まころん

    ふみさん、おはようございます😊
    私もこの本とても気になっていました!
    ジェンダーに関する本なので、少し暑苦しい表現が多いのかな?と勝手に予想してしまい、読みたいけどスタミナがある時に読もうと、気づけば時間だけ経って今に至ります。
    ふみさんの表現がとても分かりやすくて、手に取りたいと再燃しました😊
    私はあまり器用な方ではないので、仕事一本で走ってきましたが、まさに今キャリアか出産かで大きな壁にぶち当たったところです😅仕事をするのは好きだし、子供も大好きだし、でも今の生活を変える勇気がまだでない…何となくですが、この本が自分にとって背中を押してくれるなにかを与えてくれるような気がしました😊

  8. 056 ORI

    ふみさん、今日早速本屋さんに行ってきますね❤️
    私も82年生まれ!(ふみさんも?!)
    今までも節目節目で何度も悩み、乗り越えてきましたが、
    息子たちが小学校幼稚園に入り、自分の時間がちょっとずつでき始めた今、
    今後のことを考えるとまた色々な壁や悩みが出てきています。
    私も幸い自由な学生生活で、就職してそれからも楽しく過ごしていたけど、
    結婚出産を機に仕事を辞め関西を離れ始まった育児。本当に幸せなことで、
    人生を賭けて息子たちを育てていきたいと思う気持ちは変わらないけれど、
    想像以上に大変で、その気持ちだけで日々過ごせることもなくて…
    ふと今の自分の立ち位置みたいなものを考える瞬間があって。
    ふみさんの素晴らしい文章に心動かされ今すぐに読みたくなりました✨
    いつか関西で語り合いたいな💓

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073 ふみ 大阪府 会社員

LEE100人隊

37歳/夫・息子(2歳)/手づくり部・料理部・美容部/仕事と家事と育児とで体はいつも小走りですが、できるだけ気持ちはゆったり、顔はにっこり、穏やかに暮らしていけたらいいなと思います。タイ料理とアイスクリームが好きです。よろしくお願いします。

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