今日のお買い物

ありがとうの花束を

  • yuki*

2019.03.26

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息子氏がたいへんお世話にになった担任の先生が、退任されることになりました。

こういうのって式の直前に聞かされるものだから、寂しい気持ちをゆっくり噛みしめる間もないまま、当日の準備をする感じになりますよね。

せっかくだから、確実にいいお花を作ってくれそうなお店にお願いしたいなーと思い、前の日に自由が丘のLa terreさんに行ってきました。まちがいない!

 

 

先生の人となりやイメージをお伝えして、作ってもらったのがこちら!

白と緑をベースに、ちらほらと淡いピンクやパープルがのぞく感じ。すごくぴったりです。

そして、こちら息子からのオーダーメイド品。

 

 

淡いピンク地に、いろんな野の花が咲いた、ミルフルール。犬も鳥もいます。

 

先生にはどの布がいいと思う、と尋ねたら、当初いろいろ手にして考えていました。

「いちばん人気なのはどれなの?」と訊かれたので、(売れ筋を気にするとは・・!?)と内心おどろきつつ、濃い色のストロベリーシーフなど紹介したわけです。ちなみにこんな感じのもの。

 

 

この鳥とイチゴの柄は本当に人気で、どの配色で作っても、わりとすぐなくなるものなんです。
しかし息子氏、首を横に振って「これはなんかちがう、きれいだけど先生には合わない」とひとこと。・・・母もまあ、確かにそう思う。

先生は、全体的に色素の薄い、体の線も細い感じの方なのです。
「この、ピンクのお花も咲いてるやつがいい」とのことで、母はうーむと唸りました。確かに、あの先生にぴったりだ。息子氏よ、その感覚を大事にしてくれい。

 

 

さて、翌日の離退任式。

終業式の後、離退任式に移るタイミングで体育館の扉があいて、お別れに来た有志の保護者や、卒業生なんかが館内に入ってきます。今回は6年生の担任も離任されるので、直前に卒業した子達も花を手に駆けつけ、たくさんの人が集まりました。

壇上に並んだ離任・退任される先生方がひとりずつ呼ばれ、代表児童から感謝の手紙朗読とともに、花が手渡されます。それに先生が応える形で、学校での思い出などを交えつつのご挨拶。先生全員の挨拶が終わり、みんなで校歌を最後に歌ったら、それで式は終了です。

そのあと、金管バンド部による「蛍の光」の演奏が静かに始まります。と、同時に、フロアに集まった児童や保護者たちが動いて、壇上から降りてくる先生を迎える、長い花道を作ります。

鳴り響く拍手の中、先生がたは花道を通り、児童たちと最後の別れをします。花道の終盤には卒業生や保護者が待ちかまえており、花束やお菓子を渡され、先生たちは両手いっぱいにものを抱えて、出口から去っていきます。長くいた先生は、過去に担任した子の保護者からも小さい花束を次々に渡されたりするので、もう大荷物です。

卒業生から、お札のおひねりがびらびら付いた(もちろん子供銀行券です)満艦飾の、駄菓子のキャンディレイを掛けられた先生もいました。愛し愛された先生だったんだな、と笑顔になります。

最後の先生が出て行くまで、金管バンドの演奏はゆったりと続きます。

 

・・と、毎年このスタイルなのですが、今までにも2回ほど参列しているので、「蛍の光」の演奏が始まると、いよいよ「もう本当に別れの時なのだな」と悟るわけです。胸がぐっと詰まる瞬間ですね。

長い花道をぬけて、人だかりの向こうに、いよいよ息子の先生が姿を見せました。ああ、この時が来てしまったわ。

お花を渡す際に「先生、本当にお世話になりました・・」と涙ぐんで肩を寄せたら、先生はとんとんと背中を叩いて、耳元で「もう彼は大丈夫ですよ、きっと大丈夫です」と言ってくれました。
それを聞いたら、また涙・・・!涙のお別れとなりました。

 

先生は、体調を崩して去ってしまった前の先生に変わって、ピンチヒッターとして夏前に来てくれた、非常勤の先生だったのです。クラスは、ほどほどに荒れていました。
実は息子もだいぶ荒れかかっていて、言葉も態度もきゅうに乱暴になっていたし、このままだとどうなるのかと、ハラハラして過ごした一年間でした。

しかしある時、先生にとても迷惑をかけたことをきっかけに、息子は大きく反省し、そこからかなり落ち着いたのです。その変化は、目に見えるほどでした。

来てくれた先生が、この先生でなかったら・・息子はどうなったことか。感謝してもしきれないくらいです。たった数ヶ月だったけれど、息子にとっては救世主との出会いだったのです。もちろん、親の私にとっても、です。

遠い地からやって来たばかりの新婚さんなのに、私たちの担任に入ってくれて、ピンチを救ってくれて、本当にありがとう!先生大好きです!

親子ともに、一生忘れることのない一年間となるでしょう。
どんなに込めても足りない感謝の気持ちを、特別な花束にのせて贈りました。

yuki*

39歳/夫・息子(11歳)/手づくり部、料理部/横浜在住、大阪出身。港が見えそうで見えない丘の上の古い一軒家で、息子と年上の旦那さんと猫のリサと一緒に、楽しく暮らしています。本とラジオと美しい布が好き。がま口のお店をやっています。一度しかない美しい日々を、あたたかく綴りたいと思います。Instagram:@yukiiphone

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