2018年9月のお題

超漫画マニアが自信をもって紹介!厳選!LEE世代におススメ漫画

  • sayako

2018.10.04

  • 10

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9月のお題は「心に残る本」。すっかり遅くなり10月に入ってしまいましたが、秋の夜長にぴったりなお題ということで….ご容赦ください( ;∀;)

突然ですが…じつは私は誰もが認め超漫画マニア。夫からは「漫画王」とまで言われています。

引っ越す時に3/1の量にしてしまいましたが、現在の本棚に並ぶマンガ数は600冊ほど。建築家の方に「奥様の趣味の部屋を作りましょう」と言われた時に「じゃあマンガ部屋が欲しいです」と即答したレベルで、漫画を愛しています。(建築家の方は、裁縫部屋などを考えていたようで、瞬時に提案書を引っ込めました 泣)

壁に沿って作ってもらったマンガ専用の棚。これが部屋の3面の壁を占領しています。

スラムダンクもあれば…

ワンピースも!

「りぼん」の名作たちも!

 

そんな漫画マニアの送る「LEE世代におススメ作品」。厳選した7タイトル。ぜひお付き合いください。

※注意※

・今回は「少年、男性が主人公」は除きます。(そうしないと、絞りきれない…)

よって、女性漫画中心になりますが、中には男性誌で連載の漫画も含みました。

・最低20回以上は読み返した、LEE世代向けの特にお気に入りをご紹介します

 

 

「Do Da Dancin’!」 著:槇村さとる先生

女性漫画界の大御所槇村さとる先生の名作は数知れず。その中でも特におススメは「Do Da Dancin’!」です。

バレエ漫画の金字塔といわれる本作ですが、くすぶっっていた超遅咲きの主人公が、プリンシパルになるまでのストーリーがじつに気持ちがよく、息をのむほど美しいバレエシーンは、何度読み返しても胸が熱くなります。

主人公は「魚屋の鯛ちゃん」。将来を有望視されていた最中、海外のコンクールに旅立つ直前に、自分のために梅干しを慌てて買いに行ってくれた母親が交通事故で急逝。それからというもの、バレエに本気で打ち込まずに、淡々とバレエ団の脇役で過ごす日々。そんな中、世界的に有名なバレエダンサーの三上と出逢い、再びバレエへ本気で打ち込み、様々な人との出会いや友情、刺激をうけて成長していく。というあらすじです。

主人公の鯛ちゃんの性格が明るく、素直。でも最初は決して芯が強いわけではないけれど、すこしづつ「プリンシパル」に必要な強い心が備わる。主人公の成長を楽しみながら読むスタイルは槇村先生の真骨頂ですね。

鯛ちゃんの家族はみんな優しいのですが、バレエダンサーたちの我儘っぷりがまたすごい。でもプロ意識が高く、ハッキリしていて気持ちが良い性格で、私は登場するバレエダンサー達が大好きです。

Do Da Dancin‘!」はのちに、ベネチア国際編に続きます。どちらも面白すぎて一気読みしてしまいます。

ぜひ母親目線で読んでほしい。そんな作品です。

「回転銀河」 著:海野つなみ先生

「逃げるは恥だが役に立つ!」で大ブレイクの海野先生の傑作。こちらは、ある高校を舞台にしたオムニバス作品。 かっこいいルックスで、学校中の女子から宝塚級に人気の女の子の恋愛、悪魔といわれる美しい一卵性の双子の兄弟になぜか気に入られてしまった平凡な女の子、数年ぶりに再開し惹かれあってしまった姉弟、女性を好きになってしまった女生徒に惹かれる教師等…さまざまな高校生たちの恋愛模様や人間関係が瑞々しく描かれた「海野ワールド」全開の珠玉の作品です。

海野先生の作品の素晴らしいところは、社会風刺的なところがあるのに、読み終えた後に不思議と爽快感が残る事。いずれ闇に行きつくであろう、深みにはまるであろう問題を、ユーモアと鋭さ、登場人物たちのキャラクターで何度読みかしても色褪せない魅力があります。

センシティブなテーマを爽やかに描ききる。「逃げるは恥だが役に立つ!」よりもかなり攻めています。

ちなみに、私は「黒騎士」こと守口くんと恭子ちゃんの関係が好きです。(読んだら分かります!)

 

「レタスバーガープリーズ!OKOK!」 著:松田 奈緒子先生

名作ぞろいだった集英社のYOUNG YOUで連載されていた名作。テレビドラマ化した「十番出来」の松田 奈緒子先生の初期作品です。

戦国と江戸を愛する時代劇小説家の綾(美女)が主人公。同じく江戸好きの挿絵作家の稲造(イケメン)の恋愛が軸ですが、社内恋愛中のリアル充OLの妹、京子や、両親、編集者との関係性もコミカルに人情深く描かれていて、自然と引き込まれるコメディ漫画です。

「十番出来」でも見受けられる要素ですが、綾の抱えるトラウマや、稲造の家族への思いなど、ある種の「人間くささ」が丁寧に描かれていて、コメディ部分とのギャップに、登場人物たちに自然と寄り添うように感情移入してしまいます。

松田先生の描く人間くささのグサッとくるところは、丁寧な感情描写にあると思います。かたくなだった綾が、稲造の人間性に触れて、雪解けのように優しい女性になっていく様はとても有機的でリアリティがありあります。家族愛の描写も温かく切なくなります。発売当時はとても新しさを感じる衝撃的な漫画でした。

お気に入りは、綾のお父さんが主人公の回。「お父さんにも少年時代があったんだよな」と考えさせられ、とてつもなく不思議な感情になり心が温かくなる、そんな素敵なお話です。

 



「パティスリーMON」著:きら先生

きら先生といえば、「まっすぐにいこう」だと思う方も多いかもしれませんが…。私はだんとつ「パティスリーMON」派です!

連載は、YOUでスタート。25歳まで彼氏無し。ラブラブな両親の影響で結婚願望が誰よりも強い音女が、高校時代家庭教師だった土屋先生と再会し、ひょんなことから彼の勤める洋菓子店・パティスリーMONで働き始める。初恋だった土屋先生との恋愛成就に期待するものの、オーナーの大門シェフは女性と働くことを嫌がる偏屈。それでもコツコツと仕事を覚えMONスタッフの一員として、大人の女性として成長していくというあらすじ。

映画や舞台が大好きなきら先生の魅力炸裂の漫画で、登場人物がとにかく魅力的。MONで働くメンバーも面白く、女性アイドルにときめく一卵性の双子の兄弟、日本語はあやふや、フランス語も話せないフランス人と日本人のハーフの梅ちゃん。友達の経験豊富なキヨミと専業主婦のヒロコ。そして、最強のライバル、巨乳の雪さん。登場人物が勝手に動いているんじゃないか?と思うくらい生き生きとしたキャラクターばかりで、全員分のスピンオフをしてほしいくらいです。

20代女子の恋愛、結婚と仕事がテーマですが、真面目にひたむきに向き合う音女ちゃんには誰もが共感します。そして、意外にも大門シェフにはキュンキュンさせられる場面が多く、毎度ドキドキさせられます。女性に良い脳内物質が出まくりです。大門シェフ派?土屋先生派?という話だけで、漫画友達と永遠に話せます。

きら先生は、コマ割りや人物と背景のバランスが映画的なので、主人公が成長するラブコメディ映画を見ているような感覚で読めます。良い意味でとってもライト。週末に一気読みすると幸せです♪

 

「吉祥寺だけが住みたい街ですか?」著:マキヒロチ先生

「いつかティファニーで朝食を」でおなじみ、グルメ漫画といえばのマキヒロチ先生の作品。

舞台は吉祥寺の昔ながらの不動産屋さん「重田不動産」。そんな両親が残してくれた重田不動産を営みながら、吉祥寺がどんどん普通の街になっていく事を嘆き、大好きなヘビメタとともに気ままに暮らす双子の姉妹が主人公。

「住みたい街№1」の吉祥寺に期待をもって訪れる“訳アリ”の女性客をなぜか他の街に案内し、自然に本当に住みたい街を見つけるお手伝いをしてあげる。なんだかユルいのに、毎度女性の生き方について考えさえられる素敵な漫画です。

お客さんは毎回違う女性なので、1話完結なのですが、主軸に別テーマとして「双子の住まいのリノベーション」の話も並行しているのも面白く、プロセスも描かれているので、一体どんな家になるのかという楽しみもあります。また、この漫画もマキ先生ならではの要素として、双子の紹介する街(例えば駒大や北千住、二子玉川に神楽坂、鎌倉まで!…)の住みやすい環境かなどの情報や、美味しいカフェやご飯屋さんの情報も描かれています。

双子が「おごるよ!」と言って、内見中にも関わらずいつも強引にお店に入ってしまったり、普通のマンションだけではなく、シェアハウスやデザイナーズ団地、訳あり物件等の紹介もあり、勉強になることも多いので興味深く読み込んでしまいます。たまに住んだ事もある街も出てきたり、行ったことがあるカフェが出てくると妙に嬉しくなるのもこの漫画の楽しみです。

主役の双子の姉妹も本当に魅力的で、適度に距離感があってユル~い感じなのに自分をしっかり持っている。でも食欲には貪欲でぽっちゃり体系。ヘビメタにだけは情熱を注ぐ…。読めば読むほど、この双子の魅力にハマっていきます。

実はテレビ東京の深夜枠でもドラマ化されていて、森三中の大島さんと、メイプル超合金の安藤なつさんが双子を演じていたのですが、このキャスティングが神がかっていて、毎回、キャスティング担当の人、神!と思っていました(笑)

食に住まいに街ブラ。新感覚だけど嬉しい要素満載。LEE読者なら、ぜったいハマる要素が盛りだくさんです!

「天は赤い河のほとり」著:篠原 千絵先生

中学3年生の鈴木夕梨(ユーリ)は突然、水溜りから出現した“両手”によって引きずりこまれ、やっとの思いで逃げ切り水中から顔を出したユーリが目にしたのは、紀元前14世紀のヒッタイト帝国の首都”ハットゥサ” だった。

ユーリを魔力で引きずりこんだのは国内で絶大な権力を持つ皇妃ナキア。息子の第6皇子ジュダに皇位を継がせたい為に、邪魔な兄皇子達を呪い殺す生贄としてユーリを呼び寄せたのだった。

第3皇子カイルがユーリを気に入り自分の側室と偽って助けるが、カイルのそばにいるうちに、ユーリは次第に戦線でも能力を発揮し、国からは「イシュタル(女神)」として崇められる存在に。そしてカイルとユーリは惹かれあうになるのだが…果たしてユーリは皇妃ナキアから逃げられるのか?カイルとの恋は?果たして家に帰れるの?終始ハラハラしっぱなしの歴史ロマン超大作。

あらすじをしたためているだけで、また読みたくなってしまいましたが(笑)「闇のパープル・アイ」でおなじみ、小説家としてもご活躍の篠原 千絵先生の超大作。実際の歴史文献を参考にプロットが作られたという本作は、国内、国外での対立紛争などの歴史の背景もあり読み応え十分。

常に皇妃ナキアに殺される恐怖、王位継承をめぐる争いなどもドロドロで、1巻読み終わるとすぐに次の巻を!となるので、夜、家族が寝静まった後に読み始めたら最後。あっという間に朝になってしまいます。

最初はただおびえていたユーリも、次第にカイルに見合う女性に成長し、戦場で大活躍する姿は映画のようにドラマチック。重厚な漫画を読みたい方にはお勧めです。

ちなみに今年、宝塚歌劇団で舞台化もされたそうです。うーん納得!現実逃避できるキラキラな世界観が似ています。

掌にダイヤモンド 著:桜沢エリカ先生

おしゃれ漫画の大スターといえばこの方、桜沢エリカ先生。クールで都会的な大人の漫画を描くイメージの強い桜沢先生ですが、高校生が主人公のほろ苦い成長漫画も描かれているんです。それが今回ご紹介の「掌にダイヤモンド」。

本を開くとまず、主人公“理子”のメッセージ。「欲しいものはたくさんあるよ。バッグ、カレシ、それからそれから……。

主人公は高校3年生の理子。時代はまだポケベル、ルーズソックス、カラオケの時代。親友のみちるに「会うだけでおこづかいがもらえる」という援助交際相手を紹介されるが、それが運命の始まりだった。出会ったのは“堂島”という大手企業の社長であり、とてもスマートな中年男性。堂島になぜか気に入られた理子は、交際を申し込まれ次第に惹かれていくが、堂島の長年のパートナーや、息子の道彦との出会いも理子を目まぐるしく変えていく。早く大人になりたい。でもまだ怖い。そんな高校生をセンセーショナルに描いた作品です。

この作品のキーアイテムとして出てくるのが、CHANELのカメリア。堂島が理子に交際を申し込む際に、「理子ちゃんがカメリアが似合う女性になるのを見守りたい」といって手渡すのですが、10代の高校生にはとても窮屈なのではないかと思う場面です。

でも高校生の時、何か憧れる象徴が必要だったことは事実で、何かにすがりたくなるほど心細かった事を鮮明に思い出す作品です。

私がこの作品を初めて読んだのは確か高校生の時。理子ちゃんと同世代。自分が何者なのかもわからない不安でいっぱいの時でした。

でも今こうしておばさんになって読むと、何も変わってない自分に気づかされるのと同時に、憧れの象徴も必要ではなかったし、自分で地に足をついて歩けばよいという事を分かった事への安堵がまじりあい、この漫画の深みを感じ取ることができます。

この漫画は本当に不思議で、たまにふと読むと、感情移入する登場人物が変わったりします。高校生の時にはわからなかった堂島さんの切なさも、大人になった今なら悲しいかな分かってしまいます。

桜沢先生も人物の描写が映画的なので、一コマ一コマが本当に美しい作品です。お見事!という完成度で、常に本棚の大切な位置においています。

 

脂肪という名の服を着て 著:安野モヨコ先生

「ハッピーマニア」「働きマン」などの作品でおなじみ!おしゃれ漫画界をけん引する安野モヨコ先生の作品。安野先生の作品といえば、おしゃれ感満載、テンションも高めで、一瞬も休まないほど頑張る女の子を描くイメージがありますが、こちらの作品は、真逆。

内向的で肥満ぎみの主人公“のこ”は、恋人の斉藤を会社の同僚のマユミに寝取られる。マユミは誰もが認める美貌の持ち主で勝気。のこに寝取ったことを謝るどころか、肥満ぎみの体系を罵る始末。「痩せれば幸せになれる」と思いこみ、デートクラブで出会った老人からもらった89万円で痩身エステに通い始める。しかしマユミの仕掛けた罠により同僚の仕事のミスをかぶせられ、会社からはお払い箱状態に。「食べたら大丈夫」という精神状態に陥り、食欲を抑え切れず過食嘔吐をくり返す日々に。果たして“のこ”の運命は?というストーリー。

登場人物がみな心に余裕がなく、女性の悪いところが溢れた愛憎劇。よくもまあ女性をここまで醜く(心が)描けるなと、安野先生の引き出しの多さに驚いてしまいます。

たった骨と皮一枚のことなのに、心までズタズタにしてしまう女性の見た目への執着、そして末路を描き切っています。そして“のこ”の彼氏の斎藤も、8年も交際している理由が妙にリアル。その理由はぜひ読んでみていただけたらと思うのですが、男性目線の女性の怖さというものが垣間見れます。

この作品を読んだとき、そういえば安野先生は、岡崎京子先生のアシスタントだったんだよなと思い出しました。岡崎先生のどこか人の狂気を達観してみている“イズム”が表現されているような錯覚を覚えた作品です。

なお、夫はこの作品を「ホラー」と位置付けています。男性がもっとも恐れるのは女性の狂気なんでしょうね。

*****************

かなり長くなってしまいましたが、以上がLEE世代におすすめする漫画リストです。あくまで個人的な好みですが、どの作品も特徴としていえるのは、ストーリー展開も登場人物も生き生きとしていること。

昔から漫画王だった私は、「姫ちゃんのリボン」や「ときめきトゥナイト」で魔法にときめいて、「ハンサムな彼女」で綺麗な女の子になりたいと思い、「天使なんかじゃない」の翠ちゃんのような本気の恋に憧れて、「 I LOVE HER」のしんちゃんから奥田民生が好きになり(笑)…ストーリーも登場人物たちが魅力的すぎて漫画の影響をもろに受けていました。

大人になっても読んでるの?とたまに驚かれますが、いいのです。ペンを伝って愛をそそぐ先生たちの描くヒロインたちのキラキラ感は小説には味わえません。(小説も大好きで月に4~5冊は読みますが;゚Д゚)

ご紹介した漫画は、皆さんの心に響く作品が必ず1冊はあると確信しています。
漫画貸してほしい方、ご連絡ください(笑)

sayako

37歳/夫・娘(4歳)/手づくり部・料理部・美容部/海まで徒歩数分の豊かな自然環境の中で、日々ゆっくりのんびり過ごしています。自分なりに子育て、料理、ファッション、アクティビティなどを楽しめたらと思っています。Instagram:@sayako_natsume

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