LIFE

藤本こずみ

リノベスタート! 最初にして最大の難関はプラン作り【新米ママの中古マンションリノベーション日記 第8回】

  • 藤本こずみ

2018.02.06

この記事をクリップする

約1年にわたるマイホーム探しの末、築30年の中古マンションに出会った我が家。

購入と同時に、リノベーションに挑戦することが決まったのでした。(*前回の記事はこちら)。

 

悩みに悩んだプラン決定までの日々

 

リノベーションにおける最初にして最大の難関は、プラン作りではないでしょうか?

我が家の場合、間取り変更を含む大規模な工事はLDKのみとすることに。

それでも、プラン決定までの道のりは長かった!

夢が広がる作業ではあるものの、大きな決断なので失敗するのは怖いし、マンションならではの制限もあるし、もちろん費用は予算内に抑えなければいけないし……本当~に悩みました。

 

リノベ前のLDKの間取りと私たちの要望は――。

キッチンは独立式で、特に北側のコンロ付近はリビングから遠く暗い印象でした。

 

夫:リビングを広くしたい。

私:キッチンを明るく開放的にしたい。

 

物件探しの段階では、新築や築浅のマンションも見学していた私たち。

最近のマンションに多い間取りといえば、キッチンはリビングダイニングを見渡せる対面式、リビングには和室(洋室の場合も)がつながっていて扉を開けると広々とした1つの空間になる、というものですよね。

人気なだけあって、やっぱり子育て家庭にはそういう間取りが使いやすそう! と憧れていたんです。

 

夫リクエストの「リビングを広くしたい」は、比較的スムーズに実現。

リビングの北側の壁を取り払い、隣の洋室とつなげることになりました。

 

問題は、私リクエストの「キッチンを明るく開放的にしたい」。

これが難航しすぎて、私たちは“リノベ迷宮”に入り込んでしまうことに……!

 

 

“構造壁”と“パイプスペース”は動かせない!

 

マンションのリノベーションをする上で避けては通れないのが、建物の構造上の制限。

この物件にも、あるハードルが待ち受けていました。

 

私たちが設計をお任せすることになった一級建築士の“匠”が、プランを考えるにあたって用意してくださったのが、このような感じのスケルトン図面。

 

図面の太字部分の“構造壁”と、四角で囲ったPS=“パイプスペース”が、動かすことのできない部分。

 

我が家の場合は、キッチン東側の壁と、西側にあるパイプスペースは動かせないこと、またキッチンのシンクはパイプスペースに隣接させること、が条件になったんです。

 

さぁ、困った!

“匠”に手渡されたスケルトン図面のコピーと、図面を描くための三角スケールを手に、思いつく限りのキッチンのレイアウトを書き込んでみる素人夫婦。

でも、「この構造壁さえなければ~!」「なんでパイプスペースがここにあるの~!?」と頭を抱えるばかりで、なかなか方向性が見えてきません。

 

 

常に持ち歩いていた図面や三角スケール。プランを考えるのはパズルみたいで面白い!……けれど、時間が経つにつれて焦りが。

 

が、しかし、そんな難題を軽やかにクリアしてくれるのがプロ!

“チーム匠”が私たちの意見を取り入れながら何度もプランを考えてくださったおかげで、トンネルの先に光が見えてきました。

 

キッチンのレイアウト、どうする!?

 

最初に“チーム匠”が提案してくださったプランがこちら!

家事室……いろいろな使い方ができそうで妄想が膨らみます!

 

 

わぁ、すごい!

初めてこのプランを見た時、夫婦で声を上げてしまいました。

リビングは広くなり、キッチンは対面式に、家事室と書かれた+αのスペースまで出現!

2人きりで行き詰っていたところに、パーッと可能性を広げてもらえた気がしてワクワクしたのを覚えています。

 

ただ、南向きの元ダイニングを半分キッチンが占めてしまうのはもったいない、キッチンの通路や背面収納の奥行きは狭くなる、などの理由から、決定は見送ることに。

 

この後、例えば、「やっぱりキッチンは元の位置がよさそう」「動かせる西側の壁だけでも取り払ったらどうかな?」という私たちの声を反映してもらったプランは――。

迷走中の図面の中の一枚。考えに考えたつもりが、レイアウト自体は元の状態と一緒……(苦笑)。

 

せっかくオープンキッチンにしても、我が家の場合、カウンターの向こうにあるのは廊下、さらにその先にあるのは、ダイニングでもリビングでもなく和室。

自分たちでお願いして図面にしてもらったものの、これってやっぱり変……?

さらなる迷宮へと足を踏み入れそうになっていた私たちに、根気強くいろいろなアイディアを与えてくださった“チーム匠”。

その中に、まったく新しいアプローチのプランがあったんです。

キッチンが明るく開放的になるだけでなく、リビングダイニングとキッチン西側にある和室とのつながりも生まれそう!

 

おぉ~! と、再び夫婦で歓声。

2人の希望が叶うのはもちろん、独立した場所にあってうまく活用できるか不安だった和室も、キッチンとつながって使いやすくなりそうです。

 

私たちにとっては、大胆な変更だったこのプラン。

「リビングから冷蔵庫までの動線が悪い?」「U型キッチンって使いにくくないかな?」など不安はありましたが、一番トキめいたプランだったこと、“匠”のイチオシのプランだったことに背中を押されて、このレイアウトで進めていくことになりました。

 

何度も通ったリノベ前の新居。キッチンや家具が入るであろう位置に印をつけてシミュレーションしていました。

 

よかった~やっと決まった~!

アタマの中の初めて使う部分をフル稼働させ、早くも燃え尽きそうになっていた私たち。

けれど、リノベーションはまだ始まったばかりなのでした(笑)。

藤本こずみ Kozumi Fujimoto

ライター

1979年、兵庫県生まれ。雑誌やWEBで、インタビュー、ライフスタイル、占いなどの記事を執筆。趣味は、テレビドラマ鑑賞&リラクゼーションスポット巡り。夫、長男、長女との4人暮らし。兵庫・東京の二拠点生活に挑戦中。

LEE公式SNSをフォローする

閉じる

閉じる