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子育て中でもキャリアが生かせる!ワーママにぴったりなZIP WORKという働き方

  • 相馬由子

2018.01.29

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私は現在5歳の娘を育てながら、フリーランスの編集者・ライターとして仕事をしています。出産したのは36歳の時。その数年前に会社を辞めてフリーランスで仕事を始めました。将来的には子どもが欲しいと考えていた私は、子育てしながらも自分のペースでこの仕事を続けていくためには、フリーのほうが働きやすいのではないか…と考えたからでした(実際には、時間に余裕を持って働くみたいな素敵な生活は全くできていませんが)。

編集・ライターのような職業の場合、フリーランスや自分で会社を立ち上げて仕事をしている女性は多いので、特に不安はありませんでしたが、あまり一般的な選択肢ではないですよね。自分の好きな仕事を、自分のペースでやっていけているのは、とてもラッキーなことなんだと最近改めて感じています。

現在の時短制度、意外とママたちには不満がある

というのも、私の周りでは「子どもができて時短勤務制度を使えるのは嬉しいんだけど、お給料が減って」とか、「時短になってから異動した部署ではやりがいを感じられないもう仕事なんてやめようかな」なんて声をよく聞きます。

でも、そのママたちはみんな、大学卒業後から15年、20年と第一線でバリバリ働いてきた人たち。各分野でのスキルは人一倍あると思うんです。なのに…、働く時間が短いというだけで戦力外みたいな考え方って、まだまだありますよね。

スキルや経験を活かして働けるZIP WORKとは

そんな短時間で働くというニーズが高まっている中、リクルートグループが進めているのが「ZIP WORK(ジップワーク)」という働き方。

「『ZIP WORK』はリクルートグループが提案する新しい働き方の概念なんです。ZIPは英語で、素早く動く、パッと終わらせる、速やかに行うという意味の言葉で、これまでに身につけたスキルや能力を生かして、短い時間で成果を出す働き方を意味しています」(リクルートホールディングス・広報部・後藤朋美さん)

子育てや介護など、なんらかの理由で働く時間は限られている。でも、長年培ってきた専門的なスキルや知識、経験は持っている。これまでは、このような場合、働ける時間に合わせた仕事しか探せず、スキルを活かして働くのは難しいことでした。しかし、ZIP WORKの場合、専門的な知識やスキルを活かせる仕事で、かつ高いスキルや専門性に見合う高い報酬や、キャリアアップの機会がある仕事を見つけることができます。

現時点では特に、派遣会社のリクルートスタッフィングとスタッフサービスで、このような高い専門性を持ち、かつ限られた時間で働きたい人に向けたお仕事の紹介が始まっています。

「その背景には、人材不足で、即戦力で主体的に働ける人材が欲しいとか、短時間でもいいから成果を出せる人材が欲しいといった企業側のニーズが高まっていることもあります」(リクルートスタッフィング・広報室・松元麻希子さん)

週3日、1日6時間という短時間ワークも

では、実際にリクルートスタッフィングを通してZIP WORKERとして派遣された人は、どんな経歴を活かし、どんな仕事をしているのでしょうか。

「例えば、技術者を派遣する会社で、人事・評価制度の設計や教育研修の企画などの業務に携わっている方は、旅行会社で15年ほどキャリアを積み、現在1歳半のお子さんを育てるママです。前職では、旅行の販売業務はもちろん、人事部での国内外の制度構築を経験されました。その経験を活かして、現在は週に3日、1日6時間お仕事をしています」(同)

子どもが1歳半だと、まだまだ手がかかる時期。でも、こんな短時間、しかも週3日なら、無理なく働けそうですね。

「また、広告系の会社で、データ集計、解析、分析などのお仕事をしている方は、週5日の勤務ですが、勤務時間が9:3015:30の6時間。お子さんは現在2歳です。この方も、過去にはソフトウエアの開発や映像配信サービスの営業アシスタント、大手機械商社で業務改善のためのツール開発などを経験し、そのスキルを活かして働いています」(同)

そのほかにも、ベンチャー企業で経理や労務等の管理部門のスペシャリストとして週3日働く方や、ファイナンシャルプランナーとして働くかたわら、運用会社でレポート作成業務に携わるというダブルワークで働く方もいるとか。



今後のキャリア形成の1つのステップに

自分のスキルや経験を活かしてやりがいのある仕事をしたいけど、子どもとの時間も大事にしたいというのは、働くママにとって共通の思い。でも、「そんな仕事、無いよね」と諦める方も多いのが現実です。

リクルートグループでは、今後は派遣という雇用形態以外でも、ZIP WORKという働き方を進めていく予定なのだとか。自分のキャリアを積み上げていく1つのステップとして捉え、ZIP WORKという働き方を選んでみるのもいいかもしれません。

相馬由子 Yuko Soma

ライター

1976年、埼玉県生まれ。夫と7歳の娘との3人暮らし。編集プロダクション、広告系出版社を経て独立。ウェブ、雑誌、書籍などで編集、執筆を手がける。最近では、子育て、アウトドア、旅、食などのテーマを担当することが多い。合同会社ディライトフル代表。

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