LIFE

産前・産後の暮らしの些細な変化

産後、引きこもりたくなる瞬間3選

  • 高見澤恵美

2017.09.20

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子供がうまれたら、おでかけがもっと楽しくなるはず……産前はそんなふうに期待に胸を膨らませる人が多いもの。産後1ヶ月の新生児期は、なるべく外気に触れさせず、母体も休ませて……という“おこもり”期を過ごすのが一般的と言われていますが、その後も引き続き外出がしんどい、“産後引きこもり”状態に陥る人もいるようです。

産前・産後の暮らしの些細な変化シリーズ、今回は産後に訪れる、引きこもりたくなる瞬間について調査。特に多かった3つについてお届けします。

■1位:子供のグズりや号泣が激しすぎて、外出しづらくなる(1~3歳頃)

イラストレーション/烏山ミライ

特に1歳以降の子供を持つママから、産後引きこもりの原因として多く上がったのが、「子供のイヤイヤ期」。「公共の場でいたたまれない気持ちになる」という親の苦悩が見えてきました。

・「2歳の息子は何もかもがイヤらしく、出かけると道でひっくり返って号泣する。毎回、もう出かけるもんか!! と泣けてくる」

・「息子を連れて電車で実家へ。理由があるわけでもないのに、ずっと大声で泣くので、他の乗客に『うるさい!』『親がなんとかしろ!』と怒られたことも。いや、黙らせる術がないんです、あの手この手を使っても火に油を注ぐ結果になるんです……」

・「2~3歳になって、口が達者になってきた娘。外食をするたび、『まずい!』『うどんがよかった!』『食べたくないから投げちゃう(といって床にご飯をわざと落とす)』など大きな声で……。店員さんも他のお客さんも絶対イヤなはず、と毎回顔面蒼白に。でも姑が外食をしたがるので、行かざるを得ません。家族では絶対に外食しないし、騒ぐので公共の場に行くのが恐怖です!!」

「家でのイヤイヤならまだ親が耐えればいいので、やり過ごせるものの、外出では周囲への迷惑を考えなくてはならない。イヤイヤ期が去るまで引きこもりたい」といった声が多数。切実です。

■2位:季節的な理由で外出しづらくなる(~6か月頃)

生後1か月が過ぎると、ねんね期といえども、子供を外気に触れさせるためにお散歩を習慣にする家庭も多いもの。昼夜関係なくやってくる授乳タイムなど、身体的にしんどい時期だからこそ、近場への外出はママにとってのいい気分転換に。

とはいえ、季節柄、簡単には出られないケースもあるようで……。

・「5月産まれのわが子。生後2か月、そろそろ出かけられるかな~と思ったら暑い夏がやってきて、昼間は出られない状態に。特に、抱っこ紐内は蒸れ蒸れ! 出かけるときは冷やすための保冷材やら小型扇風機、大量の着替え、汗ふきタオル、そしてオムツに授乳セットと、昼間でかけようと思ったら大荷物。夫に『夕方頃に買い物に出るくらいにしなよ。汗だくでかわいそう』とも言われ、昼間は完全引きこもり。食材も日用品もほぼ宅配だし、ここ数ヶ月、昼間はまともに外出してなくて、娘とふたりきり。たまには大人と話したい……」

・「息子は秋生まれで、ようやく外出できる頃になったと思ったら冬に突入。児童館に行きたくても、インフルエンザやらノロウィルスが怖くて、引きこもり気味に。私自身はもともと出かけるより家にいたいタイプだったので平気でしたが、0歳時代の半分以上がおこもりなんて、子供の発達に悪影響がありそう……と不安でしょうがなかった」

・「冬生まれの我が子。アクティブな性格の夫婦なので、お宮参りを終えた頃から娘を連れ回してデパートやカフェへ。子供は母乳のおかげか風邪をひくことはなかったのですが、親が揃いも揃ってインフルエンザやしつこい風邪にかかり、大変なことに……。親がダウンすると子供の世話ができなくなると知り、以降は春まで母と子は引きこもりました」

・「妊娠中は風疹予防やら切迫早産でこもり、産後は出かけるぞ~と思ったら、里帰り中は出ることを禁じられ。その後も夏で暑すぎて出かけられず。もう1年くらい昼間のおでかけから遠ざかってます。我が子は最高にかわいいけど、なんかしんどい!」

・「6月生まれの息子。ちょうど免疫が切れる生後半年過ぎたころに季節は冬。案の定、風邪をひきまくって、密室育児で私も感染のうつしあい。冬じゅう私か息子のどちらかが風邪をひいている状態になって当然引きこもらざるを得ず……。大人と一言も話さない日が続いて軽い育児ノイローゼになりました。宅配便のお兄さん、訪問販売のおじさんと話せることさえ嬉しく、訪問販売の掃除機(海外製30万円!)を買って、夫に速攻で解約されたのは苦い思い出です」

■3位:ベビーカーが大きい&畳みづらくて外出しづらくなる(主に0歳代)

最後は特に都市部のママから多く寄せられた、ベビーカーの時期にありがちな引きこもりについて。

・「オムツ替えの時に腰を痛めて抱っこ紐が辛くなったこともあり、子供とのおでかけにはベビーカーが必須の我が家。しかし出産祝いでいただいた外国製のベビーカーがサイズ大きめで、近所のスーパーでもコンビニでも邪魔になる。レストランでも通路を通れず入店を断念することも。

最寄りの駅では改札で引っかかるため、畳まなくてはならず一苦労。娘の腰が据わったらB型バギーを買うつもりですが、それまでは出かけるのが億劫……」

・「おしゃれさで購入を決めたベビーカー。高価だけど、うちは車がないし、毎日使うからと思い切って買いましたが、デカすぎた。荷物を引っ掛けたまま片手で畳むことができないので、ちょっとした階段も登れないため常にエレベーターを探すはめに。あそこに行くにはあのターミナル駅を通らなきゃいけないけど、エレベーターが混むからやめておこう……といった具合に、エレベーターの有無や数でおでかけを断念」

腰が据わってから使う2台目用のバギーも、最近は横幅が大きかったり、ワンタッチで畳めないものも多くあり、ベビーカーで外出先を諦めることも多々。「エレベーター前にできるベビーカーの長蛇の列に並ぶのもしんどい。子供が歩けるようになる日が待ち遠しい」といった意見も多く寄せられました。

本来、ベビーカーはアクティブな行動の助けとなるもの。ですが、その大きさや生活圏の環境によっては、ベビーカーきっかけで引きこもりたくなるケースもあるようです。

高見澤恵美 Emi Takamizawa

LEEwebエディター・ライター

1978年、埼玉県生まれ。女性誌を中心に女性の性質や人間関係の悩みに迫り、有名無名千人超を取材。関心あるキーワードは「育児」「健康」「DIY」「観劇」など。家族は夫と4歳の息子。

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