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親子で初めての山歩き

里山散策なら2歳代からでも−親子で初めての山歩き[第1回]

  • 相馬由子

2016.10.10

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暑くもなく寒くもなく、山歩きにちょうどいい季節です。親子で山歩きも楽しそうだけど、ちょっとハードル高いなと感じる人も多いかもしれません。そこで、ハイキングイベントなど、外遊びのワークショップを開催している「外あそびtete」の東麻吏さんに、子連れでの山歩きの基本について聞いてきました。

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アップダウンの無い里山なら2歳代から始められる

相馬 まず最初に、山歩きは何歳くらいからできるのでしょうか?

 その子の体力や意欲にもよりますが、外あそびteteのハイキングイベントでは、2歳半以上から参加可能としています。でも、歩く場所はいわゆる里山が中心で、ほとんどアップダウンの無い道。歩く時間も、お昼休憩1時間も含めて3時間程。そのため、2~3歳でも、半分くらいの子が最後まで歩き切りますね。

相馬 登山用のザックに赤ちゃんが乗るスペースが付いている、アウトドア用のベビーキャリアもありますが、もっと小さい子ならこれに乗せて連れていくという方法もありますよね?

 そうですね。きょうだいがいる場合、下の子をベビーキャリアに乗せて参加する家族もいます。ベビーキャリアに乗せられるのは、首や腰がすわってからなので、生後6カ月くらいから参加可能としています。ただ、これをいきなり購入することこそハードルが高いと思うので、外あそびteteでは、ベビーキャリアの貸し出しもしています。

遊びながら歩く子どものペースに合わせて

相馬 2~3歳の場合、途中で飽きたりぐずったりすることは無いのでしょうか?

 2~3歳くらいの頃は、自由に歩けることに喜びを感じる時期。歩く意欲がとても高いので、飽きたりすることはほとんどありません。それに、子どもたちにとって、自然の中は新しい発見の連続。歩きながら見つけた葉っぱも石も木も、すべてが好奇心の対象なんですよね。だから、周りを眺めたり、どんぐりを拾ったりして立ち止まる時間は長くなりますが、飽きることは無いと思います。

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相馬 そういう時には待ってあげたほうがいいのでしょうか?

 できる限り子どものペースに合わせたほうがいいと思いますね。普段の公園遊びなどでは、時間に制約があったり、やらなきゃならない家事が気になったりして、そこまで子どもと一緒になって遊ぶ余裕がないというお母さんも多いと思いますが、山歩きは一緒に歩くことが目的。だから、いつもより余裕を持って、子どもの興味にしっかり向き合えることも、山歩きのいいところではないかと思いますね。

まずは公園の散策路歩きから始めるのもおすすめ

相馬 もし親も登山経験が無い場合、やはりガイドツアーなどに参加したほうがいいのでしょうか?

 それも1つの方法だと思いますが、最初は「山歩き」と考えずに、ちょっと広めの公園内にある散策路を歩くことから始めるのがいいと思います。例えば、調布にある野川公園や府中の浅間山公園、川崎の生田緑地など、電車で行ける大きな公園ってけっこうあります。こうした公園は、自然の地形を生かした散策路が整備されているので、公園内とはいえ里山を歩くような感覚。中には自然解説員と一緒に歩くイベントなどを開催している公園もあります。

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最初から「山歩き」と身構えずに、自然と触れ合うことを目的に、自宅から行きやすい公園を探してみるのが良さそうです。次回は、持ち物や服装、歩く際の注意点などをお聞きします。

※画像提供:外あそびtete

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外あそびtete

登山ガイドの栗田朋恵とフリー編集者の東 麻吏によるアウトドアユニット。子どもと一緒に自然遊びをしたいけれど、どうすれば?という母親や父親に、最初の一歩を踏み出すお手伝いができればと結成。「母による母(父)のための自然あそびワークショップ」を開催している。鎌倉、逗子の親子ハイキングイベントを中心に、ハイキング講座、都市公園でのネイチャーゲームなども。

相馬由子 Yuko Soma

ライター

1976年、埼玉県生まれ。夫と7歳の娘との3人暮らし。編集プロダクション、広告系出版社を経て独立。ウェブ、雑誌、書籍などで編集、執筆を手がける。最近では、子育て、アウトドア、旅、食などのテーマを担当することが多い。合同会社ディライトフル代表。

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