藤原千秋

「ボツリヌス」の誤解に気をつけて!

「ボツリヌス菌」って何?


川口 由美子 先生
一般社団法人 母子栄養協会 代表理事
管理栄養士
女子栄養大学 生涯学習講師
「子どもの身長ぐんぐんメソッド」(主婦の友社)等、著監修書多数


藤原
 白砂糖などと比べて「身体にいい」イメージのハチミツが原因になった事故ということで、気になるのが、この「乳児ボツリヌス症」になる原因の物質というか菌のようなものって、いったい何なのか? どんなハチミツにも含まれているものなのか? ということなんです。

川口 誤解が多いところなので最初にお伝えしたいのですが、今回の「乳児ボツリヌス症」の原因となった「ボツリヌス菌」は「芽胞(がほう)」としてハチミツに入っていて、食中毒を起こした「辛子レンコン」などには「毒素(胞子)」として入っているということです。

同じ「ボツリヌス菌」を原因にした病気で「ボツリヌス症」とまとめられますが、潜伏期間や症状の出方などが異なるので、注意してください。

藤原 「ボツリヌス菌」というのはそもそもどういった菌なんでしょうか。

川口 べつに珍しい菌ではないんですよ。ごく普通の土や、泥や、川や海に分布しています。ただ大きな特徴がいくつかあって、そのひとつが空気を嫌う性質があること(「嫌気性」)。

それから熱に強い「芽胞(がほう。一部の細菌が作る、極めて耐久性の高い構造。種のようなイメージ)」を作ること。

その「芽胞」は、低酸素の状態におかれると「発芽」「増殖」を起こすのですが、その際に大変強い毒素を産生するということです。

ボツリヌス菌の「芽胞」が危ない

藤原 そんな危ないものがハチミツには含まれているということなんですね。

川口 絶対含まれているとは言いませんが、その可能性が数%あるので、厚生労働省からは1歳未満まで避けるよういわれています。腸管が発達した1歳以上の子どもや、大人は基本的に心配いりません。

藤原 1歳未満の子どもが「芽胞」入りのハチミツを食べると、どうなってしまうんでしょうか?

川口 腸管の中で「芽胞」が発芽して、菌が増殖します。そのとき産生した「毒素」が吸収されて「ボツリヌス菌」による症状を起こすことがあるんです。

「芽胞」を摂取してから、3日〜30日後、症状が始まります。

便秘、脱力、表情がこわばる、といった、「麻痺」の症状が特徴です。

藤原 なるほど、「乳児ボツリヌス症」って、出方が、いわゆる、私たちが想像する「食中毒」の症状とは、かなり異なるわけですね。

川口 混同されがちな保存食品などの「ボツリヌス食中毒」の場合は、「毒素」入りの食品を食べた8〜36時間後に吐き気、嘔吐、視力障害や言語障害などの症状が現れます。その後、神経症状、「麻痺」がやはり出てきます。

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Writer Profile

藤原千秋

住宅アドバイザー・コラムニスト

Chiaki Fujiwara

1974年、栃木県生まれ。住宅ライター・アドバイザー&コラムニスト。家族は夫と小・中・高校生の娘3人。趣味は宝塚歌劇の観劇です。

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