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沖縄子連れロングステイ

ロングステイの旅を充実させる過ごし方/旅ライター松岡絵里さんの子連れ旅[後編]

  • 相馬由子

2016.10.03

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出産後半年くらいまでは睡眠もまとまってとれず、外出する気にもなれなかったりしますよね。私自身もそうでした。ところが、生後3カ月の娘を連れ、家族3人で沖縄に3カ月間滞在したという旅ライターの松岡絵里さん。それにより、気持ちもリフレッシュできたとか。

後編では、旅先での過ごし方や持って行ってよかったものなどを聞きました。

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雨の日は急遽購入したミシンで保育園グッズ作り

相馬 3カ月ってけっこう長いですけど、毎日どんなふうに過ごしていたのですか?

松岡 冬の沖縄って天気が悪い日が多いんですよ。だから晴れたら朝から車でお出かけしていました。でもお部屋の中で過ごす日も多かったですね。雨の日は特にやることがなかったので、向こうに行ってから急遽ミシンを購入して、保育園グッズを作っていましたね。スタイとかママバッグなども手作りしました。

相馬 お裁縫だったら、赤ちゃんのお世話をする合間にちょこちょこできそうでいいですね。

松岡 あとは、お食い初めとひなまつりも沖縄でお祝いしたんですよ。お食い初めには、何を作ったらいいのかもわからなかったのでパソコンで調べて。近所のスーパーで鯛も買って、ちょうどお正月も近かったのでおせちも一緒に盛り込み(笑)、なかなか豪華にできました。

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松岡 ひなまつりは、さすがに雛人形は用意できなかったので、娘を雛人形に見立てて写真だけ撮りました。布を市場や100円ショップで買ってきて。こんなこと、普段ならやらないと思うんですけど、そういうことを夫婦で一生懸命準備してやるのがまた楽しかったです。

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レンタカーと迷った末、車は東京から運びました

相馬 写真を撮るためだけにここまでできるのも、時間がある旅先ならではかもしれないですね。家族で楽しく過ごされた様子が伝わってきます!ところで、お出かけする時はレンタカーを使っていたのですか?

松岡 沖縄だと長期のレンタカーもそれほど高くはなかったのですが、車を東京から運ぶのと3カ月レンタカーを借りるのと同じくらいだったんですよね。だから、乗り慣れた自分の車のほうがいいと思いまして、沖縄まで運びました。

相馬 車って、そんな遠くまで運べるものなんですね。

松岡 海運会社がやっている車両輸送サービスがあって、カーフェリーで運んでくれるんですよ。でも、帰りは宮古島からフェリーに乗せたんですけど、時化で欠航になってしまって、車を預けて自分たちだけ先に東京へ戻り、予定よりもかなり遅れて車が届くという、プチトラブルもありました(笑)。

予防接種や健診も、事前に手続きすれば問題なし

相馬 そのほかに困ったことなどは無かったのですか?

松岡 いちばん困ったのは娘の予防接種と3カ月健診ですね。出発前に役所に相談したら、沖縄でも受けられるということで手続きをしてから行きました。

相馬 そういう対応もしてもらえるんですね。

松岡 でも保育園の入園が決まって、1週間後に健康診断を受けて下さいという連絡があった時には、どうにもできずに一時帰京しました。

相馬 今回、松岡さんは旦那さんも一緒に家族3人で行ったわけですが、もし旦那さんが、仕事の調整がつきにくい職業だったとしたら、母子でも行きましたか?(ちなみに松岡さんの旦那様も旅行作家)

松岡 私は行ったと思いますが、例えば、同時期に出産したママ友を誘って何組かで行くのもいいと思います。子どもと2人だけよりも心強いですし。あとは、最近では男性でも育休を取れる会社が増えていると思いますが、パパが育休を取ったタイミングで行くのもいいのではないでしょうか。

子どもが成長すると、なかなか長期間一緒に過ごす時間は取れなくなります。乳幼児期こそ、ロングステイの旅へ出る絶好のチャンスなのかもしれません。1週間でも10日でも、1つの場所にゆっくりと滞在し、子どもと一緒に暮らすように旅してみてはいかがでしょうか。

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松岡絵里さんプロフィール

ライター/編集者。学生時代に旅に目覚め、新婚旅行で初めて海外に行く夫と共に、607日間かけて世界一周する。そのときの様子を収めた『世界一周デート』(幻冬舎刊)や、世界各地の市場を紹介した『世界の市場』(国書刊行会)、『世界も驚くニッポン旅行100』(PHP研究所)などの著書がある。

相馬由子 Yuko Soma

ライター

1976年、埼玉県生まれ。夫と7歳の娘との3人暮らし。編集プロダクション、広告系出版社を経て独立。ウェブ、雑誌、書籍などで編集、執筆を手がける。最近では、子育て、アウトドア、旅、食などのテーマを担当することが多い。合同会社ディライトフル代表。

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