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産前・産後の暮らしの些細な変化

産後の電車内「些細な変化」3選

  • 高見澤恵美

2017.02.22

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妊娠、出産を経験すると、電車での景色がちょっと違ったものに変化する……という説が。今回はその実際のところについて調査。特に多かった変化ベスト3をお届けします。

他の乗客との会話でコミュニケーション能力アップ

イラストレーション/烏山ミライ

産後の電車内“あるある”、ダントツで多かったのが、他の乗客との会話が激増したというエピソード。
以前は、電車で他の乗客と話す機会など、体調が悪いときか、酔っ払いやナンパに絡まれたときくらい。それが、産後、抱っこ紐やベビーカーで子供を伴って電車に乗るようになると、声をかけられて会話する場面が日常茶飯事に。

・「人見知りするタイプなので、電車で『何か月ですか?』、『男の子? 女の子?』などと声をかけられるたびに口ごもっていたが、産後5ヶ月くらいで慣れた。子供のおかげで人見知りを克服しつつある(笑)」

・「今3ヶ月の子供を抱いて電車に乗ると、席を譲られて『少子化時代にありがとう』などと感謝されることが度々あり、驚いてます……。ママ友も『電車で知らない人に感謝される』と言っていたので、産後“あるある”なのかも」

・「おばあさんに娘の月齢などを聞かれ、おばあさんの孫話や育児の極意などに発展。電車=大先輩ママからの子育てアドバイスが聞ける貴重な場かも(笑)」

・「娘と電車に乗ると、『このくらいが一番かわいい時期ね』とやたら言われる。0歳の頃は『ねんねの時期が一番かわいいわね』、1歳の今は『たどたどしい言葉がかわいいのよね』などと。一体いつがこの子のかわいさピークなの!? と内心思いながら聞いている」

・「人なつっこい息子2歳。電車でお菓子やフルーツなど食べ物をくれようとする方も……。親として毎回本当に恐縮……」

・「全身ジャイアンツの格好をした方に電車で遭遇。巨人ファンの息子、ジャイアンツのぬいぐるみと選手の生写真をいただいてしまった。申し訳ないのでお断りしたが、息子がガシッと持って手ばなさず(汗)」

他者との関係が希薄になったと言われる現代社会ですが、産後、子供を介することで、見知らぬ他人との距離が縮まったと感じる人が多いよう。

「最初は戸惑ったが、徐々に慣れた」という声も目立ち、出産をきっかけに
母としてのコミュニケーション力が徐々にアップする人も多そうです。

騒ぐ子供に対して寛容でいられるように

次に多かったのは、子供への寛容さに関するコメント。

・「前は大声で泣き叫ぶ子供がいると、うるさい! なぜ親は止めないの!? 電車に乗るなよ! とイライラ。注意したこともありました。
産後、通院で子供と電車に乗らざるを得なくなり、いつ子供が号泣し始めるかとビクビクしながら電車に乗るように。他人の子が泣いていてうるさくても、事情があって電車に乗っているのかもしれないし、子供は泣くものだし……と寛容になれました。捉え方、180度変わりましたね」

・「息子2歳は電車に乗ると大声でしゃべったり、お菓子をバリバリ食べたり。イヤイヤ期なので、注意したり、お菓子を規制すると、大号泣で手をつけられなくなる。同じ世代の子供が騒いでいても、親は迂闊に注意できないんだよね、という事情を察して何も思わなくなりました。むしろ心の中で同志へのエールを送っています……」

・「前は座席でマナーの悪い子供を見かけるとイライラしていたが、今は『うちの子供も将来こうなったら乗客に迷惑がられるのだな。きちんとしつけをしなくては』など、我が家のことに置き換えて妙に冷静な見方をするように。批判というより、気を引き締める感じに変化しました」

子供は手に負えない時期もある……それが分かるからこそ、“よその子”に対してあたたかい目で見られるようになるようです。

妊婦を目ざとく見つけて可能なら席を譲る

ラストは「電車で妊婦を見つけるのがやたらと早くなった」という意見。

・「ちょっと前まで自分も妊婦だったせいか、妊婦を発見するセンサーが敏感になっているのでしょうか? いるとすぐに気づいて可能な時は席を譲る。ちょっと前までの妊婦時代をどこかなつかしく感じながら……」

・「妊婦時代、電車でお腹が張って苦しい思いをしたので、マタニティマークをぶらさげた人を見つけたらとりあえず席を譲るようにしている」

・「自分が席に座っていない場合でも、つり革などを譲ったり空席を探して誘導したりと積極的に動くように」

・「つわりが酷い頃、通勤ラッシュで人から席を譲ってもらい、涙が出るほどうれしかったことを思い出し、チュニック系の服を着た人など妊婦っぽい雰囲気の人を見つけると、バッグにマタニティマークをぶらさげていないかチェックするのが習慣となりました」

妊婦時代の記憶が鮮明な新米ママほど、妊婦発見センサーがよく反応するのか、「子供や荷物を抱えていても、妊婦を見つけたらできるだけ席を譲るようにしている」といった声が多く寄せられました。
新米ママも、こうしてだんだんと先輩ママとしての貫禄を身につけていくのかもしれません。

高見澤恵美 Emi Takamizawa

LEEwebエディター・ライター

1978年、埼玉県生まれ。女性誌を中心に女性の性質や人間関係の悩みに迫り、有名無名千人超を取材。関心あるキーワードは「育児」「健康」「DIY」「観劇」など。家族は夫と4歳の息子。

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