LIFE

佐々木はる菜

親子でスポーツも自然体験も!「E-Park(イーパーク)」はSDGs時代の新しい公園【目黒駅徒歩4分】

  • 佐々木はる菜

2022.05.09

この記事をクリップする

トレンドのスポーツや自然とのふれあい…「E-Park(イーパーク)」ってどんな場所?

公園でボルダリングをしている子ども達

目黒駅から約徒歩4分の場所に、様々な遊びと学びを通して人を繋げることをメインコンセプトにした「E-Park」という場所がオープンしました。

環境に優しい樹脂でできたスケートリンクや、ボルタリング、スケートボードパーク、自然体験のできるガーデンなど、都心にありながら多様な経験ができ、子どもから大人まで楽しむことができます。

4月に開催されたオープニングイベントには親子連れもいっぱい!この新たな公園の魅力を取材してきました。

今こそ必要!気軽にスポーツを楽しめる場所

スケートをする子ども達

スケートシューズ、ヘルメット、プロテクターなどはレンタル可能!

公園内でまず目を惹くのが「エコロジースケートリンク」!氷ではなく樹脂でできており、転んでも濡れず初心者でも気軽に滑ることができます。
また、100%リサイクル可能な素材で​水も電気も使わないため、環境に優しいことも特長です。

渡部絵美さん

我が子たちは初めてのスケート体験でしたが、見様見真似ですべるうちに、それなりに上手になっていました(笑) 元オリンピック代表選手・渡部絵美さんによるスケート教室も定期的に開催されており、この日はイベント中に渡部さんのスピーチもありました(写真上)。

ボルダリングをする少年

カラフルな石(ホールド)に手足を乗せて登る人気のボルダリングのエリアは、この日も常に子ども達で大賑い!クライミングウォールは高さ4m幅10mと迫力があり、​プロによるコース設計で様々な難易度のコースが用意されています。

スケートボードの広場

子どもから大人、初心者から玄人まで楽しめるセクションを配置したというスケートボードパークは、これから始める方にもおすすめなスタートアップコースだそう。この日も、一時はレンタルボードが借りられないほどの人気を集めていました。

イベントでは、オリンピックで活躍した世代でもある注目の高校生ボーダーたちがゲストとして招かれており、迫力のパフォーマンスを見せていました。

スケートボーダーのパフォーマンス

ファッションやデザインの専門学校として有名なバンタンのスケートボード専攻コースに通う皆さん。間近で見るジャンプに、子ども達は目を丸くしていました!

また競技としてだけでなく、プロスポーツ選手のトレーニングなどでも取り上げられている「スラックライン」も体験でき、こちらも子ども達に人気で娘は何度も挑戦していました。

スラックラインをする女の子

サステナブルな空間を追求、植栽やプランター作りなどワークショップも

そして、「E-Park」がスポーツと共に力を入れているもうひとつの軸が、エコロジーを始めとする「SDGs」の観点です。

植栽やプランター作りなどを通して自然とふれあう機会も大切に考えており、その中心となっているのが、元パタゴニアの日本支社長で一般社団法人SEEDS OF LIFEの代表のジョン・ムーアさん

スピーチするジョン・ムーアさん

ジョンさんは、パタゴニアでは早くから環境を大切にするイメージを確立して時代を牽引。その後は社会起業家としてサスティナブルな社会の実現のために自然から学ぶことの大切さを伝えており、オーガニックフードやガーデニングの教師でもあります。
彼の手によって公園内のガーデンは、限られたスペースの中でも大自然の素晴らしさを感じられる場所となっています。

木を植えている人々

イベントでは子ども達と一緒に記念植樹を行い、とても温かなお人柄で気さくに話しかけてくださいました。

すっかり懐いてしまった我が家の兄妹はイベントの最後の方まで残り、おかげでジョンさんから直接、自然と人間の関わりについてのお話を聞いたり、一緒に種まきや種芋を植えたり、ペットボトルを活用してプランターを作ったりと、貴重な経験をすることができました。

Mr.John Moore

植物を収穫する際に種まで大切に獲り、それを次に繋げることを大切にされているSEEDS OF LIFE。今回いただいた種は全て400年以上前から繋いでいるものだとか!

また「プランターの中に自分だけの地球を作ろう」という言葉も印象的で、石や土を入れ自分の好きな種を選びつつ、楽しみながら地球の環境について学ぶことができました。
ふたりとも大切にプランターを持ち帰り、その後も毎日様子を見ては、この日の話をしています。

高知などにも拠点を持ち、イベントなどで日本各地を飛び回るジョンさんですが、ガーデンの手入れのためにも頻繁に「E-Park」を訪れているとのこと。運良くお会いできる機会も、あるかもしれません!

「E-Park」では環境に優しいスケートリンク始め、公園内でごみを出さない取り組み、近郊の自然栽培農家の朝市開催や公園内での収穫体験などの自然教育、障がいを持った方も働き遊べることを目指したインクルーシヴデザインの実践、SDGsセミナー開催など、今後もサスティナブルな視点を大切に運営を続けていきたいと考えているそうです。



E-Parkという「場所」があるからこそ生まれる繋がり

イベント参加者の集合写真

オープニングイベントには、近隣に住まれる方や地元商店街の皆さんなど、この地域を愛するたくさんの方が集まっていました!

スポーツや自然とのふれあいなどを通して、親子共に楽しさに加え新たな学びや発見がたくさんあった1日。
そういった「体験」はもちろんですが、私が今回心に残っているのは、そんな「E-Park」に共感して集まった様々な方とお話する機会を持てたことでした。

この日はオープニングイベントだったため尚更だとは思いますが、スポーツ・エコロジー・子育て・地域などそれぞれの興味関心や仕事を軸に話が盛り上がっている様子や、同じような年代のお子さんを持つファミリー同士が仲良くなる姿などもたくさん見かけました。

キッチンカー

キッチンカーの他、オープニングイベントでは協賛するお店が出店しワインを振舞ってくださるなど賑やかな雰囲気。BOOKシェアのスペースも!キッチンカーのオープンは今の時点では不定期なため、飲食物を持ち込み園内で食べることが可能というのも嬉しい。

コロナ禍などの社会情勢や、オンラインで気軽に繋がれるようになったこと…。
効率の良さや便利さなど良い面は今後も活かしていくべきだと感じますが、一方でそんな時代だからこそ「スマホを置いて目の前の人と繋がろう」というテーマのもと、スポーツなどを通じて家族や友達、同じ場所にいる人と気持ちを通わせる空間を目指したいという「E-Park」の思いの素晴らしさを体感できたひと時でした。

同時にスケートやボルダリング、植樹など「初めてやった!」「上手にできた!」と楽しそうに顔を輝かせているお子さんも多く、実体験から学ぶことの大切さも改めて痛感しました。

「E-Park」のある品川区の副区長や地元商店街の代表の方などのスピーチでも、実際に人が集える新たな「場所」ができたことに、喜びの声が集まっていました。

テープカットの様子

テープカットのテープも環境に配慮し、長野県飯田市産のひのきの「かんなくず」を使用!使った後は持ち帰り、お風呂で森林浴気分を楽しんでいます。当日急遽、テープカットの機会までいただいた我が家の兄妹…良い思い出になりました(笑)

地域や住民、周りの大切な人のために、本当の「仕事」をしたい

地域イベントの様子

「E-Park」は、撮影スタジオや空間ディスプレイなどを手掛けるEASEが、地元の目黒駅周辺を盛り上げる一般社団法人めぐもりとタッグを組み作った場所。

これまでも撮影など本業の合間に、近隣の子ども会にハロウィン会場としてスペースを貸し装飾や演出も手伝う、地元と共催でクリスマスイベント行うなど、地域や行政と協力しながら、より良い街づくりを目指してきたそうです。

福島澄夫さん

EASEを運営する株式会社ペンコミュニケーション代表取締役 福島澄男さん

代表の福島さんからのお話で印象的だったのが「皆さんと一緒に、みんなのためになる『仕事』をしたい」という言葉でした。

「私が大切だと感じている考えに、労働には『稼ぎ』と『仕事』があるという話があります。『稼ぎ』とは、自分のため家族のために稼ぐこと。そして本来の『仕事』とは、みんなといっしょに、みんなのためになる働きをすること。これまでも自分を含め周りのために一所懸命働いてきたつもりですが、これから残りの10年は、支えてくださった地域への恩返しも含めて、もっともっとみんなのためになる『仕事』がしたいと考え、この場所を立ち上げることにしました

まずスマホを置いて、体を動かして目の前の人と繋がって、土をいじり、木に登り、季節や風を感じる…もちろん学校の学びも重要ですが、これからの時代に必要とされる力を育むためには、そんな場所が大切なのではないかというお話は、イチ母親としても大変心に残りました。

また子育て中でもある運営メンバー、一般社団法人めぐもり代表理事の洪愛舜(ほん えすん)さんは「心地良い『おせっかい』のある場所を作りたい」とおっしゃっていました。

「少しずつ時代は変わっていますが、それでも日本ではまだまだ、子育てをしていると肩身の狭い思いをすることも多いと感じます。だからこそ『E-Park』は、子どもたちが歓迎される雰囲気の中で、気軽に声を掛け合い助け合えるような場所にしたい。昔から長く住む人も多い街だからこそ、この土地を大切にしながら新旧関係なく交わり繋がり合える、そのきっかけを作れるような存在を目指したいと思っています」

実際に「E-Park」を訪れインタビューをする中でも、いわゆる大手企業が都市開発として行うような形ではなく、その地域に住む方々が主体となってより良い街にしようと取り組まれている姿勢が印象的で、これからの時代の新しい「街づくり」の姿を見た思いがしました。

何より、「E-Park」を本気で楽しむ我が子たちの姿を見た主催側の皆さんが「頑張ってこの場所を作って良かった!」と喜んでくださる様子に、街やそこに住む人の毎日の幸せを願う温かな想いを感じました。

今後も「ポップアップshop」の開催や「朝市」、自由な発想からみんなでシェアする「シェアキッチン」なども実施予定で、訪れる方のアイディアややりたいことを取り入れながら成長していきたいという「E-Park」。

これからは外遊びが気持ち良くなる季節でもあります。気になった方は是非、最新情報を公式ホームページやSNSなどからチェックされてみてください!

気になるE-Parkの情報はコチラ!

佐々木はる菜 Halna Sasaki

ライター

1983年東京都生まれ。小学生兄妹の母。夫の海外転勤に伴い、ブラジル生活8か月を経て現在は家族でアルゼンチン在住。暮らし・子育てや通信社での海外ルポなど幅広く執筆中。出産離職や海外転勤など自身の経験から「女性の生き方」にまつわる発信がライフワークで著書にKindle『今こそ!フリーランスママ入門』。

LEE公式SNSをフォローする

閉じる

閉じる