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佐々木はる菜

プロ伴走型の「おうち英語」で子どもの英語教育、が我が家の正解【家庭英語学習実録/始めて2か月編】

  • 佐々木はる菜

2022.03.20

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英語の習い事がたくさんある中、なぜ今「おうち英語」?

皆さんのお子さんは、英語を学んでいますか?

いわゆる英語教室を始め、英語学童、英語を使ってスポーツやプログラミングなどを学ぶスタイルの教室、そしてオンライン化が進んだことににより比較的リーズナブルにネイティブの先生からレッスンを受けられるサービスなど、英語に関する習い事は年々数も種類も増えていると感じます。

現在小3と小1兄妹を子育て中の我が家、コロナ直前にはフィリピンのセブ島へ親子留学の取材に行くなど、子どもの英語学習については常々アンテナを張ってきたつもりですが、結果的に今現在は英語の習い事などはさせていませんでした。

2019年12月、当時7歳と4歳だった兄妹を連れての海外取材。

子どもだけでなく私自身も語学学校へ通い、その間はフィリピン人の家政婦さんが英語でシッティング。1日中英語環境で過ごすことができました。

そんな私たちがこのたび、いわゆる「おうち英語」で、親子一緒に英語の勉強を再スタート!その大きなきっかけは、家での英語の学び方をサポートしてくださる先生の存在でした。

たくさんの選択肢がある中でなぜ今「おうち英語」を選んだのか。
その理由や、子ども達の変化、そして日常生活の中で楽しみながら少しずつ英語に親しんでいくため実践している工夫などをご紹介していきたいと思います!

なるべく「毎日」、そして「楽しく」英語に触れて欲しい

英語教育がこれだけ多様になる中にも関わらず、「通う習い事」ではなく家での学びを中心にしようと考えた理由のひとつに、自分の経験から「毎日のように触れないと、なかなか英語は身についていかない」と感じていることがあります。

私自身は英語が好きで学んだ時間もそれなりに長い方だと思いますが、恥ずかしながら今はたいして喋ることができません。

数年前、空港で乗り継ぎに迷っている外国人の方を前にほとんど役に立てなかったことがショックで、しばらく学び直していた時期がありました。
その後LEEの取材でセブ島へ行ったこともあり、その頃はまた日常会話くらいであれば楽しく話せるようにはなっていたのですが、コロナ禍の生活の変化などに振り回され英語の勉強から離れて2年近く経つと、またもや「とっさの一言」が出てこない…。

子ども達は、セブ島取材のおかげもあり英語にプラスのイメージはあり、家でも折に触れ英語の絵本を読み聞かせしたり英語のカードゲームをしたりはしていましたが、やはり英語に触れる機会は圧倒的に少ない状況でした。

一方、周りの同年代で英語が堪能なお子さんの多くは、英語学童、インターナショナルスクールやインター幼稚園に通っているなど、やはり英語を毎日しっかり使っているという子がほとんどです。
ただ我が家の場合は、そこまで外部で学ぶ時間もお金も捻出できそうもない…。

何度か試したオンラインレッスンであればかなりリーズナブルに日々英語に触れることができますが、これまた自分の経験から、楽しくないと続かないことも実感しています。
今の我が子達の場合は、私が半ば強制的にやらせないと毎日のようにレッスンは受けてくれないとも感じており、踏み切れずにいました。

英語の先生が「おうち英語」の学びをサポート!

そんな時、ご縁のあった英会話教室を主宰する先生が、「伴走型のおうち英語」プログラムをスタートすることを知りました。

今回私たちがお世話になっているのは、横浜市で「Buzzkids Englishclub えいごのおうち」という子ども向け英語教室を主宰されている、わたなべちひろ先生です。

わたなべちひろ先生 1歳から3歳の子どもを英語環境で預かる「えいご託児Daycare」や、未就学児や小学生向けに実験やディベートなども織り交ぜながら楽しく英語を学ぶ「After School」の他、おうち学童・おうち留学・おうち英語のアドバイスなど、「日本の家庭を”えいごのおうち”にすること」を目標に活躍中!

たくさんの親子を見てきたちひろ先生に「おうち英語」のポイントを聞いてみたところ、「英語が上手かどうかに捉われず、おうちで親子でどれだけ英語を口に出せるかが大切で、それによってお子さんのモチベーションも変わってくる」という答えが返ってきました。

「英語教育熱の高まりも背景に、ひとくちに『おうち英語』と言っても本当に様々なやり方があります。ただやはり今は、もともと英語が得意なママではなく、英語がちょっと苦手なママでも楽しみながら続けていける方法を探ることが鍵になっていると感じます。もちろん、これが正解!というものはなく、ご自身やお子さんが楽しく続けられるやり方を見つけることが、結果に繋がっていくと思います」

私自身もこれまでは「家で英語を学ぶ」と言われても、子どもたちに何が必要で、どんなアプローチをすれば効果的なのか、自分の勉強以上にわかりませんでした。

一方この伴走型スタイルの場合は、たくさんの子ども達に英語を教えてきた先生からの心強いサポートがあります。
親が全てを担うのではなく、カリキュラムなどは目的や子どもの年齢や英語力に合わせて英語のプロに考えていただけること。そして、必要に応じてLINEなどで気軽に質問や相談ができることにも魅力を感じ、その「プロ伴走型のおうち英語」に、親子で挑戦してみることにしました。

※ちなみにここ数年よく聞かれるようになった「おうち英語」というワードですが、はっきりした定義はなく、「自宅で英語に親しめる環境を作り、子どもに英語力を付ける」ということを広く指しているようで、この記事内でもその意図で使わせていただきます。



実際どんなことをやっているの?

まず開始前に「なぜ英語を学びたいか」「なぜお子さんの将来に英語が必要か」「英語で話したい内容は何か」など、改めて英語学習の目標について考えさせられるような内容のヒアリングがありました。
そこで自分の希望をはっきりさせ、その目的に合わせて1日1フレーズを覚えられるカレンダーや、知りたい分野の単語に親しめる音声メッセージや英語絵本の読み聞かせレクチャー動画などを送ってもらっています。

こちらは我が家用作っていただいた1フレーズカレンダーです。子ども向けと自分用があり、「お着替えしようね」「体温を測ろうね」「学校で配られたプリントを見せて!」など、実際に毎日の生活の中で取り入れやすい声掛けが多く、繰り返すうちに子ども達にもなんとなく通じるようになってきました。すぐ見られるよう冷蔵庫に貼っています(笑)

また月2回、オンラインで親子一緒に英語で「なりきり劇遊び」をするレッスンもあり、例えば「レストランでオーダーする」「ピザを頼む」といったシチュエーションの会話を練習しています。

「英語劇遊び」の時は、zoomの画面背景をレストランやピザ屋さんにして店員さん風の恰好をしてくださったり、イラストや歌を使ったり、オンラインでも子ども達の興味を惹きつける工夫がたくさんあった点に感心しました!

始めて2か月弱、子ども達の変化は?

実は先週、子ども達が突然英語をペラペラ話しだして…なんてことはさすがにまだありませんが(笑)、例えば「今日学校楽しかった?」「習い事に行く時間だよ、準備をして」「体温計どこ?」など、私が毎日の中で声掛けしている英語に正しく反応することが増えました。

さらに嬉しい変化としては、特に当初から積極的だった娘が「これは英語でなんて言うの?」と毎日のように聞いてくるようになったこと!
先生からも「日常の中で、あれはなんて言うの?という疑問や、これを言いたい!これが言えた!という達成感を増やしていくのが、家での英語学習を成功させる1番のポイント」と褒めていただきました。

そして、先生とのオンラインレッスンで曜日の歌を習ったことを機にすぐ月や曜日をマスターしたり、公園で外国人の女の子に「Hello」と話しかけようとしたりと英語への興味が高まったところに現在放送されている人気ドラマの影響も加わって、毎朝、小学生向けのラジオ英会話を聴くようになりました。

ドラマの真似をして作った出席スタンプカード。私は隣で大人向けのプログラムを聴きながら一緒に勉強しています。

英語学習の導入に最適ではと感じる3つの理由

英語の先生監修のもと、学び自体は自分たち主体で進める、いわば「ハイブリッド型おうち英語」。
現在始めてまだ2か月弱ですが、英語学習の導入としては非常に良い方法なのではないかと感じている理由は大きく3つあります。

①子どもを「英語好き」にできる学び方であること

まず子ども達に「英語って楽しい!面白い」という感覚が育っている実感があることで、私としてはこれが今のところ一番の収穫だったと言っても過言ではないと考えています。

これだけオンライン化が進む中、英語教育に携わる方々も口を揃えて「海外に行かなくてもネイティブレベルの語学力を身に着けることが可能な時代になった」と話します。

周りの中高生でも、オンラインレッスンやYouTube、SNS等も活用して英語力を高めている方も多く、まさにやる気さえあればいくらでも学ぶ方法がある時代。
そんな中だからこそ、「英語って楽しい!もっと話してみたい!」と、子ども自身が学びたいと思うように仕向けて行くことが何より大切なのではと感じています。

英語力自体はまだまだでも、ラジオ英会話を始めるなど自主的に学ぼうとする姿勢が生まれたことが、とても嬉しい変化でした。

②今の生活を大きく変えず、毎日英語に触れられること

英語に関わらず、これまで兄妹合わせて少なくとも10個以上は習い事を経験してきましたが、続けるためには親の負担が少ないことも大切な要素だと感じています。

小学校3年生の兄の方は自分で通える範囲も広がったとはいえ、子ども達も既存の習い事や塾などそれなりに忙しくもあり、新たにどこかに通わせる必要がなく、リーズナブルなこともやはりありがたい点です。

③モチベーションを保ちやすく、親子で楽しめること

今回、子ども達だけでなく私自身の英語熱も高まっており、これまでになく「学ぶことが楽しい」と感じていますが、それはやはり伴走してくださる先生のおかげ!

まずは今の私や子どもたちのレベルに応じて、日常の中に必要な英語を取り入れる「学び方」や「続け方」をレクチャーしてもらえることで、迷いなく親子で続けることができています。

また例えば「子どもから英語にカタカナでふりがなを振ってと言われたけど、どう対応しよう」「最近忙しくて、あまり楽しめていない…」などのちょっとした質問や相談もLINEで気軽にすることができます。

さらに「こんなふうに答えるとネイティブっぽくてかっこいいよ」など「生きた英語」を教えていただけることも「その言い回しを使ってみたい!」とモチベーションアップに繋がっています。

「YES」「OK」だけでなく、「All right, Mommy!」と答えてみたら?というアドバイスを受け、なんかかっこいい!と気に入った娘、しばらくそればかり言っていました(笑)

ちなみに私自身も毎日ではないですがLINEで英語の日記を送り添削していただいています。内容は日々のなんてことないものなので英文自体はそれなりに作ることができるのですが、どうしても教科書や辞書で見たような言い回しになりがちなところを、ネイティブらしい表現にしていただけるため、とても楽しく続けられています。

よく、ダイエットでも勉強でも「続けるためにはひとりでやるより、誰かを巻き込んだ方が良い!」と言いますが、状況に応じて的確にアドバイスしつつ見守ってくださる存在は、続けていく上でとても重要だと実感しています。

動画撮影が効果的?!心がけているのは”楽しむ工夫”

今回の「おうち英語」を通して改めて痛感しているのが、「勉強させる」「習わせる」のではなく、日常の中で自然に学びに触れ興味を持たせることの大切さです。

その一環として、教えてもらった身の回りの英単語がふとした時に目に入るよう、例えば文房具を収納している引き出しにイラストと英単語を貼るようにしました。

さらに、オンラインレッスンで教えていただいたフォニックスや英語劇遊びのフレーズもリビングの壁に貼り、食事の時に気が向いたら「Can I have ~ 」などとやりとりするなどしています。

またちひろ先生に勧められたのは「動画撮影を活用する」ことです。

「教室の生徒さんたちを見ていても感じますが、今のお子さん達は物心ついた時からスマホが身近にあり、人によっては動画で育っているようなところもあるので(笑)、撮影した動画によって自分を客観視することはモチベーションアップや成長にも繋がり、親子で楽しみながら続けられるオススメの方法だと思います!」

タイプにもよるとは思いますが、私は仕事柄SNSなどもよく使っており、特に娘はInstagramなどに興味津々で自分が撮影されることも大好き!
私が英語で話しかけて、そこに答える姿を撮影するだけなので数秒のことなのですが、自分が満足いくレベルになるまで何テイクも繰り返すため、そのことで結構英語を覚えていると感じます。

誰が観るわけでもないのに、英語だけでなく顔の映りまでこだわる現代っ子(笑)

***

英語学習も「おうち英語」も様々な方法がある中であくまで我が家の結論ではありますが、子どもに英語を好きになってもらい、親子で楽しみながら日々英語を使う環境を作るという点では、今はこの「伴走型おうち英語」スタイルがベストではないかと考えています。

現在コロナ禍で延期が続いていますが、今後夫の海外赴任に同行する予定でもあるので、引き続き我が家の子ども達の変化や、最近の英語教育事情なども取材していきたいと考えています!

佐々木はる菜 Halna Sasaki

ライター

1983年東京都生まれ。小学生兄妹の母。夫の海外転勤に伴い、ブラジル生活8か月を経て現在は家族でアルゼンチン在住。暮らし・子育てや通信社での海外ルポなど幅広く執筆中。出産離職や海外転勤など自身の経験から「女性の生き方」にまつわる発信がライフワークで著書にKindle『今こそ!フリーランスママ入門』。

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