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30代、40代からでも遅くない「もう一度、学校に行こう!」

30代・40代女性の「リカレント教育」体験記 学び直しと育児の両立で得たメリットとは?

  • LEE編集部

2021.12.05

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学ぶことが人生の喜びにもなる! LEE世代女性の“リカレント教育”体験記

実際にリカレント教育を受けたことがある読者に直撃ルポ。学びを通して何が変わった? 学び直しをしてよかったことは? その本音を聞きました。

この記事は2021年9月7日発売LEE10月号の再掲載です。

お話を伺ったのは

小山あかりさん(仮)

小山あかりさん(仮)

44歳。夫、13歳の娘の3人家族。フルタイムで正社員として働きながら、現在社会人大学で経営やマネジメントを学ぶ。今年の秋に卒業予定。

田村洋子さん(仮)

田村洋子さん(仮)

42歳。夫、2歳の娘の3人家族。これまで契約、派遣など非正規雇用で働き、37歳で一度退職。リカレント教育課程で学び、正社員として再就職。

学んですぐに生かせる充実感。大学には社会人で行くべき!

介護、仕事復帰と並行して大学での学び直しを選択

小山さんは30歳で妊娠した際に退職。育児に専念しますが、子どもが小学校入学のタイミングで仕事復帰を考えるように。

「実はリアルな学生のときに本来学びたい内容と違ったことから中退をしていて。再就職のための求人を見ると大卒が条件の会社が多く、大学をきちんと卒業したいと考えるように。その後、一度パートで働いたりもしたのですが、母が大病を患い介護に専念。治療の目安が2年間だったので、私もその期間に何かしたいと社会人大学の通信課程で学ぶことを決めました。

2年の間には、母の治療がうまくいかず亡くなってしまったり、出産前に勤務していた会社から声をかけられて仕事復帰したりとさまざまな出来事が。結果的に今は留年2年目、大学生活はトータル4年目になり、秋に卒業予定。日々の家事や13歳になる娘の育児もあり、予定どおりにいかないことばかりでしたが、学び直しをしてよかったと今は思います」(小山あかりさん)

大学では情報ビジネスとスポーツマネジメントを専攻し、特にマーケティングの勉強に力を入れたそう。

「実際の仕事でも営業とマーケティングを担当しているので、分析方法や数字で物事を判断する見方など、学んだ翌日から仕事に生かせるので充実感があります。リアルな学生時代は何に使えるのかわからず漠然と学んでいたので、今は全然違う。大学は社会人になってから行くべき!と心から思いますね。

働きながらの学びは並大抵のことではありませんが、私は学ぶ時間が取れないときも休学はしないこと、1日数分でもいいからテキストを読むことを心がけました。少しずつでも進まないと学びが停滞してしまうんです。卒業を前にして、諦めなくてよかったなと。今後も資格取得など、さらに学んでいきたいです」(小山あかりさん)

LAST NIGHT TEXT

4年のブランクから仕事復帰するために必要な学びでした

出産後すぐに大学に入学! 保育園に預けて学びと両立

現在、事務職として正社員で働く田村さん。37歳で一度退職し、再就職のきっかけになればと、大学のリカレント教育課程で学ぶことを選んだそう。

「妊娠中に入学試験を受けたので、大学の担当の方には『今じゃなくてもいいんじゃない?』という助言をもらいました。でも出産という人生の大きな変化に乗ってしまおう!と思いきってチャレンジすることに。産後はすぐに子どもを保育園に預けることができたので、子どもを預けてそのまま大学へ。

まだコロナ禍の前だったので通学が多く、家だと子どもの世話で集中できないので、合間に図書館などで課題を。便利家電やさまざまな子育てサービス、病児保育で預けられる施設などもリサーチし、小さい子どもがいても学べる環境を整えました。結果的に、このやりくりが就職後もすごく役立っています」(田村洋子さん)

1年間学び、大学のサポートを受けて再就職。「学びのステップがあったからこそ、今の働き方ができる」と話します。

「リカレント教育課程であらためて売り上げ管理や会計について学んだことが生かされています。パートさんのパソコンなどのスキルアップ講習を担当しているのですが、自分が学んだからこそ、どういう目線で説明をしたら伝わりやすいかがわかる。学びはもう一度働くための大事な準備期間だったなと。修了生など多くのロールモデルを見ることができたことも収穫でした。

『再就職の場合、年下の上司がいることが多いよ』と聞きましたが、今まさに私の上司が10歳年下。体験談を聞いていたことで抵抗なくコミュニケーションを取ることができます。大学で若い世代とたくさん触れ合ったこともよかったのかも。こういった心構えを持つことができて、ビジネススキルの面でも精神面でも、リカレント教育課程での学びが支えになっています」(田村洋子さん)

4年のブランクから仕事復帰するために必要な学びでした


イラストレーション/HARUKA HAYASAKA 取材・原文/野々山 幸(TAPE)
この記事は2021年9月7日発売LEE10月号『30代、40代からでも遅くない「もう一度、学校に行こう!」』の再掲載です。

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