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津島千佳

10秒で注げるコーヒーオンタップ! オーストラリア発「シングル オー」なら子連れでも即スペシャルティーコーヒーが飲める【日本橋浜町にオープン!】

  • 津島千佳

2021.11.03

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オーストラリア・シドニー生まれのスペシャルティコーヒーロースター「シングル オー」。シドニーのサードウェーブコーヒーのパイオニアと呼ばれる同ブランドが日本初のカフェであり、旗艦店を東京・日本橋浜町にオープンしました。

開放的なフラッグシップカフェ「シングル オー ハマチョウ」。(c) Koji Shimamura

シングル オー ジャパン代表である山本 酉(やまもと・ゆう)さんの思いをうかがいながら、お店の魅力をご紹介します。

「シングル オー ジャパン」代表・山本 酉さん。

機械よりハンドドリップの方がおいしい、は思い込みかも!?

「シングル オー」がオーストラリアで人気を得る秘密は、コーヒー豆の質のよさ。専属のコーヒーバイヤーが独自ルートで豆を仕入れ、生産国ではなく、農場や生産者など範囲を限定することで銘柄の個性を際立たせるシングルオリジンコーヒーにスポットライトを当てたスペシャルティーコーヒーを提案しています。2014年には山本さんが「シングル オー ジャパン」のオーナーとなり、本国のこだわりを受け継ぐ焙煎所を東京・両国に開設もしています。

「シングル オー ハマチョウ」でもコーヒー豆を販売しています。

その味が認められ、オーストラリア・日本ともにレストランのビルズをはじめ、著名なレストランやカフェ、ホテルに採用されるブランドに育っています。

カフェ最大の特徴は、セルフで気軽にコーヒーが注げる世界初の「コーヒーオンタップ」。好きな銘柄を選び、タップにセットするとわずか10秒でコーヒーが飲めるサービスです。

あっという間にスペシャルティーコーヒーが注がれます。

しかもQRコードや交通系電子マネーといった非接触型決済でクイックに支払いができるほか、サブスクリプションに登録しておけば、その場で支払いしなくてもいい点も便利。また、本国では4タップのところ、日本では6タップと増設しています。

「日本では、手軽なコンビニや自販機のコーヒーやドリップバッグが人気。忙しい日本人のライフスタイルにコーヒーオンタップは合うと思い、本国より数を増やしました」(山本さん)

カフェや喫茶店でハンドドリップのコーヒーを飲もうとすると、注文から提供まで15分以上かかることはざら。それが10秒で済むなら、忙しい朝や子連れで慌ただしい時にも便利。でも、正直思いません? クイックに機械から注がれるコーヒーよりも、ハンドドリップで丁寧に淹れられたコーヒーの方がおいしそうだって。

シドニーの店舗で長年愛されている「バナナブレッド with エスプレッソバター」(¥500)も味わえます。もちろん、店内で手作り!(c) Koji Shimamura

「オーストラリアのカフェでは、ドリップコーヒーはあまり飲まれず、バッチブリューと呼ばれる全自動のドリップマシンで何杯も一気に淹れる方法が一般的。バッチブリューの性能も年々上がっています。コーヒー100杯を作ると、ハンドドリップではヒューマンエラーですべて同じ味には仕上がりませんが、バッチブリューなら均質な味わいが保てます。どちらがいいかは個人の好みによりますが、機械だからと人の手に劣ることはありません」(山本さん)

私もコーヒーオンタップでいくつか飲んでみましたが、ちゃんと香りはするし、雑味はないし、すっきりした味わいで飲みやすかった! 先入観を持たずに、飲んでから判断してはいかがでしょうか。

未来もおいしいコーヒーを飲むために、環境にもしっかり配慮

環境やサスティナブルへの意識が高いオーストラリアのお店らしく、内装をはじめ、環境問題にも取り組んでいるのも「シングル オー」のポリシー。

カフェの天井に設置されたモニュメントはシドニーの店舗で使われていたものを再利用。

シドニーの焙煎所で使われる電気はソーラーパネルでまかない、今年から環境保護に取り組むネットワークである1% for the Planetに参画し、売上の1%を環境保護活動を行う団体に寄付しています。

テーブルはリサイクルプラスチック素材。

さらにコーヒー好きには放っておけない、コーヒーの2050年問題にも取り組んでいます。これは温暖化で産地の標高が高くなって作付面積が狭くなっていることや、ブラジルや中国などこれまでコーヒーを飲んでいなかった国からの需要が増え、需給バランスが崩れていることなどにより、コーヒー豆が足りなくなる問題。

「気候変動問題に対応する品種を開発しているワールドコーヒーリサーチという世界的NPO団体にも寄付をしています。2019年にはシドニーのお店でその新品種を発売して、気候変動問題に意識を向けてもらえるアプローチをしました」(山本さん)

コーヒー豆には旬があるため、コーヒーオンタップの銘柄は不定期で変更されます。

今後は日本でも環境配慮に向けた取り組みを始める予定。最後に日本での今後の展望もうかがいました。

「スペシャルティーコーヒーは手間暇かけたハンドドリップで飲むもの、っていうイメージを覆したい。待たなくても、おいしいコーヒーは味わえます。一人でも多くのお客様に『シングル オー』の味を知ってもらい、他のカフェのスペシャルティーコーヒーも飲んでもらう。そういう循環を生み出し、日本のスペシャルティーコーヒー業界を盛り上げていきたいですね」(山本さん)

妊娠中や授乳中に安心なデカフェもありますし、今後はミートパイなど、オーストラリアにちなんだ軽食も提供予定。気軽にスペシャルティーコーヒーを味わいたい人は、立ち寄ってはいかがでしょうか。

「シングル オー ハマチョウ」

住所/東京都中央区日本橋浜町3-16-7

営業時間/月〜金曜7:30〜19:00、土・日曜8:00〜19:00

無休

「シングル オー」公式サイトはこちら

津島千佳 Tica Tsushima

ライター

1981年香川県生まれ。主にファッションやライフスタイル、インタビュー分野で活動中。夫婦揃って8月1日生まれ。‘15年生まれの息子は空気を読まず8月2日に誕生。

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