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峰典子

「新宿産はちみつ」伊勢丹で養蜂プロジェクトがスタート とれたはちみつでコラボスイーツ販売も

  • 峰典子

2021.09.14

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2021年3月、伊勢丹新宿店の関連ビルの屋上に、北海道生まれのミツバチがやってきました。その昔、日本で初めてセイヨウミツバチを飼育した街でもある新宿を舞台に、養蜂プロジェクト<MIEL ISETAN SHINJUKU>が立ち上がったのです。養蜂の新たな拠点として大注目の伊勢丹へミツバチを訪ねました。

5万匹のミツバチが新宿を飛び回る

巣箱を見せてもらうと「ブン、ブン」とうなる羽音が聞こえてきます。新宿を見渡せるビル屋上に巣箱を設置、その数なんと25万匹。新宿御苑を中心とした2〜3km圏内を元気に飛び回っているのだとか。

飼育しているのは「しんじゅQuality」©︎(新宿区障害者福祉事務所等ネットワーク)の皆さん。障がいのある方々が、養蜂作業や採蜜、ラベル貼り、瓶詰めなどの仕事を分業で行なっています。伊勢丹新宿店は「しんじゅQuality」による都市養蜂プロジェクトに賛同し、場所を提供するとともに協働で養蜂を本格化させることとなりました。

 

はちみつをどうやって採蜜するかご存知ですか。表面の蜜蓋(ミツフタ)をナイフでそぎ落とし遠心分離機にいれると、遠心力で蜂蜜がとろ〜り。一匹のみつばちが一生(平均寿命は約30~40日)をかけて採集できる量は、ティースプーン一杯(!)ほどと言いますから、彼らの一生をかけた努力の結晶。ありがたくいただきたいものですね。

パリやロンドンでも。世界で広がる“都市養蜂” 

こういった都市での養蜂は、パリやロンドンなど世界的な広がりをみせています。街を歩いていて蜂と出くわすのでは、と、素人心で思ってしまいましたが、心配無用。「ミツバチは大人しくて攻撃性も弱い。それにサイズは1cmくらいと小さいので、周りを飛んでいても案外気づかないものなんです。」なにより都会で作られるはちみつは周りに畑がないので、農薬の影響を受けず品質が良いとか。確かに!それは目から鱗でした。

新宿産はちみつでつくるコラボスイーツ

採蜜の繁忙期である5~8月にとれたばかりのフレッシュなはちみつを使ったアイテムが伊勢丹新宿店にてご購入できます。和菓子ブランドの文明堂が手がける三笠山、赤坂柿山、洋菓子のパティスリーカメリア銀座など、約20ブランドがずらり。はちみつのやさしい甘みを活かしたスイーツが揃っているから、フロアをウロウロしながらあれこれ選んでみたら面白そう。今後はスイーツだけではなく、蝋燭や石鹸など食品以外のアイテムも模索していくというので、この先も“新宿産はちみつ”に大注目です。

しんじゅQualityみつばちプロジェクト×ISETAN
<MIEL ISETAN SHINJUKU> 特設サイト

新宿産はちみつを使用した商品販売?
9月15日(水)~28日(火)
伊勢丹新宿店 本館地下1階 食料品
※予告なく、内容の変更や中止になる場合がございます。

 

峰典子 Noriko Mine

ライター/コピーライター

1984年、神奈川県生まれ。映画や音楽レビュー、企業のブランディングなどを手がける。子どもとの休日は、書店か映画館のインドアコースが定番。フードユニットrakkoとしての活動も。夫、5歳の息子との3人家族。

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