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佐々木はる菜

外出先での授乳やおむつ替えをもっと快適に!【設置型ベビーケアルーム「mamaro 2」を取材】

  • 佐々木はる菜

2021.07.25

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子育て世代の味方!「ベビーケアルーム」って?

90%以上のママが外出を不便に感じている

実は私、駅のホームで立ったまま授乳をしたことがあります。

抱っこ紐の中にはお腹が空いて泣く赤ちゃん、横にはベビーカーでぐずる長男、駅出口に続くエレベーターは長蛇の列、響き渡る二人の泣き声に向けられるなんとなく冷たい視線…。
片手でベビーカを揺らして兄をあやしつつ、抱っこ紐の付属カバーでうまく隠して立ったまま授乳をしている自分に、「私、こんな公衆の場で何やってるんだろう…」となんだか情けないような悲しいような気持ちになったことをよく覚えています。

そんな私が授乳をしていたのはもう5~6年前のことですが、今でも90%以上のママ赤ちゃん連れでの外出に不便に感じているといいます。

Trim株式会社資料より抜粋

 

あの時にこの「ベビーケアルーム」があれば…!

そう思って取材させていただいたのが、今回ご紹介する「mamaro(ママロ)」です。

外出時の授乳やおむつ替えを、鍵のかかる綺麗な個室で

「mamaro」は、1畳ほどのスペースに簡単に設置でき、プライベートな空間でゆっくりと授乳・離乳食・おむつ替えなどができる設置型ベビーケアルームです。
授乳室・おむつ交換台検索アプリ「Baby map」を運営してきたTrim株式会社が、その中で見えてきた「圧倒的な授乳室不足」の日本を変えたいと考え2017年に開発、全国の駅や空港、サービスエリアや神社などに設置され、これまで22万組の利用があるそうです。

Trim株式会社資料より抜粋

今回はそれを更に進化させた新作「mamaro 2」の記者発表会に参加してきました。

ママ・パパのリアルな意見を反映

ベビーカーも入る!兄姉が楽しい工夫や体重測定も

左上の外部モニターで利用中かどうかがわかり、また、授乳室・おむつ交換台無料検索地図アプリ「Baby map」と連動しているため、アプリを使えば「mamaro」の設置場所や空き状況を確認することもできるそう。

コンパクトながら、大きいサイズのベビーカーも一緒に入れる広さがあり、入り口の段差はスロープ形状なのでス ムーズに入室できます。また、内部にプロジェクターがあり、一緒に入ったで兄姉が楽しめるようなアニメコンテンツなども放映する予定。

また「mamaro sofa」は、授乳時に最適な姿勢を取れるように設計されており、背もたれを倒すとベビーベッドに早変わりします。ベッドの状態では10g単位で赤ちゃんの体重測定もでき、アプリとの連携で成長記録を管理することも可能。発育だけでなく母乳やミルクをどれだけ飲んだかもわかります。

第一子の時は、毎月近所の児童館や区の施設にわざわざ体重を測りに行っていたなぁと思い出し、ママに寄り添ったサービスだと感じました

実際に入ってみましたが、思ったよりもスペースに余裕がありソファもちょうどいい高さ!天井がメッシュで換気が良いことも印象的でした。

子育て中の視点や意見を活かした製品

発表会では実際に「mamaro」を導入されている企業さんとの対談もありました。

参加企業の皆さんが口を揃えて評価されていたのが、利用者の意見を重視した開発をしている姿勢でした。
社員の方にも、実際に子育て中の「mamaro」ユーザーに近い層が多いからこそ、例えば「商業施設のフードコート付近に設置すれば、授乳の他に食事中に服を汚しがちな上の子の着替え場所にも使える」「すでに授乳室があったとしても、パパと子どもだけで出かけた際に男性トイレにおむつ替えスペースがなく困る、男性だけでは授乳スペースに入りづらいというケースもある」など、リアルなエピソードに基づいた提案に説得力を感じられたといいます。

確かに、体重測定機能やベビーカーごと入室できること、兄姉への配慮なども含め、子育て中だからこそわかるニーズがたくさん反映されていると感じました。

「All for mom. For all mom.」

登壇されていた女性の方が「私が授乳をしていた時代はこんな素敵なスペースはなく、混みあう授乳室にやっと入れても衛生面が気になるなどの理由から、外出することにポジティブな気持ちになれませんでした。こういう場所が増えれば、もっと気軽に赤ちゃんと一緒にお出かけでき、我慢することなくより子育てを楽しみ、社会と繋がることができたのではと思います。」とお話されており、共感のあまり思わず首をぶんぶん振って頷いてしまいました。

確かに従来の授乳室はカーテンで仕切られていることも多く、私も間違えて開けられてしまったり、飽きてしまった兄が飛び出してしまい慌てて追いかけたりしたこともありました。

実はTrim株式会社は、代表取締役社長である長谷川 裕介さんが、お母様の他界をきっかけに立ち上げられた会社なのだといいます。
ご自身はできなくなってしまった「恩返し」をするためママ達を助けるサービスを行いたいという想いから創立、「All for mom. For all mom.」を会社のミッションとして掲げ、子育て世代が過ごしやすい環境作りを目指しているそうです。

「お母さんたちが笑顔だと家庭は確実に明るくなる。それはひいては社会全体を明るくすることに繋がると信じています。」

そんな長谷川さんの言葉はとても心に残り、「mamaro」を始め今後の更なるご活躍を心から応援したいと感じました。

私自身も、子育てに仕事に家事にと日々忙しいママ達の笑顔がもっと増えるといいなと願うひとりです。これからもこういった素敵なサービスをたくさん取材し、ご紹介して行けたらと思っています!

Trim株式会社−全ての、こどもたちへ

佐々木はる菜 Halna Sasaki

ライター

1983年東京都生まれ。小学生兄妹の母。夫の海外転勤に伴い、ブラジル生活8か月を経て現在は家族でアルゼンチン在住。暮らし・子育てや通信社での海外ルポなど幅広く執筆中。出産離職や海外転勤など自身の経験から「女性の生き方」にまつわる発信がライフワークで著書にKindle『今こそ!フリーランスママ入門』。

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