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古川晶子

コロナ禍で急増「デジタル時差ボケ」とは?自己診断チェックシート&4つの対策【眼科医が伝授】

  • 古川晶子

2021.01.13

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コロナの影響で、テレビやスマホの利用時間が増加

2021年も引き続き新型コロナウイルスの影響により、おうちで過ごす時間が長くなりそうな予感。そんなおうち時間であるあるとも言えるのが、テレビやスマホ、パソコンをはじめとしたデジタルデバイスとの接触時間の増加。

私自身もライターという職業柄、パソコンと向き合う時間が多いのですが、昨年の緊急事態宣言から、スマホで漫画を読んだり、サブスクを利用してTVでドキュメンタリーを一気見したりと、デジタルデバイスを使う時間がぐっと増加。そしてこれが習慣化してしまいました……。

「目にはきっと悪いんだろうな……」と思いつつもそのままの生活を続けていたところ、先日、ブルーライトを浴びすぎることで「デジタル時差ボケ」が引き起こされるとの情報が。

デジタル時差ボケとはいったい……?

そこで今回は、デジタルデバイスの長時間使用によって引き起こされる「デジタル時差ボケ」について、身体への影響やセルフチェックで確認する方法、対策などを、眼科専門医の林田先生に教えてもらいました。

デジタル時差ボケとは?

デジタル時差ボケ
そもそもテレビやスマホの画面から発せられるブルーライトに悪いイメージを持っている人も多いかと思いますが、ブルーライトは太陽光にも含まれおり、体内時計のコントロールを担う人間にとって元来欠かせない光。

しかし、ブルーライトを浴びすぎることで睡眠ホルモン“メラトニン”の分泌バランスが崩れ、身体が常に昼夜逆転状態に陥る、通称「デジタル時差ボケ」が引き起こされてしまうのだとか。

デジタル時差ボケになると、寝つきが悪くなり昼間に眠気がやってくる、集中力や仕事の生産性の低下、さらには女性ホルモンの乱れにも関わってくるそう。

「メラトニンの分泌が抑制されることでホルモンバランスを崩すので、結果として女性ホルモンのバランスが乱れ、肌荒れや生理痛など女性特有の悩みが活発化することにも繋がってしまいます」と林田先生。

ブルーライトを浴びすぎることで、まさか肌荒れや生理痛にまで影響を及ぼす可能性があるなんて驚きです。

さっそく、自分がデジタル時差ボケに陥っていないか、林田先生監修のチェックシートで確認してみましょう!

林田先生監修「デジタル時差ボケチェックシート」

☑Check!

□日中、眠いと感じることが多々ある。

□目の痛みや疲れ、乾きなどのトラブルを感じやすい。

□合計すると1日8時間以上、テレビやPC、スマホなど電子機器の画面を見ている。

□PC、スマホなどの電子機器は90分以上連続で使用していることが多い。

□本や漫画、雑誌を読む際は、電子書籍を利用することが多い。

□寝る前にはたいていベッドでスマホを見る。

□朝起きるときに朝日を浴びる習慣がない。

□首や肩が痛いと感じたり、凝ったりすることが多い。

□通勤や通学の移動時間など、隙間時間はスマホを見たりゲームをしたりが大半だ。

□毎日適度な運動をする習慣がない。

上記の10個のうち6個以上チェックがある場合は、デジタル時差ボケ。また、チェックが4個以上ある人も「デジタル時差ボケ予備軍」にあてはまります。



2人に1人はデジタル時差ボケに陥っている

デジタル時差ボケ チェックシート

インターメスティック「Zoff」調べ「ブルーライトに関する調査

 

実際に先ほどのチェックシートを元に調査したところ、51.6%の人が「デジタル時差ボケ」に陥っているとの結果が。

インターメスティック「Zoff」調べ「ブルーライトに関する調査

 

また1日あたりのデジタルデバイス使用時間を調査したところ、2人に1人が1日あたり10時間を超えていることも明らかに!

私もチェックしてみましたが、8個当てはまっており、完全にデジタル時差ボケに陥っていました……。

改めてiPhoneのスクリーンタイム機能で、1日にスマホをどれくらい利用していたか確認してみたところ、とある休日に10時間半もスマホを見続けていたことが判明。スマホを触っていると、気づかないうちに時間が過ぎ去っていることも多くこれには反省!

デジタル時差ボケ4つの対策方法


とはいえテレワークも推進されている今、仕事柄どうしても長時間デジタルデバイスを見る必要がある人も多いはず。そんな人でもできる、デジタル時差ボケ対策方法をご紹介します。

1.寝るときはスマホを遠ざける

睡眠の妨げにならないよう、寝るときはスマホを触らないようにしましょう。充電もベッドから離れたところでおこなうことで、ついつい触ってしまうクセも予防。

2.適度な運動

適度な運動は体内時計のリセットに効果的。階段を利用したり軽くウォーキングしたりと、日常生活で意識していきましょう。

3.目に良い成分を持つ栄養素を積極的に取る

「睡眠ホルモン」と言われるメラトニンが多く含まれている食品をとりましょう。
おすすめの食材は、マッシュルーム・ウォルナッツなどのナッツ類・シリアルフード・卵・サーモンなどの魚介類など。特にサーモンは目に良い抗酸化成分であるアスタキサンチンも含むためおすすめです。

4.ブルーライトカットメガネを活用する

夜間の昼光色(ブルーライト含有)は脳を緊張させることが分かっています。スマホやパソコンの利用時間が、1日4時間以上と長い人は、ブルーライトカットメガネをかける習慣をつけましょう。Zoffでは、フレーム代に追加料金0円でブルーライトカットコートをつけることができるのでおすすめです。

アイケアストレッチで目の疲れを取る

さらに、凝り固まった目の周りの筋肉をほぐして目の疲れを取る、簡単なアイケアストレッチも実践!

■眼球をぐるぐる回す

  1. ゆっくりと時計回りに1周、眼球をまわす
  2. ゆっくりと反時計回りに1周、眼球をまわす
  3. 1と2を交互にゆっくり繰り返す

■ピントを調整する

  1. 人差し指を顔の目の前に立てて見つめる
  2. 爪にピントを合わせながら腕をできるだけ遠く前に伸ばす(ピントは爪にあわせたまま)
  3. 1と2を交互にゆっくり繰り返す

■しっかりとまばたきをする

  1. まぶたを強くつぶって1秒数える
  2. まぶたをゆっくりと開く
  3. 1と2を交互にゆっくり繰り返す

「この3つの眼トレを寝る前などに、5セット行う習慣をつけるとよいでしょう」(林田先生)

ブルーライトとうまく付き合って、脱デジタル時差ボケ!

眼科専門医 林田康隆先生 監修

眼科専門医、林田康隆先生。「医療法人社団康梓会Y’sサイエンスクリニック広尾」理事長。

「デジタル時差ボケは、このデジタル時代、さらにはオンライン化が進んだwithコロナ時代ならではの新たな症状と言っても過言ではありません。現代社会において、ブルーライトを全く浴びない生活を送ることは限りなく不可能に近いでしょう。デジタルデバイスが発するブルーライトは安全ですが、それを見つめ続けることが問題。将来的に何らかの健康被害が問題になる可能性が高いので、今後はより一層の自己管理が重要になってくるのは間違いありません」と林田先生。

デジタル時差ボケにならないよう、毎日少しずつ意識して生活することで、寝つきが良くなったり仕事の集中が高まったりと、身体にとってプラスに働くことが多いはず。おうち時間が増加している今こそ、私たちの生活に欠かせないデジタルデバイスとの上手な付き合い方を改めて見直してみてはいかがでしょう。

古川晶子 Shoko Furukawa

ライター

1989年、兵庫県生まれ。主にファッションやライフスタイルの編集・執筆を担当。結婚1ヶ月で夫が沖縄へと転勤。単身赴任生活1年を経て、自身も沖縄へ短期移住することに。趣味はお笑い鑑賞。

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