LIFE

上紙夏花

朝のおつとめから美術館巡り、萌え断パフェまで!京都女子旅・後編【三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺】

  • 上紙夏花

2020.12.06

この記事をクリップする

お寺でのおつとめ体験から始まる朝

 

前編でご紹介したように、今回の京都女子旅は『三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺』に宿泊しました。ここでは、お寺と一体になったホテルならではの体験ができるのです。それは「朝のおつとめ」体験! 宿泊者に限り、事前予約しておけば参加が可能とのこと。(場合によっては参加できないこともあるので、事前にご確認を)ご住職のお経からスタートする朝は、京都滞在のとてもいい思い出になりますね。

 

 

6:50にロビーに集合したら、お寺の本堂に案内されます。勝手なイメージで床に正座するのかと思っていたのですが、椅子に着席しての参加でしたので、正座に自信がない人でも安心ですね。ご住職がお経を上げている間に、お焼香が回ってきます。朝のおつとめのしおりを配ってくださるので、お作法についても問題ありません。御朱印帳に記帳してもらえるので、ぜひご持参を。

 

 

浄教寺は正式名称を「多聞山鐙籠堂 浄教寺」といって、平清盛の長男、平重盛ゆかりのお寺として知られています。次の100年を見据えた新しい寺院像を目指して、ホテルと一体型という斬新なアイデアで再建されました。ご住職の光山公毅さんは元銀行員。ご実家が東京のお寺ということもあり、もともと大学で僧侶になるための学びはひと通り終えていたそうです。いつかは僧侶にと思っていたところ、浄教寺を継ぐという機会に恵まれたのだとか。

 

「寺は全国に7万5千軒あるといわれています。コンビニがだいたい5万8千軒と言われていますから、その数の多さに驚かれると思います。大きなお寺でも、後継者がいなかったり、檀家(だんか)離れが進んだり…と、最近は存続が難しいという声も聞かれます。そんな中で、末永く続くような次世代に向けたお寺を作らなくてはいけないと感じていました。

 

私は元銀行員ですから、ある銀行に相談したところ、ホテルと一体型にするのはどうかという提案をしてもらったというわけです。昔はお遍路参りのときに宿坊として、寺を使っていた歴史がありますよね。このように宿泊されたみなさんが朝のおつとめに参加されて、お話しすると、寺と宿泊施設というのはとても相性がいいのだなと改めて感じます」

 

 

 

古き良き伝統の面影を残しつつも、次世代の人たちが継承しやすいお寺を作っていくということは、この先の未来を考えるととても重要なことですね。これまではお寺の蔵に眠っていた品のほかにも、今回建て直しにあたっての埋蔵文化財調査で見つかった歴史ある文化財が展示されています。特に若い世代の人たちにも日本のお寺の文化に触れてほしいとご住職は語ります。

 

おつとめの後は、京の旬を味わう朝ごはん

 

僧伽ちらし寿司と冷やしそばのプレート。ごはんは京都丹波産のコシヒカリ100%の玄米を炊き上げる直前に精米しているそうです。

 

朝食はホテル2階にある、レストラン「僧伽小野 京都浄教寺」にていただきます。このお店はミシュランガイドに掲載歴のある「僧伽小野 一秀庵」の2号店。プレート形式で「僧伽ちらし寿司」、「鰻の卵とじ」、「鰻のかぶら蒸し」、「天ぷらと鯛茶づけ」の4種類の和食御膳が用意されています。

 

鰻のかぶら蒸し。お椀のほかにもたくさんの小鉢がついて大満足。全ての朝の御膳に和のデザートがついてきます。

 

料理長はこの道37年という、京都老舗料亭出身。京都の旬の食材を活かした料理が楽しめます。ランチではうな重や海鮮御膳が人気だとか。店内も広々としていて、ゆったりと食事ができるのもうれしいですね。

 

嵐山の美術館を巡る!

 

阪急嵐山駅から徒歩約10分ほどの場所にある、『福田美術館』と『嵯峨嵐山文華館』のふたつの美術館。2021年1月11日まで、「悲運の画家たち」という企画展が開催されています。福田美術館には人気のカフェも。HT子さんとふたり、プレス発表会に参加させていただきました。

 

 

 

ゴッホやモディリアーニのように、日本にも実は、悲運な人生を創作の糧に変えて名作を生みだした画家たちがいました。不慮の事故や病に苦しんだり、家族との悲しい別れを乗り越えて、描かれた作品がたくさんあります。そんな画家たちの実に起きた「悲運」に焦点を当てて秘められたドラマを添えて展示をしています。

 

 

福田美術館は2019年10月にオープンした美術館で、来館者のみ利用可能なミュージアムカフェ&ショップも素敵なんです。カフェは「パンとエスプレッソと」が入っています。ショップでは、展覧会の図録やオリジナルグッズほか、京都ゆかりの作家の工芸品も販売していて、とても楽しい空間でした。

 

木村武山の「天女散華」。繊細なタッチで鮮やかに彩られた天女に魅力されます

 

ここですごい出合いがありました!なんと、HT子さんとゆかりのある画家の作品が展示されていたのです。HT子さんの父方の祖母の叔父ということでHT子さんの家にはご本人から贈られた絵がいくつもあるのだとか。「悲運の画家」に並べられてHT子さんは苦笑いしていましたが「岡倉天心とともに茨城の五浦で研鑽を積んだ四天王ながら、横山大観、菱田春草、下村観山に比べ圧倒的に知名度が低くて……」とのこと。しかも仏画の注文が殺到して病に倒れ、利き手の右手が使えなくなったのだそう。そのあと、左手に絵筆を持ち替え、左武山として復活したのですがそれも悲運の画家として並べられた所以のようです。

 

 

第2会場の嵯峨嵐山文華館は、百人一首が生まれた地とされていて、100体の歌仙人形(フィギュア)とともに百人一首の歴史と魅力に触れることができます。(常設展示)四季の移り変わりを感じることができる、石庭を望むテラスのあるカフェも人気のひとつです。

 

 

「悲運の画家たち」

 



五重の塔を眺めながら〝もえだん〟なスイーツを

 

「大人のためのパルフェ」として金沢で人気の『DORUMIRU(ドルミール)』。京都は法観寺八坂の塔のすぐそばにあります。以前から、インスタグラムで気になっていた、断面が美しい大人のフルーツパルフェをいただいてきました!

 

 

通年食べられる「焦がしキャラメルバナナとほうじ茶のパルフェ」のほかに、月替わりのパルフェが2種類あります。このときは、「和梨とシャインマスカットの抹茶パルフェ」と「いちじくとロイヤルミルクティーのモンブランパルフェ」がありました。予約の段階でメニューを決めておかなければいけないのですが、迷いに迷って……断面が美しい、月替わり2種類を注文!

 

 

シャインマスカットの方にはクリームチーズがあわせてあったり、いちじくにはモンブランクリームにミルクティーの味が重なって、想像以上の美味しさに! どちらのパルフェも、食べ進めるとザクザクとクッキーが出てきて、大きなお皿だったのに、飽きずにペロッと食べてしまいました。

ドルミール 八坂の塔

 

よく食べて、たくさん笑った女子旅でした。取材時は10月で、少し落ち着いていた頃でした。安心して旅に出られるようになったら、ぜひお寺と一体型のホテルに泊まって、女子旅を楽しんでみてくださいね!

 

 

宿泊したのは……

三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺

〒600-8031 京都市下京区寺町通四条下る貞安前之町620番

上紙夏花 Natsuka Uegami

ライター/ビューティープランナー

1977年、大阪府生まれ。吉本新喜劇の女優を経て、ライターに。現在は化粧品の商品開発やPRを手掛けるほか、ベビーマッサージ講師としても活動している。夫・息子9歳、3歳

LEE公式SNSをフォローする

閉じる

閉じる