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飯田りえ

11月18日はミッキーのお誕生日!六本木森アーツセンターギャラリーで開催中の『ミッキーマウス展 THE TRUE ORIGINAL & BEYOND』へ

  • 飯田りえ

2020.11.17

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Daniel Arsham『Hiding Mickey』©Disney

原点、現代、未来…、ミッキーのいろんなアートに出会えます

突然ですが、ミッキーがいつ頃誕生したかご存知ですか?

『蒸気船ウィリー』でスクリーンデビューしたのが1928年11月18日…、と言うことはなんと92年前!こんなにも長く世界中で愛された続けたキャラクターっていませんよね。そんなミッキーの魅力を改めて感じられる展覧会『ミッキーマウス展 THE TRUE ORIGINAL & BEYOND』が、森アーツセンターギャラリーで開催中です。

注目すべきは、2018年に90周年を記念してN.Y.で開催された『MICKY: THE TRUE ORIGINAL』の作品たち。世界の名だたる現代アーティストが、ミッキーにインスピレーションを受けて制作された作品が今回、日本初上陸しています。また、日本展に向けて、新たに日本人の若手アーティストの作品も加わって見応えは十分。
今、あらゆる美術館の企画展やアートイベントが中止・延期されていた中でしたので、久々の大型企画展に胸を躍らせながら行ってまいりました。

不朽の名作に触れ、改めて、ミッキーの凄さを思い知る“原点”

今回の展覧会はミッキーが誕生した1928年当時の原点から、現代、未来へと3つのゾーンで構成されています。いつでも時代の最先端に挑みつつ、どんどん進化して、唯一無二の存在になっていく…というのがわかる流れに。

『蒸気船ウィリー』©Disney

エントランスを抜けるとまずは『原点=THE ORIGIN』ゾーンから。『蒸気船ウィリー』(1928年)はアニメーションと音楽とがシンクロした、世界初の短編トーキーアニメーションで、今、見ていても全く飽きさせない面白さ。エンターテイナーとしてのミッキーがすでに確立されていたのですね…!モノクロ・ミッキーの世界に入り込める展示も嬉しい。

『ファンタジア』©Disney(画像提供:主催者)

不朽の名作『ファンタジア』は、1940年に制作されたクラシックの名盤からインスピレーションを得た、アニメーション界では革命的な作品。音楽と映像の壮大な世界に入り込めるので、子どもたちも大好きです。当時では考えられないマルチサラウンドシステムを導入し「音楽に動きを同期させる」「音楽の視覚化」のために、ウォルトは最先端技術に挑んだのです。その『ファンタジア』をさらに現代のテクノロジーを駆使し、映像と音響が昇華した作品になっています。こちらも没入感がすごいので、ぜひリアルで体感することをお勧めします!

“現代”で、ミッキーはアート&ポップカルチャーのトップ・アイコンに

左)Amanda Ross-HoUntitled T-Shirt』 右)DRx『3000% Mickey BE@RBRICK』©Diseny

『現代=THE TRUE ORIGINAL 』ゾーンではN.Yで開催された『MICKY: THE TRUE ORIGINAL』の日本初上陸作品がズラリ。20名以上の現代アーティストがミッキーにインスピレーションを受け、制作。その中から、日本展のためによりすぐりをリキュレーションされています。

左上から時計回りにTanya Aguiñiga Velvet Laughter』、London KayePetite Supersonic SkeinKeiichi Tanaami Mickey’s Japan Tourism』、Javier Sanchez Medina Studio for Mickeys hands©Disney

日本を代表する田名網敬一さんはじめ、色彩が爆発していますね。アート&ポップカルチャーに影響を与え続けている様子が、一目瞭然。でも世界中のどんな現代アーティストが手がけても、ミッキーはミッキーなんですね。

『蒸気船ウィリー』©Disney

中でも面白かった作品がこちら。『蒸気船ウィリー』をいくつかのシーンに分け、世界中のアーティストやグラフィックチームに割り振り、再編した作品。1928年の原作を、現代のアーティストやクリエイターたちが、自分たちの解釈でモダンに表現しているのが刺激的でした。原作と対比しているので、何度も見入ってしまう面白さ。



誰も見たことがない、まったく新しいミッキーがある “未来”

個性と色彩がほとばしる現代ゾーンを経て『未来=BEYOND』へ進むと、また世界観がガラリと変わります。日本展オリジナル企画として、次世代を担うアーティスト5名が「誰も見たことがない、まったく新しいミッキーマウス」に挑戦しました。

大島智子『お部屋』ほか©Disney

日常の何気ないシーンを切り取っていますが、必ずどこかにミッキーがいます。私たちの生活にも、馴染みすぎていたミッキーに、実は多くの元気をもらっていたのですね。そんな存在であることを、改めて思い知らされた作品でした。イラストレーターの大島智子さんは「ミッキーマウスの魅力は、予想もできない理由で、人それぞれの物語が生まれるところ」とコメント。確かに。幼い頃からずっとそばにいますから。

左上から時計回りに、添田奈那『LOVE』、WAKU『Untitled』、河村康輔『Untitled』、書道家 万美『ZEN Mickey』©Disney

他にもペインターの添田奈那さん、ネオンアーティストのWAKU さん、コラージュアーティストの河村康輔さん、カリグラファーの書道家 万美さん、それぞれ今までにないミッキーの表現に、新たな可能性を感じました。ほか、アニメーションを手がけるディズニーアーティストによる未来の作品もあり、こちらも必見。

原点から現代、未来まで、92年のミッキーの変遷を一気に駆け抜ける今回の展覧会。どの時代も、とにかくミッキーは最先端に挑戦し続け、そして、私たちのそばにいつもいてくれたのです。「いつだって忘れないでほしい。すべて一匹のねずみから始まったということを」最後のウォルトの言葉にジーンとしちゃいました。どの世代が見てもどこかに必ず刺さる展覧会ですので、ぜひご家族で訪れてみてください。

オンライン映画祭に、飛行機に…、バースデー企画はこれだけじゃない


参加アーティストの限定グッズなど、展覧会オリジナルアイテムの一部は会場ではもちろん、ディズニー公式オンラインストア『shopDisney』で購入可能。また展覧会応援企画として、六本木ヒルズ内にて『ミッキーマウスデザイン Limited Collection』も開催。大人ももらって嬉しい「GIFT」をテーマに、エストネーションやN.ハリウッド、ユナイテッドアローズ六本木などの14店舗でリミテッドコレクションが展開されています。(~2021年1月11日(月・祝)まで)

また、ディズニー公式動画配信サービス『ディズニープラス』では、ミッキーが出演する全64作品を配信するミッキーの映画祭が開催中。『蒸気船ウィリー』などのクラシック映画から、新作の『ミッキーマウスのワンダフルワールド』(11月18日水曜日より配信スタート)まで全ての作品が配信されるなんて。これからのホリデーシーズンに、家族で楽しめますね。

さらに『ファンタジア』の80周年を記念して、魔法使いの弟子の姿をしたミッキーがデザインされた、特別仕様の飛行機『JAL DREAM EXPRESS FANTASIA 80』まで登場!すごい、さすが世界のミッキー。お誕生日のお祝いもスケールが違います…!

11月18日、ミッキーのお誕生日を家族みんなでお祝いしましょ。

ミッキーマウス展 THE TRUE ORIGINAL & BEYOND 開催概要
会期:~2021年1月11日(月・祝)※会期中無休
開館時間:10:00~20:00
※火曜は〜17 時まで(12月29日、1月5日は除く)
※入館は閉館時間の30分前まで
会場:森アーツセンターギャラリー 六本木ヒルズ森タワー52 階
入館料:一般・大学生以上2,800円、中高生2,000円、小学生1,200 円
来場者特典付き※未就学児無料
新型コロナウイルス感染症の状況により、展覧会の内容・会期等が変更となる場合がございます。

今はどうしても感染症対策が気になると思いますが、日時指定入館券ですので混雑も避けられますし、列に並ぶ時のフィジカルディスタンスを保つ指標もしっかりありました。もちろん、マスクを着用していないと入れませんし、入館時には赤外線サーマルカメラによる体温モニタリングと、アルコール消毒の徹底もされていました。

飯田りえ Rie Iida

ライター

1978年、兵庫県生まれ。女性誌&MOOK編集者を経て上京後、フリーランスに。雑誌・WEBなどで子育てや教育、食や旅などのテーマを中心に編執筆を手がける。「幼少期はとことん家族で遊ぶ!」を信条に、夫とボーイズ2人とアクティブに過ごす日々。

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