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江崎グリコ株式会社が開発した「Co育て(こそだて)プログラム」を、大阪府寝屋川市が全国初導入!【子育てシェア】

  • 藤本こずみ

2020.10.05

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「夫婦で協力して育児をしたいけれど、うまくいかない」「コロナ禍で、育児のストレスを感じる場面が増えてしまった」――。自分を含め、子育て世代の多くが抱えがちな、そんな悩み。今回、そこにアプローチしてくれる子育て支援サービスがスタートするというニュースを聞いて、オンライン記者説明会に参加させていただきました。

Co育て(こそだて)プログラムとは?

この取り組みを展開するのは、江崎グリコ株式会社。創業以来、“子どものココロとカラダの健やかな成長”を理念としてきた同社は、2019年2月、妊娠からの1000日間を子どもの基礎をつくる大切な時期と捉え、その時期の子育ての課題解決を目指す「Co育て(こそだて)PROJECT」をスタート。

「Co」には、Communication(和気あいあいと)・Cooperation(上手に協力しながら)・Coparenting(一緒に子どもを育てる)の3つの意味があるのだそうです。

 

今回は、「Co育てPROJECT」の一環として、東京学芸大学の倉持清美教授監修のもと、オンライン子育て支援サービス「Co育て(こそだて)プログラム」を開発、自治体向けにその提供を開始。リアルな既存サービスとオンラインでの新しい試みの並走によって、新型コロナウイルスの影響を受けているニューノーマル時代の子育て支援を目指すとのこと。

 

オンライン子育て支援サービス「Co育てプログラム」は、パパママを中心とする家族を対象に、生まれる前から一緒に「Co育て」ができるように考えられた、妊娠中期・後期・出産後の合計3クラスで構成される、体験型講座です。

自治体等で実施されている「両親学級」が、知識や実技がメインなのに対して、「Co育てプログラム」は、お互いの意識のすれ違いを認識し、家族というチーム作りをサポートするためもの。

 

確かに、夫婦で協力して育児をしていく上では、二人が知識や実技を学ぶことに加えて、お互いの意見を確認することも大切ですよね。でも、仕事や家事をしながら変化に対応していく出産前後には、なかなかじっくり話し合う時間が取れないのも事実。「Co育てプログラム」は、その機会を与えてくれるサービスだと感じました。

全国に先駆けて大阪府寝屋川市で始動

この「Co育てプログラム」を、自治体として全国初導入するのが、大阪府寝屋川市。記者説明会の第一部では、江崎グリコ株式会社と寝屋川市との「Co育てPROJECT」連携協定締結式が行われました。

寝屋川市長の広瀬慶輔氏(写真右)からは、「寝屋川市は、昭和35年に5万人だった人口が昭和50年までの15年間で20万人急増したという歴史を持つベッドタウンです。当時、入ってこられた方々が高齢者となり、シルバー世代が多くなった今、再び若い世代に選ばれる街を目指したい。江崎グリコさんの知見をお貸しいただき、『Co育てプログラム』によって、妊娠中から出産後までのデリケートな時期の子育てを支援し、その後もよりよいものに作り上げていきたいと考えております」との言葉が。

 

また、江崎グリコ株式会社の江口あつみ氏(写真左)は、「江崎グリコは約100年前に大阪で創業しました。当時からの『事業を通じて社会に貢献する』という精神は、『おいしさと健康』という現在の企業理念にも引き継がれています。中でも創業者が心血を注いだのが、子どものココロとカラダの健康。その流れをくむ『Co育てプログラム』を広めるにあたって、子育てにおいても先駆的な寝屋川市さんと強力なパートナーシップを築くことができ、心強く感じております」と述べられました。

 

寝屋川市では、従来の「パパママ教室」に加えて、オンラインの「Co育てプログラム」全3クラスを受講することができるようになるそう。「夫婦で話し合うきっかけが欲しい」「オンラインなら参加しやすい」という人にとって、うれしいニュースですよね。今後、他の自治体等への拡大にも期待が高まります。

実際にプログラムの一部を体験!

記者説明会の第二部では、「Co育てプログラム」のデモンストレーションも行われました。子育て世代の夫婦5組が参加して、プログラムの一部であるワークを体験。

1つ目は、自分の子どもをイメージして、「誠実」「素直」「頭が良い」などの項目の中から、“重要なこと”と“重要でないこと”を選ぶというもの。一人で考えた後、夫婦で結果や理由を話し合います。

参加者からは、「自分たちが子育てをする上で大事にしたいことを共有できた」「選んだ項目は違ったけれど、話し合うことで納得できた」「今回選ばなかった項目についても今後考えていきたい」などの声が。

実は、記者説明会後、わが家でもこのワークに挑戦してみたのですが、なんと“重要なこと”はすべて一致! 二人のテンションが上がった瞬間でした(笑)。“重要でないこと”は、1つが共通、2つは別々だったのですが、お互いに選んだ理由を深堀りしてみると「なるほど~!」と新たな発見もあり、おもしろかったです。

このワークは3つの「Co」のうち、Communication(和気あいあいと)・Coparenting(一緒に子育て)の部分にあたるもの。講師の先生からは、「仲が良いお二人でも、違う部分があることをまずは認識する。そしてその違いを否定するのではなく、認め合うことが大切です」との説明がありました。

2つ目は、夫婦一緒に行う、家事や育児の分担に関するワーク。まずは、「食事の準備」や「部屋の掃除」など、出産前の家事について、二人がどれくらいの割合でやっているかを記入。続いて、「離乳食の準備」や「おむつ替え」なども加えた、出産後の家事・育児についても想像しながら記入します。

参加者からは、夫「妻に負担をかけないようにしているつもりだったが、できていない部分も多いと気づいた」、妻「出産後の家事について、初めて考えるきっかけになった」といった感想を聞くことができました。

わが身を振り返ってみても、出産前は“なんとなく”の分担で問題なかったのに、出産後にはやるべきことが一気に増え、名もなき家事・名もなき育児が、夫婦間のモヤモヤの種になってしまったことが。こうして家事や育児のリストを可視化して具体的にイメージしておくと、分担もスムーズだな、と実感しました。

このワークは、3つの「Co」のうち、Communication(和気あいあいと)・Cooperation(上手に協力しながら)の部分にあたるもの。講師の先生からの「分担が『平等=even』であることよりも、お互いが納得していて『公平=fair』であると感じることが大切です」という言葉に、深くうなずいてしまいました。夫婦の仕事、時間、好きなこと、苦手なこと……家庭の事情は様々なので、二人が気持ちよく分担できるのが一番ですよね。

この後には、赤ちゃんがいる生活をリアルにイメージするため、赤ちゃんの泣き声を1分間聞いて、どう感じたか、何をしてあげたいと思ったか、などを話し合う時間も。実際に聞いてみると、1分間は意外に長い! 「赤ちゃんは意思疎通ができないので、泣き声を聞いているうちに心配になる」といった参加者に対して、「不安にはなるけれど、赤ちゃんは泣く時期があるということを覚えておいて、慌てないこと。そのためにも妊娠中から夫婦でコミュニケーションをとっておくようにしましょう」という講師の先生のアドバイスがありました。

子育て世代の学びやコミュニケーションを応援してくれる「Co育てプログラム」。江崎グリコ株式会社では、プログラム以外に、Co育てコミュニケーションアプリ「こぺ」も提供。これから子どもを迎えられる方や育児真っ最中の方は、これら「Co育てPROJECT」について、チェックしてみてはいかがでしょうか。

 

江崎グリコ株式会社「Co育てPROJECT」

Co育てコミュニケーションアプリ「こぺ」

藤本こずみ Kozumi Fujimoto

ライター

1979年、兵庫県生まれ。雑誌やWEBで、インタビュー、ライフスタイル、占いなどの記事を執筆。趣味は、テレビドラマ鑑賞&リラクゼーションスポット巡り。夫、長男、長女との4人暮らし。兵庫・東京の二拠点生活に挑戦中。

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