LIFE

夏の子ども、「夢中のタネ」の育て方

【熱中少年・少女の育て方】子どもの夢中を伸ばすカギは親の理解&サポート!?

  • LEE編集部

2020.08.04

この記事をクリップする

子どもが夢中を見つけたら、親としてどうサポートする?

話題の熱中少年のママたちに、子どもとのやりとり、子育ての想いを語っていただきました。

愛し続けた"生き物"で道を開いた、作家 篠原かをりさんの、幼少期のエピソードも大公開!

この記事は2020年7月7日発売LEE8月号の再掲載です。


熱中少年のママに取材 01
「やりたい!」を受け入れ、そっと見守る

小学6年生 伊藤柚貴くん

6歳で3級、8歳で2級、10歳で1級と、日本さかな検定各級で史上最年少合格。魚屋さんや魚市場を毎週訪れ、食した魚は350種以上!将来の夢は、魚の魅力を伝えるテーマパークを作ること。今夏、構成・絵・文章などすべて手がけた『さかな博士のレアうま魚図鑑』(日東書院)が発売に。

伊藤柚貴くんが魚に興味を抱くようになったのは5歳のとき。図鑑で調べ、水族館やスーパーで実物を観察し、6歳のときには自らさばくまでに。

「私は苦手なので、後片付けまで自分でやるならと許可したら大喜びで。包丁でケガをしても、それはそれでよい経験だと思っていました」

その後も魚を追究し続け、魚博士としてテレビにも出演し、本も出版。

「息子の『やりたい!』を受け入れながら、もっと楽しめることがないかを一緒に探し、体験して、今に至るという感じです。私は趣味自体あまりないので、好きなことに突き進む息子がおもしろくて仕方がない(笑)。もしこの先、魚以外のものに興味が移ったとしても、熱中する彼を見守り、応援するつもりです」

熱中少年のママに取材 02
熱中している恐竜をフックに、いろいろな体験を

小学5年生 コタモくん

骨格や皮膚感、性格まで考えて作成した精緻な恐竜イラストが話題に。それをベースにした恐竜グッズを、親子で運営する「タモコタモ」(www.tamokotamo.com)や展示会などで販売。「タモコタモ」の運営で、写真や動画の撮影や編集ソフトの操作にも詳しくなった。

3歳から恐竜にハマり、恐竜博士(古生物学者)を夢見るコタモくん。

「歴史好きの夫とは古代史を一緒に学び、ハンドメイド好きの私とは恐竜グッズを作るなど、家族それぞれが好きなことを生かし、興味の幅が広がっているのはうれしいですね。息子には、いろいろな体験をし、視野を広げてほしいので」

世界三大恐竜博物館制覇を目指し、資金集めのために、恐竜グッズを販売するサイトを立ち上げ、クラウドファンディングにもトライ。

「おかげで息子は動画などにも関心を持つようになり、目的を達成するにはどうしたらよいかや経済の仕組みなども考えるようになったみたいです。 今後も、彼の世界を広げるようなサポートをしていきたいです」

作家 篠原かをりさんにインタビュー
何かに夢中になることは、その後の人生の大きな力に

しのはら・かをり●1995年、神奈川県生まれ。慶應義塾大学大学院在学中。『日立 世界ふしぎ発見!』(TBS系)ミステリーハンターを務め、『ネズミのおしえ』(徳間書店)など著書多数。

● ● ● ●

蚕の飼育を熱く語ってAO入試に合格し、昆虫をテーマにした本で作家デビューを果たすなど、大好きな生き物で道を切り開いてきた篠原かをりさん。
幼少期について尋ねると、「父は昆虫採集に連れていってくれ、母は、私が語る生き物の話を熱心に聞いてくれました」と。

「学校の勉強は苦手で、浮いた存在でしたが、両親は、『夢中になっているものがあるのだからよし!』と、おおらかに受け入れてくれていました。
一番身近な存在である親が、肯定し、応援してくれるのは、子どもにとって何よりうれしいこと。だから、ずっと生き物に興味を持ち続け、没頭できたのだと思います。弟も勉強は二の次でバスケに夢中でしたが、怒られることはなかったですね」(篠原かをりさん)

対象が勉強系以外だと、将来を危ぶむ親も少なくないようだけど。

「この先どんな職業が生まれ、どんな教育が求められるかわかりません。だから、今心配しても仕方がないのではないでしょうか。
それに、何かに夢中になるということは、たとえ仕事に直結しなくても、人生において大きな力になるはずです。
世界には、魅力的なものがたくさんあります。もしお子さんがまだ熱中できるものに出会っていないのなら、そうした素敵なものを知る手助けをしてあげてほしいと思います」(篠原かをりさん)


取材・原文/村上早苗
この記事は2020年7月7日発売LEE8月号『生物学者福岡伸一先生に聞く 夏の子ども、「夢中のタネ」の育て方』の再掲載です。

おしゃれも暮らしも自分らしく!

LEE編集部 LEE Editors

1983年の創刊以来、「心地よいおしゃれと暮らし」を提案してきたLEE。
仕事や子育て、家事に慌ただしい日々でも、LEEを手に取れば“好き”と“共感”が詰まっていて、一日の終わりにホッとできる。
そんな存在でありたいと思っています。
ファッション、ビューティ、インテリア、料理、そして読者の本音や時代を切り取る読み物……。
今読者が求めている情報に寄り添い、LEE、LEEweb、通販のLEEマルシェが一体となって、毎日をポジティブな気分で過ごせる企画をお届けします!

LEE公式SNSをフォローする

閉じる

閉じる