食物アレルギーの子どもと暮らす

食物アレルギーの子どもと暮らす【その3】〜小麦を解除するまで〜

その日。3日後に1歳のお誕生日を迎える三女を連れて、医療センターに向かう私の足取りは軽くありませんでした。

春から始めた通院で、目覚ましく顔や身体のアトピー性皮膚炎を軽快させていた三女。母乳に加え、白米のお粥、すり潰した豚肉や鮭といった動物性たんぱく質、皮付きのカボチャやニンジンといった普通の子とはちょっと違ったラインナップから始めた離乳食もまあまあ軌道に乗り、当時の画像ファイルには、ご飯粒にまみれて笑顔で逃げ回る様子が残っています。この子なりに、スクスク元気に育っていました。

気を張り続けなければならない食卓

それでも、その時点まで私がこの三女の口に一切、以下の食べものが入らないように注意し、警戒し続けていたことは、そんな楽しげな画像からは見出せないことでしょう。

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・味噌、醤油(大豆、小麦)
・豆腐(大豆)
・ヨーグルト、チーズ(乳)
・牛乳(乳)
・パン、うどん、そうめん(小麦)
・クッキー、ビスケット(小麦、乳、卵)
・卵(卵)

この当たり前な、普通の子、特に離乳食の頃の赤ちゃんなら誰もが食べているようなもの。大好きだろうやわらかな食べもの。そういった一切を、与えることができていなかったのです。それだけでなく、万一間違って食べさせてしまったら命に関わってしまうのです。

とはいえ、三女の上の次女(当時4歳)には、不思議と食物アレルギーがありません。パンと卵と乳製品が大好きな次女。もともと小食だったこともあり、これらの好物を毎日の食卓から欠かすことはできませんでした。

ダイニングテーブルの真ん中の方に、三女の手が絶対に触れないように、パンや牛乳やオムレツを並べます。子ども椅子に中腰になるようにして次女はそれらを食べます。絶対、こぼさないように!

その子ども椅子の脚を伝って立ち上がり、お姉ちゃんの食べているものを羨ましがって欲しがる三女。奇声を上げ、椅子を揺らし、泣き喚きます。

そんなこんなで毎度の食事がチョットした大騒ぎでした。

ある「事故」

そんなある朝、朝食中の次女が、誤ってヨーグルトを床にこぼしました。でも量としては、ほんの小さじ半分程度。こぼすというか、飛ばしてしまった程度です。

しかしそれを目ざとく見つけた三女が、高速ハイハイで寄って来てヨーグルトに右手を乗せます。拾い食いする! 直前に私がダッシュしてその手をつかみ、床と三女のてのひらを同時に濡れふきんで拭きました。

思いが遂げられず手足をばたつかせて泣き喚く三女。その右手が三女自身の顔を二三度行き来します。

すると、みるみる間に……三女の顔が真っ赤に腫れ上がって行くのです。

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Writer Profile

藤原千秋

住宅アドバイザー・コラムニスト

Chiaki Fujiwara

1974年、栃木県生まれ。住宅ライター・アドバイザー&コラムニスト。家族は夫と小・中・高校生の娘3人。趣味は宝塚歌劇の観劇です。

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