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藤原千秋

梅雨の掃除・洗濯・換気「あるある」な家事のNG3選

  • 藤原千秋

2020.06.20

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ジメジメ対策してますか?

梅雨本番! ニューノーマルの影響で、在宅時間の長い方が例年よりも多いのではないかと思いますが、このジメジメした毎日を家で快適に過ごすために、それぞれ暮らしの工夫を講じているのでは…?

でもちょっと待って! その梅雨対策、間違っちゃっているかも知れません?!

結構「あるある」なNG梅雨対策と、その理由をご説明しましょう!

あるある対策1「雨で湿気た空気が入って来ないように、換気はしないようにしています!」

残念!NG! 外が暴風雨でない限り最低1日1回は換気して!

窓を閉め切った家のなかの空気というのは、目に見えなくても、「家のなかのどこかで生えているカビの胞子」「ダニのフンや死骸のカケラを含んだホコリ」「防虫剤や洗剤などから出る化学物質」「調理のときに出る油煙」「衣類や寝具から出る繊維クズ」「フケやアカのカケラ」「タバコの煙」「ウイルスのカケラ」 「二酸化炭素」など多様な原因によってたいへん汚れています。

「湿気が入ってきてしまうから」という理由で換気せずにいると、それらの含まれた呼吸をし続けてしまうということになります。人はおおよそ4秒に1回の呼吸で500ミリリットルの空気を吸って吐いているといわれています。1分間では7.5リットル。1日(24時間)に直すとその量なんと10,800リットル(10.8立方メートル)! 

暑いときはエアコンをかけたままでいいので、窓を2か所以上開けて、風を通すようにしましょう。また、せっかく住まいに「24時間換気システム」があるなら、スイッチはオフにしないでくださいね。

 

あるある対策2「風邪対策にもなるので、雨の日は寝室で部屋干しすると決めています!」

残念!NG! 寝室や子供部屋など、ベッドや布団や押入れやクローゼットのある部屋で部屋干ししないで!

実はお布団のある部屋で部屋干しすると、洗濯物の乾きがいいのです。なぜだかわかりますか?

…その水分を、お布団が吸ってしまっているから!

洗濯物の水分を吸ってしまった布団は、重~くなるだけでなく、内部でダニが増え、側生地や底側に黒いテンテン汚れ…クロカビが蔓延することになりがち。それでなくても私たちは寝ている間に180~500ミリリットル近い汗をかいているんです(一人で)。家族で寝ている寝室ではいったいどれほどの水分が…?

押入れに季節外の布団が入っていたり、クローゼットに衣類がしまってある部屋の場合も同じです。カビリスクを上げたくないなら、部屋干しは見栄えは悪くてもリビングなどでしたほうが無難かも。あ、でも「カーテンレール」に引っかけるのも、やめてくださいね! カーテンがカビてしまいますので…。

 



あるある対策3「浴室でカビを見つけたら、すぐに擦り落としてしまいます!」

残念!NG! カビはただこするだけでは、死なず、ますます浴室に蔓延してしまいます!?

よりによって、お風呂に入っている最中に見つけてしまいやすいんですよね。カビって。だからその場で「ちょこっとお掃除!」。掃除用ブラシでゴシゴシ…ほ~ら見つけてすぐこすれば、簡単に落ちるでしょ!

…って、やりがちなんですけど、それをすると「かえって浴室じゅうにカビが蔓延してしまいます」。なぜ???

カビって、目に見える状態になっている時点で、かなり「育っている」んです。そしてますますの繁栄のために、胞子を飛ばす準備をしています。

カビだ、とわかる黒い「点」に、シャワーなどの水滴が「ぴっ」と当たる…やいなや、そこから爆発するようにカビ胞子が飛び散ってしまうという実験がなされています。つまり浴室じゅうにモワ~ンって行き渡っちゃうんですね。これまで生えていなかったようなところにまで。

シャワー水だけでこの効果。まさか、わざわざブラシでこすったらどうなるか。

なので、カビは見つけたらすぐに殺す方向で。次亜塩素酸ナトリウムを主成分としたカビ取り剤を垂らし塗り付けるか(勢いよくスプレーしてしまうと風圧で飛んでしまう可能性が)、消毒用エタノールで湿らせた使い捨てペーパーなどでそうっと拭き取りましょう。

ちなみに「水」「石けん」普通の「洗剤」で洗っても、カビのエサになるだけなので念のため!

藤原千秋 Chiaki Fujiwara

住宅アドバイザー・コラムニスト

掃除、暮らしまわりの記事を執筆。企業のアドバイザー、広告などにも携わる。3女の母。著監修書に『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)など多数。LEEweb「暮らしのヒント」でも育児や趣味のコラムを公開。

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