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渡辺有紀子

子どもと一緒に「憲法かるた」で憲法について知ろう 【#stayhome】

  • 渡辺有紀子

2020.05.03

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この外出自粛中の生活で、ニュースやワイドショーをよく見るようになった小5の息子は、日本の「政治」や「法律」に以前より興味を示すように。いろいろするどい質問をされるのですが、子どもにわかるようにきちんと説明するのは難しいなぁと感じる日々で、恥ずかしながら、自分がちゃんと説明できないこともしばしば(そういえば、つい昨日も、5才の娘から、「ねえ、祝日ってなに?なんの記念日?」と聞かれ、カレンダーを見ながら「え-っとなんの日だったかな?」とあたふたしたのでした)。

そんなときに、5月3日の憲法記念日に合わせて、「明日の自由を守る若手弁護士の会(あすわか)」から『憲法かるた』が発売になるという情報を知り、「これは子どもたちと一緒に楽しめて、息子は憲法について知るいいきっかけになるかも!」と飛びついてみました。

「憲法かるた」って、どんなかるた?

「あすわか」は、憲法の基本知識を広く国民に知ってもらいたいという思いから、若手弁護士たちが設立した会。子どもたちが遊びながら憲法に触れ、「個人の尊厳」や「人権保障」について知るきっかけになるようなグッズを制作しています。今回、発売になる『憲法かるた』は、字が読めるようになったばかりの子どもからお年寄りまで、「楽しく遊びながら憲法について知ることができれば…」という思いから誕生したそう。

第103条まである日本国憲法の中から「あすわか」の弁護士さんたちが50個をピックアップしてかるたにしています。
読み札では、条文の内容やメッセ―ジをわかりやすく紹介。さらに、もっと詳しく知りたい人のために、読み札の裏には、子どもたちにもわかる言葉で、その条文の解説が書かれています。

「がくしゅうけん だれでも どこでも 学べるよ」の札。絵札には学校やフリースクールで勉強する子どもたちの姿が。読み札の裏には、26条「学習権」について、子どもたちにもわかるようなやさしい言葉で説明が書かれています。

やさしいタッチのイラストがかわいくて親しみやすいのですが、このイラストにもぜひ注目してほしいんです。


「ほしいのは、虹色の社会 バイバイ差別!」の絵札は、いろいろな国の人たちが世代を越えて手をつないでいる様子。「わたしたち けっこん相手は 自分で決める」の絵札は、女性からプロポーズしている様子や、同性カップルが描かれています。
イラストレーターの大島史子さんは、「人種やセクシュアリティの多様性を心がけ、どんな子もどんな人も排除しないことを意識して描いた」のだそう。私も普段から、「子どもたちには人種や性別で偏見をもったり差別をすることなく、どんな人も大切にしてほしい」と思っているので、普段何気なく遊ぶものにそういう思いが込められているのはうれしい限り!
さらに、このかるた、絵札にもさりげなくその条文の数字が描かれていて(上の写真では24と14)、自分が取った札の条文の数字を点数にして、合計点数を競い合うという遊び方もできるんです。

早速、子どもたちと遊んでみた!


子どもたちと一緒に「憲法かるた」をやってみました。お勉強っぽくならないように自由に遊んでもらおうと思ったのですが、かるたと一緒に入っていた「憲法かるたを手に取ってくれた人へ」のメッセージを、すぐに息子が見つけ、娘にも読んであげていました。


子どもたちに並べてもらったのですが、娘は早速、「この札は絶対取るんだ~」と」自分の好きな絵を自分のそばにキープしていました(笑)。

娘にはちょっと難しくて途中で飽きるかな?と思いましたが、イラストがかわいいので、最後まで集中して遊んでいました。息子は読み札の内容がおもしろかったようで、「自分も読みたい!」と。息子が読んで娘が取るという「特訓」をして盛り上がっていました(二人で遊んでくれると、本当に助かる~)。

何度か遊んだあと、二人に「どの札が好き?」と聞いてみました。

息子は、「天皇は昔『神様』、今『人間』」と「らんぼうやめて しゃべらなくてもいいんだから」を。娘は「どう生きる 仕事・住む場所 わたし次第」と「自由だよ、心の中は なんだって」をセレクト。
ちなみに、私は、「一票に せいじを変える 力あり」がお気に入り。たった一票ですが、その一票をあきらめてはいけないなぁと、改めて思いました。

この憲法かるたは「あすわか」のHPから購入することができます。外出自粛中の今だからこそ、子どもたちと遊びながら憲法や人権について考えてみるのはいかがでしょうか?

憲法かるた
1セット1500円(税込)で、送料は1~4個は420円、5個以上は600円~。
※大量注文や離島、札幌市以外の北海道の場合の送料は要相談。
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渡辺有紀子 Yukiko Watanabe

編集・ライター

1979年、新潟県出身。妊娠・出産・育児の雑誌編集を16年間経験。家族はレコード会社勤務の夫、2010年生まれの息子、2014年生まれの娘。ほぼワンオペで仕事と育児の両立に奮闘するも、娘の便秘通院をきっかけに退社し、フリーに。趣味はクラシックバレエ。

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