東日本大震災から5年・・・被災ママたち、それぞれの今

「着の身着のまま逃げたあの日から、 自分の中に時計を2つ持って生きています」

福島インタビュー1-2
顔の見えないたくさんの善意。私も誰かに返していきたい

この5年間で、鈴村さん自身にも変化がありました。

「あのとき、凍えそうな避難所で霜焼けに腫れた子供たちの足を、鞄の中に入れてきたアロマオイルでマッサージしていたら『いい匂いだね』と周りの人たちがまねし始めた。その後の日々の中で何度も“気がおかしくなりそう”と思ったとき、それを思い出してアロマの学校に通い始めたんです。4月から教室を持たせてもらえることになりました」

今、鈴村さんは愛知県被災者支援センターでの活動に参加したり、講演などの依頼も引き受けています。

「震災の日から、私たちはたくさんの、見えない誰かの善意に支えられてきました。その方たちに直接お礼を言いに行くことはできないけれど、そういう形で誰かに返していきたい。普通の家庭の主婦だった私が全然違う形で忙しくなりましたが、そこでいろいろな縁がつながるのも悪くないな、と感じています。
でも……福島に骨を埋めるんだという覚悟で移住して何もかも一から作っていった、その5年間は、そっくりそのままあそこに置いてきてしまっている。ずっと2つの時計を持って生活しているような感じです。ひとつは名古屋でのリズムを刻み始めました。もうひとつの時計はゆっくりなのか、止まっているのか……」

富岡町の家がある区域は現在、避難指示解除が予定されています(2016年9/7現在)。けれども近くには、放射性廃棄物を詰めた真っ黒な袋が並ぶ仮置き場が。

「いつか帰るの?と友達に聞かれても、さぁ……。わからない、という状態で、もう5年になりました」

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LEE編集部

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