東日本大震災から5年・・・被災ママたち、それぞれの今

「着の身着のまま逃げたあの日から、 自分の中に時計を2つ持って生きています」

決して消えない強烈な傷を心に負った子供たち

子供たちは11年4月から近くの小学校と幼稚園に通うことになりましたが、しばらくして子供たちの様子がおかしいことに気づきます。

「小学生の長男がひとりになれなくなったんです。少しでも離れると『ママは? ママは?』が口ぐせになり、トイレも開けっ放しで、私と目を合わせていないと入れない。スクールカウンセラーの方に相談したら、PTSDの症状だと言われました。強烈な体験をした心の傷は、一生消えることはない。でも少しずつ“安心の貯金” をしていきましょう、と」

そのひとつの方法は、子供たちがいつも一緒にいた愛着のあるものを取り戻すこと。6月から始まった「一時帰宅」で、子供たちのおもちゃや、お気に入りの学用品などを富岡町の家から持ち帰りました。

「長男が七夕に『げんぱつがはやくなおりますように』と願い事を書いたときは、その笹飾りを富岡町の家に飾ってきました。3年生になった頃、『原子炉に入れるロボットを作る人になりたい』と言い始めて、今は一生懸命勉強しています」

あれほど恐ろしい体験だったのに、次男は震災のことを「覚えてない」と言うそう。長女は、自分の気持ちにふたをしてしまいました。

「テレビや新聞の取材を受けても一貫して『夢はありません。考えられません』と。それが最近、合唱祭の実行委員をやったり、『やりたいことがあるからこの高校に行きたい』と言うように。笑顔も出てきて、少し前向きに変わってきたんです。時間薬というか日にち薬というか……焦ったときもあったけど、こういうことは本当に気の長い話なんだ、とあらためて思います」

鈴村さんは、そんな子供たちひとりひとりのささいな変化や、見えにくい気持ちをくみとれるよう、注意深く見続けているそうです。

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LEE編集部

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