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松崎のり子

新型コロナウイルス感染拡大……防災対策はウイルス対策にも役に立つ!

  • 松崎のり子

2020.01.31

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世界中に感染が拡大している新型コロナウイルス。日本国内でも次々感染者が報告され、その数は今後も増えていくと思われます。こうした中で起きているのがマスクや除菌アイテムの品切れ。ドラッグストアの店頭からはこの二つが消え、空っぽの棚をのぞき込む人たちが右往左往しています。この光景、どこかで見たことがあると思ったら、2019年秋にもこんなことがありましたね。巨大台風来襲の直前、養生テープを買い求める人たちがホームセンターに向かうも、すでに品切れ。どこにも在庫がないという呟きがネット上に溢れていたのが思い出されます。

防災とウイルス感染は違うという声も上がりそうですが、そうでもないかもしれません。どちらも平時には意識が及ばないため備えは遅れがちです。でも、一定の準備をしていれば、いざという時に必要なモノがないという事態は避けられます。それに、防災の備えとウイルス対策の備えには、案外共通項があるのではないかと思うのです。

断水時への備えがそのまま転用できる

それはマスクとともに手指の消毒に使う殺菌ジェルやスプレーが品薄、と聞いたときのこと。

「たしか家にあったはず」と思い出したのは、昨年の台風のあとに『100円グッズで防災用品をそろえる』というテーマを手掛けたことがあったから。もし災害で断水が起きた時、清潔を保つための除菌シートや消毒に使うアルコールやスプレー、入浴できない時に体をふくシートなどがあったら便利ではと考え、それらを100円ショップで購入しておいたのです。また、避難所生活を送ることになると、それこそ病気の感染を防ぐためにはマスクも必要になるはず。そういう視点で防災グッズを備えていた家庭なら、今回のウイルス対策騒動にも慌てずにいられるのではないでしょうか。また、一人暮らしの人が感染してしまったら買い物に行けないわけですから、防災用の非常食や缶詰があれば助かるはず。そう考えると、防災を意識した備えをすることは別の非常時にも役立つということですね。

先に書いたようにマスクや消毒用のジェルなどはドラッグストアだけでなく100円ショップにも置いてあります。効果が同じとははっきり言えませんが、何も備えがないよりは安心でしょう。今の勢いでは早晩在庫が尽きてしまいそうですが、気になる方は店頭を探してみてください。

松崎のり子 Noriko Matsuzaki

消費経済ジャーナリスト

消費経済ジャーナリスト。雑誌編集者として20年以上、貯まる家計・貯まらない家計を取材。「消費者にとって有意義で幸せなお金の使い方」をテーマに、各メディアで情報発信を行っている。

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