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上紙夏花

クラウド・ルーさん、インタビュー! 癒し系ギターポップで台湾から世界へ

  • 上紙夏花

2019.11.12

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以前、暮らしのヒントでご紹介した、台湾のトップアーティスト、クラウド・ルー(盧廣仲)さん。なんとなんと!LEEwebでインタビューをさせてもらいました。当時の記事を読み返してみると、「彼の話を聞きたいと中国語を勉強する意欲が湧いた!台湾へ行きたい」などと書いてありました。今回、タイミングよく直接インタビューする機会をいただき、「彼の話が聞きたい!」という夢が叶いました!!

 

いよいよ来月!東京渋谷でワールドツアー終結

自然体でいつも笑顔なクラウド・ルーさん。自然豊かな故郷を愛し、家族への愛をも歌にのせて表現しています。

 

彼の音楽をひとたび聴けば、誰もがほっこり!あたたかみのある歌声と優しく奥行きのあるギターサウンドで包み込んでくれるような格別の癒しがそこにはあります。台湾での人気ぶりはいわずもがな、2008年のデビュー以来、ずっと台湾のトップチャート入りで、いまでは世界中から注目を浴びています。2019年の台北アリーナでのライブ3DAYSのチケットは即完売! 現在、彼は2019年ワールドツアーの真っ最中。『Crowd Lu 2019 World Tour(盧廣仲 2019 世界巡迴)』と題して、オーストラリア、シンガポール、マカオ、マレーシアと周り、ファイナルがなんと、東京公演!12月11日(水)に渋谷TSUTAYA O-EASTにて開催されます。

 

昨年には、台湾の映画『花甲大人轉男孩(お花畑から来た少年)』で俳優業にも挑戦!(日本でもNetflixで視聴可能です)これまで彼の音楽を聴いたことがなかった年配層からも、支持されるようになったそうです。まさに国民的シンガーソングライターですね。日本でも2018年のサマーソニックに出演したあたりから、どんどんファンが増殖中。

 

「怪我の功名」という言葉が現実に!?

 

クラウド・ルーの歌う姿を見ると、まるでギターをもって生まれてきたのかと思うくらい、ギターは自分身体の一部かのように演奏しているのですが、彼は幼少期からギターを弾いていたわけではありません。実は大学1年生のときに交通事故に遭い、入院することになりました。その入院中、あまりに暇で、時間つぶしのためにギターを始めたとこから、彼の音楽人生がスタート!1日8時間引き続け、メキメキと腕前が上がって、曲を作るようになったら、あっという間にデビューにしてしまったという、伝説のようなシンガーソングライター。「怪我の功名」という言葉を説明するのに、ぴったりの実用例ですよね!

 

――そんなに急に音楽を始めることになって、ご両親は反対しなかったのでしょうか?

「幼いころからずっと、何も反対しない両親で、いつも応援してくれます。好きなようにさせてくれていました。健康であればいいと」

やりたいことを自由にさせて、子どものことを信じて待つ……わかってはいても、私自身、二人の息子に対してなかなか出来ないでいます。本当に素晴らしいご両親ですね。

 

――ご両親はあまり怒ったりしない人ですか?

「そうですね、怒ったことは少ないです。叩かれたことはないです。……あ、いや、一度だけあったな!」

 

――え?その一度はどんなときですか?

「小学校に上がる前だったかな?お母さんのあらゆる化粧品を全部、妹の身体に塗りたくったことがあったんです」

それはさすがに、お母さんも怒りますね(笑)。そんなことがあったとは!!

 

 

――ちょっとビックリ!いたずらっ子な一面もあったのですね。気を取り直して……音楽について教えてください。

「来年新しいアルバムを出す予定なんですが、それに合わせて今までのイメージをガラッと変えたいなと思っているんです。これまでのハーフパンツのイメージが定着しすぎているのでね」

 

――たとえばどのような?

「髪型をスキンヘッドにしちゃいとか(笑)!?デビューから10年はずーっとハーフパンツだったので、これからの10年はハーフパンツをやめようと思ってます」

ス、スキンヘッド???そんなクラウドさんも見てみたい気がしますが(笑)確かに、メガネ×ハーフパンツのイメージ、私の中でも定着しているかもしれません。ちなみに今日履いているのは……長ズボンでした!

 

 

元気をくれる曲がたくさん!

 

彼の伸びやかな歌声、そして、自由なようでいて計算しつくされたギター……国境を越えてたくさんの人に愛されるのも納得です。ロックやポップス、ジャズなどなどいろんなジャンルの音楽のよさを抽出して作られるような、クラウド・ルーさんにしか作れない音楽。これまでに彼が見てきた美しい風景や、温かい人々との関りを私たちに見せてくれるような歌ばかりです。元気なアップテンポの曲もあれば、メロウなしっとりバラードも、どれもこれも幾通りもの元気をくれます。

 

幾分之幾 You Complete Me

 

――曲作りはどんな場所で?

「友達と一緒に仕事場をルームシェアしてるんです。主にそこで作ります。僕のほかに、システムエンジニアをしている友達、絵を描いている友達の3人。それぞれ区切られた部屋で作業しているんですが、行き詰まったら、すぐに話しに行けるし気分転換になります」

 

仲良しのお友達と仕事場をシェアできるのはいいですね!ひとりで仕事をするよりも却って集中できそう。

 



実は健康オタク!?

――クラウド・ルーさんは早寝早起きだと聞いたのですが、本当?

「早寝早起きです!出身地である台南では、みんな早寝早起きの習慣があるんですよ。18歳で台北に来たんですけど、夜が明けてからやっと寝る人がいたりして、それに驚きました。不思議に思ったくらい。早寝早起きじゃないなんて、なんだか反抗的だなと。早寝早起きは何をするにも身体にいいことだし、離れて暮らす両親に心配をかけないで済みますよね。ある意味、親孝行なことですよ。だから、いままでずっと早寝早起きを続けています」

 

――ちなみに、いつも何時に起きて、何時に寝ていますか?

「6時か7時には起きて、10時とか11時には寝ます」

 

――実は私の9歳の長男が、朝なかなか起きられないんです。何かいい方法はないですか(笑)?

「あははは。そうですね……長男くんは夜どんなものを食べてるの?夕食を変えるといいかも!夜はデンプンの多いもの、甘すぎるものは控えた方がいいね。日が暮れてからは、肉とタンパク質を摂るようにすると、身体が疲れにくいんですよ。デンプンが多いと、身体が疲れるから寝すぎちゃうから、朝起きられないんじゃないかな?夜に果物を食べるのも、身体に負担がかかるからやめた方がいいよ。食べ物から変えてみてください」

 

なるほど~。食べ物は意識してなかったな……って、なんだか科学的な話の展開に!クラウドさんは身体にいいこと研究するのがお好きだそうで、あとで聞くとこの内容は、中国最古の医学書と言われている『黄帝内経』に書かれていたことだそうです。博学ですね!!音楽のインタビューのはずが、リアルな子育て相談になってしまいました。さすが世界のクラウドさん、守備範囲が広い!

 

美しい風景が目に浮かぶような歌ばかり

 

――曲を作るときのインスピレーションは実体験からですか?

そうですね。僕が感じている大きな力、天と地と神様というようなテーマで書いたりしています。生まれ故郷について語りたいと思ったらどんどんいろんなことが浮かんでくるんですよね。誰もがそれぞれ、故郷をもってるじゃないですか。僕の曲を聴いて、そのそれぞれの故郷を思い出してくれたらいいなと思っています」

 

故郷愛、家族愛が表現された曲が印象的です。日本のアーティストでここまでストレートに表現している人はすくないような気がしますね。日本語バージョンの『いつも信じて』のPVを見ると、クラウドさんが大切にしていることが手に取るようにわかります。台北から故郷の台南まで、315kmの道のりを65時間かけて歩いて帰る様子を撮影。なかなかできることではないですよね。日本語で歌った曲で、以前から親交のある、日本の写真家 川島小鳥さんが歌詞をつけてくれたそうです。

 

いつも信じて(一定相信自己) 日本語バージョンOfficial Music Video

 

 

――最後にライブの見どころを教えてください!

 

「東京でのライブは3年連続で開催するのですが、前とは違ったものをお見せしたいと思っています。曲目も編曲もこれまでにない新しいものを用意しています。日本のみなさんと会えるということをお祝いするような、毎年の恒例行事にしたいですね」

 

 

本当に温かいお人柄で、素敵な方で、インタビューが終わってからもしばらく余韻に浸って、ほっこりしてしまいました。ワールドツアーの締めくくりの渋谷でのライブ、私も参戦したいと思います!みなさんもぜひ、足を運んでクラウド・ルーさんの生の歌声に癒されてくださいね。

 

Crowd Lu 2019 Wold Tour Tokyo(クラウド・ルー 2019 ワールド・ツアー・東京)

日程:12月11日(水)開場18:00 開演19:00

会場:TSUTAYA O-EAST

主催・企画:TEAM EAR MUSIC/ワイズコネクション/クリエイティブマン

お問合せ:クリエイティブマン 03-3499-6669(平日12:00~18:00)

特設サイト:http://crowdlujapan.com/

<販売券種>1Fスタンディング7,500円、2Fスタンディング7,500円

 

 

 

 

上紙夏花 Natsuka Uegami

ライター/ビューティープランナー

1977年、大阪府生まれ。吉本新喜劇の女優を経て、ライターに。現在は化粧品の商品開発やPRを手掛けるほか、ベビーマッサージ講師としても活動している。夫・息子9歳、3歳

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