佐々木はる菜

家電を長持ちさせるコツとは?総合家電エンジニア本田宏行さんが伝授!

突然ですが、今朝起きてから今まで、いくつ「家電」を使いましたか?
エアコン、空気清浄機、洗濯乾燥機、食器洗い乾燥機、掃除機…と挙げればキリがなく、家電なしには生活が回らないという方も多いのではないでしょうか。だからこそ、不具合やトラブルは快適な日常を過ごす上で致命的!私も洗濯乾燥機が壊れた時は大慌てで、1日も早く修理してもらうために奔走した苦い思い出があります…。

故障などにはもちろん様々な原因がありますが、間違った使い方やお手入れがトラブルを引き起こしているというケースも非常に多いといいます。
そこで今回、家電などの延長保証サービスを行うテックマークジャパン株式会社主催の『最新家電の「正しい使い方」セミナー』に参加。多種多様な家電に対して幅広い専門知識を持ち、TV出演などメディアでもご活躍されている総合家電エンジニア本多宏行さんにお話を伺ってきました!

生活に不可欠な家電を、長く大切に使うために必要なことって?

家電製品やコンピューター等のメーカー保証が終了した後に発生した自然故障・不具合の修理を一定期間無償で行う「延長修理保証サービス」のパイオニアであるテックマーク社。本多さんはその中で、各製品の機能や修理について幅広い専門知識が求められる「修理精査業務」に携わっており、超難関といわれる「総合家電エンジニア」資格も取得されています。

本多宏行さん テックマークジャパン株式会社 オペレーション部 クレームチーム チーフ
大手自動車ディーラーでメカニックを経験した後、1999年に延長保証会社、テックマークジャパンへ入社。一貫して、延長保証の修理精査業務に携わっている。取り扱い製品は、家電全般、住宅設備(給湯器、換気扇、温水洗浄便座等)、パソコン、車など多岐に渡る。

TV番組などの他にも、多種多様な家電製品に精通した立場から家電にまつわるコラムなども執筆されており、実は私自身も本多さんの記事のファン。身近な家電にまつわるちょっとした疑問に答えてくれるものや日常生活に取り入れたくなるような知識が多く、実際に洗濯乾燥機のフィルターを毎回水洗いするようになったり、携帯電話を充電100%の状態で充電し続けるとダメージが大きいということを知って気を付けるようになったりと、読んだその日からすぐに実践したくなるような内容が魅力的です。

当日は、これまでの歴史などにも触れながら最新の家電事情について様々な説明をしていただきました。
平成を経て現在「新・三種の神器」と呼ばれ日々の生活に欠かせないと考えられているのが、「スマートフォンを含む携帯電話」、「薄型テレビ」、「ロボット掃除機」の3つ。また意識調査の結果によると、令和時代に入り“エコ”への意識がさらに高まりを見せ、“同じものをできるだけ長く大切に使いたい”と考えている人が8割以上に上るという結果が出ているそうです。

「家電を長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。昔に比べ機能も性能も上がり日常生活の様々な場所で活躍するようになりましたが、だからこそお手入れの不足や間違った掃除方法によって引き起こされる故障も増えているように感じます。」

家電のプロフェッショナルが教える、家電の「正しい使い方&お手入れ法」とは?

◆空気清浄機【フィルターの扱いがポイント!裏側は掃除NG】

今や“一家に一台”から“一部屋一台”になりつつある空気清浄機のポイントは、フィルターの扱い方。ご存知の通り埃が舞う環境で力を発揮し、PM2.5・花粉・ハウスダストなどアレルゲンや有害物質を取り除いてくれますが、長く活躍してもらうためには2週間に一度はフィルターを掃除した方が良いそうです。
さらにその際気を付けたいのが掃除をする場所!多くの機種には集塵フィルターと脱臭フィルターの2種類が搭載されており、触って良いのは本体外側のパネルを外した際に自分側に向いている面だけで裏側は掃除してはいけないとのこと。

「フィルターは非常にデリケートで、表側を掃除する際も強い力をかけると変形し、正常に機能しなくなってしまう原因になってしまいます。自分の赤ちゃんに接するように、大切に扱うことがポイントです」

我が家もリビングと寝室用に2台持っていますが、夏~秋にかけてはあまり使っていません。オフシーズンは戸棚などで保管するという方に気を付けていただきたいのが収納方法。スペースがない等の理由で横向きに置くと、それだけで故障してしまうそうです。空気清浄機はモーターなど真下に重力がかかるよう設計されているため、立てた状態以外で保管したり動かしたりするとすぐに壊れてしまうので要注意!

また加湿機能も付いている場合、水タンクに入れるのは「水道水」が正解!もともと日本の水はそのまま飲めるほど水質が良くしっかりと塩素処理がされています。浄水器などを通すと逆にカビや雑菌が繁殖しやすくなってしまうため、その都度洗浄する必要が出てしまうのだとか。毎回機械の内部まで洗うのは難しく、同じ理由で冷凍庫の製氷機に入れる水も水道水が適しているそうです。私も以前は浄水を使って氷を作っていたひとりなので、改めて気を付けたいと思いました…。

「また芳香剤や精油、アロマオイルなどの使用は樹脂部分がヒビ割れしてくる原因となり、最悪の場合、水タンクから漏れ出して大事な家財に損害を与えてしまうこともあるので避けてください。
水タンクは稼働時間に関係なく使い終わる度に水洗いし、24時間フル稼働しているような過酷な状況下であれば、取扱説明書を参考にメーカー指定の加湿機用洗剤やクエン酸を使うと良いと思います。トレーの水タンクと接続される部分も汚れやすいため、最低でも1ヶ月に1回を目安にお手入れすることをおすすめします。」

◆エアコン【自動お掃除機能付きでも、サポートは大切!】

年々暑さが厳しくなる中、夏場は24時間オンにしているという方も少なくないと思います。最近は「自動お掃除機能」付きのエアコンも多いですが、長く使うためには自動掃除機能があったとしてもサポートしてあげると良いそうです。1日中つけているような場合は2週間に一度、日中は不在で在宅時だけ稼働という方でも、ひと月に一回は掃除をすることをおすすめされていました。

「エアコンの自動お掃除ロボットの故障や不具合のご相談は非常に多いです。フィルターが汚れた状態だと、少しでもきれいにしようとしてロボットが常にフル稼働状態になってしまうため、当然ながら負荷も高くなります。フィルターの向こうが見えないような状態にならないよう定期的に掃除してあげる方が、結果的には故障せずに長く使えると思います。」

◆オーブンレンジ【放置するとスパークも?!庫内の汚れはきれいに】

「庫内の汚れをきちんと掃除しないと、レンジ扉部分のガラス一面にひびが入ってしまう恐れがある」。え、一面にひび?、とちょっと衝撃ですが、それも本多さんが遭遇したことがある案件だそう。

「オーブンレンジにまつわる故障の中で多いのが庫内の未清掃によるもので、こちらはガラスにこびりついたままになっていた食材がはじけてしまったことで起こった事例です。庫内に食材が残っていると、だんだんとそれが炭化し、そのまま放っておくと爆発してしまいます。特に、扉部分で多く使われている強化ガラスは一点に強い力が加わると全体が粉々に砕けてしまうため、ちょっと手間はかかると思いますが毎回庫内の汚れをしっかりと取ることが大切です」

さらに、もう一つ気を付けてほしいのが「ドアの開け閉め」。
最近主流になりつつあるのが、ボタン一つで茹でる・焼く・煮るなど様々な調理をサポートしてくれるスチームオーブンレンジで、水蒸気で調理するため油や塩分を減らすこともできるなど健康志向な面も人気の理由です。
ただスチームオーブンレンジの場合、従来のオーブンレンジと異なり水蒸気が漏れないように密閉性を向上させるため、ドアについているスプリングの力が強い作りになっているそう。閉めている途中で手を離すと“バタン!!”とかなり強い振動でオーブン全体が揺れてしまい、それは振動がご法度のデリケートな家電製品にとっては非常にダメージが大きいそう。最新のものは、ドアが静かに閉まる「ソフトダンパー」機能がついているそうですが、最後まできちんと丁寧に閉めることは思っている以上に重要なようです。

◆食器洗い乾燥機【残菜フィルターとドアパッキンをチェック!】

5年以上愛用している我が家の卓上型。うちはキッチンが狭いため場所を取ってしまうという問題はありますが、導入前と比べ片づけ時間が半分くらいになり手離せません。

「食器を洗う時に出た汚れや残菜をキャッチするための『残菜フィルター』は、毎回掃除が必要です。汚れや生ゴミによって目詰まりを起こすと、洗い上げる効果が低下するだけでなく、汚れた洗剤入りの水がうまく排水されず機械の動作が止まらなくなってしまうこともあります。この状態は部品への負荷が高く故障に直結するため、毎回必ずお手入れをしましょう」

運転直後は機械内が熱くなっているので、30分以上経ってから掃除することもポイント。また見過ごしがちなドアパッキンですが、残菜や油分が付着しやすく放っておくと材質が劣化してしまうそう。こちらが汚れると水漏れの原因となる上、一部でも変形すると元に戻すことができず部品交換になってしまうため、使うたびに拭き、状態をチェックしてあげると良いそうです。

「食器を入れず、食洗機専用洗剤入れて運転することで庫内を洗浄する“お手入れコース”がある場合は、2週間に1回を目安に活用すれば間違いはないと思います。汚れはお手入れの頻度が少なくなればなるほど落ちにくくなるため、使用頻度や食洗機庫内の汚れが気になる場合は頻度を高くしましょう。
またメーカー指定の洗剤を使わないと、それぞれの食洗機が持ち合わせている本来の洗浄効果は望めないため、メーカーのHPや取扱説明書などを参考に正しい洗剤を使うことも重要です。
毎回、内部に汚れがこびりついていたりしていないかチェックすることが一番の故障予防につながります。たとえお手入れ機能を活用しても、四隅やドアの隙間などは汚れが残っている場合もあります。綿棒や柔らかい布などを用いて念入りにケアしてあげるとより長持ちすると思います!」

印象的だったのが「取扱説明書を見ると、お皿・タッパー・カトラリーなど、食器を置く場所を指定しているはず。また『押したらドアが閉まったからいける!』もNG。使い方を守らないと洗浄機能が落ちてしまいます。」という言葉。改めてチェックしてみると、確かに丁寧に図解されていました…

当たり前だけど、つい忘れがち!長持ちの秘訣はとてもシンプル

今回とても印象に残ったことのひとつが、本多さんの家電に対する“愛情”を感じる温かなお話しぶりでした。他の社員の方によると、社内でも様々な方が本多さんのもとへ家電について質問をしに集まってくるそうで、そのひとつひとつに丁寧に答えている姿をよく見かけるそうです。

「家電製品も、家族の一員と同じように愛情を持って接していただけると、長持ちさせることができます。一つの製品が企画構想段階から完成するまで、実際には何年もかかっていますので、お客様が家電に対しても家族の一員と同様に愛情を持って接していただけると、メーカーの方々もきっと喜ばれることと思います。」

私自身も、本多さんのお話をきっかけに“もっと丁寧につきあっていきたい”と反省し、改めて日々助けられている家電の取り扱い説明書を見直しました。買った時に目を通したくらいで内容をほとんど覚えておらず、正しい使い方についても必要なお手入れの方法や頻度についても当然きちんと書かれており、以前よりは日々のお手入れを丁寧に行うようになりました。

毎日忙しいからこそ、壊れたら困る家電たち。その力を存分に発揮してもらうためには正しい使い方とお手入れが不可欠です。毎日お世話になっている感謝を込めて、定期的にメンテナンスする時間をきちんと取っていきたいと感じました!

テックマークジャパン

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