お金のプロの「保険」と「教育費」

将来に備える「保険」の見直し方・「教育費」の貯め方

LEE編集部

子育て中の家庭で最も気になるお金&見直すチャンスがあるのが、保険と教育費。二児の母で、FP(ファイナンシャルプランナー)の竹下さくらさんにアドバイスをいただきました。

この記事は2018年10月7日発売LEE11月号の再掲載です。


現役ファイナンシャルプランナーに聞く!
将来に備える「保険」の見直し方・「教育費」の貯め方

子育て世代にとって同時期に必要で、綱引き関係に陥りやすいのが保険と教育費だと竹下さん。

「教育費に注力しすぎ、逆に保険が手厚すぎなど、アンバランスな家庭は多いです。正しくお金をかけるために、自分たちに適正な保険に見直すことから始めましょう」

バランスのいい家計のために、まずは保険の見直しから

「まずは、万一のときのお金がいくら必要かを考え、そこから家庭の貯蓄と公的保障等の合計金額を差し引いて、足りない分(例えば夫が会社員、妻が専業主婦、小さな子ども二人で年間生活費400万円の家庭なら、3000万円程度等)を保険に入って補うというのが基本的な考え方です。

つまり、貯蓄が豊富な家庭では保険が不要のケースも。夫だけでなく妻にも保険をかけたほうがいい場合もあるので、夫婦二人が入っている保険を一度すべて洗い出しましょう。

今は超低金利時代なので保険で貯蓄しようとせず、基本的に掛け捨てで入るのがおすすめです。また、保険は入りっぱなしではなく見直しが必要。途中で解約すると損をするのではと二の足を踏む方もいますが、そのときの状態に見合っていない保険に入り続けているほうが、損をしますから」(FP竹下さくらさん)

30代の「保険」の見直し、押さえるべき4つのポイント

» Point 1 夫、妻ともに、きちんと保険の洗い出しを!

保険を見直す際は、二人がどんな保険に入っているか、しっかり確認を!

「『夫は結婚前に保険に入っていて、内容がわからない』という妻もいますが、調べてみると、保険受取人が夫の親になっている場合も。それでは夫に万一のことがあった場合に妻がお金を受け取れません。
そもそも、内容がよくわからなければ、保険を使える場面できちんと保険請求ができないですよね。保障内容が足りているか、入りすぎていないかについてもしっかり確認するため、まずは夫婦が入っている保険の洗い出しをしましょう」(FP竹下さくらさん)

 

» Point 2 必要なお金-貯蓄-公的保障=足りない分、が保険の保障額

保険を考えるには、必要になる金額から引き算をしていきます。

「生命保険の場合は、一家の大黒柱が万一死亡した際にお金がいくら必要かを考え、そこから貯蓄や公的保障(遺族年金など)を引きます。足りない分を保険で補うという順番で考えましょう
公的保障を調べるには、オリックス生命の公的保障試算ツールがおすすめ。亡くなった際に受け取れる遺族年金や、老後にもらえる年金の目安がわかります。
妻が働いて得られる収入や貯蓄と合わせても今後のお金が足りない分を、保険に加入して備えましょう」(FP竹下さくらさん)

 

» Point 3 「夫だけ入ればいい」は大間違い! 妻こそ保険を考えて

保険を考える際、「"一家の収入の柱である夫だけ入ればO K 。専業主婦だったら妻には保険は不要"と勘違いしている人が多いので注意して」と竹下さん。

「妻に収入がなかったとしても、実は保険が必要な場合も。なぜなら、妻が万一死亡したら、夫が家事や育児を行うことになるからです。
会社を早く退社すれば残業代が減りますし、家事代行やベビーシッターのサービスを利用すれば出費が増える。収支は確実にマイナスになります。貯蓄が少ない家庭こそ、いざというときのために妻も保険を検討してみてください」(FP竹下さくらさん)

 

» Point 4 時代とともに状況が変わる保険は見直しが必要

時間がたてば医療環境や家族の状況は変わります。

「やみくもに見直す必要はありませんが、人生のイベントはそのまま保険の見直しに直結。結婚や出産では必要保障は確実に増えますし、住宅購入では団体信用生命保険に必然的に加入するため、逆に保険がいらなくなることも。
また、医療環境の変化にも注目。以前は病気の際の入院期間が長かったのですが、最近は日帰り治療が増加。入院日数でお金が出るタイプの保険だと治療費が出ないことも。
自分の保障内容をきちんと確認し、保険料を見比べながら検討して」(FP竹下さくらさん)

教育費は親が“いくらかけたいのか”で決まる

「教育費を『いくらかかるか』と聞く方は多いですが、それよりも『いくらかけたいのか』なんです」と竹下さんは注意を促します。

「かけられる教育費はそれぞれの家庭によりますが、高校までの学費は日々の家計から出し、大学以降に必要なまとまったお金を、子どもが小さなうちから準備していくのが基本です。

もし中学から私立に行く場合は、公立に行くよりも一人あたり年間150万円以上多くかかるので、その金額が家計から出せるのか見極めて。難しければ、私立を選ぶのは危険です。

また小さいうちから、『この子は理系科目が好きそうだな』『意思が強く、一人暮らしや留学をしそう』となんとなくわかるのでは? そういった場合はお金も気持ちも早めに準備しておきたいですね」(FP竹下さくらさん)

また、子どもが二人いれば、教育費は2倍かかることにも注意。

「例えば子どもが二人いて、習い事や塾の費用に月5万円出せる家庭なら、子ども一人あたり2万5000円分にとどめましょう。上の子どもでお金を使い切ってしまうことのないよう、それぞれの子どもの名義で銀行口座を作って予算を分けておくのもいいです。

人生100年時代といわれる中で、教育費をかけすぎて、老後資金が足りなくなることにも気をつけて。子どもと親、どちらか一方にしわ寄せがいくことがないように、全体的なバランスを考えながらお金を使うのが理想的です」(FP竹下さくらさん)

教育費&老後資金は"綱引き関係"

ゆとりある老後パターン

 

老後資金枯渇プラン


出典:『「教育費をどうしようかな」と思ったときにまず読む本』竹下さくら著

教育費をかけすぎると、親の老後資金が不足するので要注意!
「以前は、子どもが大学卒業後に老後資金を貯める時間がありましたが、今は晩産化が進み、子どもの大学卒業後すぐに親が定年を迎えるというケースも。老後資金を考えながら教育費を使いましょう」(FP竹下さくらさん)

「教育費」を貯めるときに知っておきたいこと

「学費」以外の見えないお金もアリ。優先順位をしっかりつけて
教育費は"学費"だけではありません。
「受験費用のほか、最近は幼児教育にも熱が入っていたり、海外留学を希望するケースもあり、学費以外にも費用がかかる場合が多数。自分が子どもに対して、どの時点で手厚くお金をかけたいのか、親が考えておくことが大切」(FP竹下さくらさん)

 

「家族でお金の話をする」という習慣づけを
子どもが小さいうちから、家族でお金の話をすることが大事。
「『わが家は教育費にこれくらい出せるよ』『大学はできるだけ自宅から通える国公立に行ってね』などと教育費の予算を子どもに伝えることが大切です。子どもも意識して、勉強するようになるはず」(FP竹下さくらさん)

 

給付型奨学金の増加、公的補助金、とりこぼさないで!
最近は「給付型奨学金」という返済不要の奨学金も増加中。
「優秀な学生を確保するため、国だけでなく大学や自治体が独自の給付型奨学金を設けている場合も。親の所得制限の金額の上限も、過去に比べると上がっています。しっかり調べて活用できるといいですね」(FP竹下さくらさん)

「教育費」を貯めるためのSTEP

» Step 1 教育費の総額を把握しよう
中学からずっと私立、高校からずっと私立、大学から私立、ずっと国公立、それぞれのケースで、トータルでかかる教育費の目安がこちら。ずっと国公立+大学で下宿と、私立高校+私大文系で自宅通いの場合は、実はほぼ同じ額に!

公立・私立 文理 自宅 下宿
中学から私立 文系 1644万円 1926万円
理系 1786万円 2068万円
高校から私立 文系 1390万円 1672万円
理系 1532万円 1814万円
大学から私立 文系 1213万円 1495万円
理系 1355万円 1637万円
ずっと国公立 1062万円 1363万円

※文理、自宅、下宿は大学時について
※文部科学省「平成28年度 子どもの学習費調査」「平成28年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員一人あたり)の調査結果について」「国公私立大学の授業料等の推移」、日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査(平成29年度)」、日本学生支援機構「平成28年度 学生生活調査結果」をもとに竹下さくらさんが作成

 

» Step 2 児童手当をコツコツ貯める、が一番の王道
教育費を貯める一番の方法は、0 歳から中学卒業前まで出る"児童手当"をコツコツ貯めていくこと。
児童手当をすべて貯めると、一般におよそ200万円になり、大学費用の大きな柱になります。日常的に使わずに、しっかり貯めていきましょう。
また、勤務先に財形貯蓄があれば、給与天引きで確実に貯められるのでおすすめ。その他、低解約返戻金型終身保険や学資保険を利用するのも手です。少しでも早く貯め始めましょう」(FP竹下さくらさん)


イラストレーション/macco. 取材・原文/野々山 幸
この記事は2018年10月7日発売LEE11月号『お金のプロの「保険」と「教育費」大公開!』の再掲載です。

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